1000円から日本や米国の有名企業の株が買えるPayPay証券や、dポイントを使って株が買える日興フロッギー、LINEのFXサービス「LINE FX」など、少額から株・FXに投資ができるスマホ証券サービスの利用者が増えています。
「ネオモバ」はSBIネオモバイル証券が2019年4月に始めたポイント投資ができるサービスです。対象ポイントは利用者の多い「Tポイント」で、スマートフォンがあれば誰でも簡単に始められるのが特徴です。
この記事では、ネオモバの特徴からメリット・デメリットを詳細に解説していきます。投資を気軽に始めてみたい方、ポイント投資サービスを検討している方などは、参考にしてみてください。
目次
- ネオモバとは
- ネオモバを利用するメリット
2-1.Tポイントで株が購入できる
2-2.株式を1株から購入可能、ワンコインで始めることができる
2-3.毎月200ポイントが貰える
2-4.配当金・株主優待特典を受けることができる
2-5.株式・ETF・REIT・ロボアド・IPOなど、投資メニューが豊富
2-6.スマホ1台あればOK
2-7.政治・経済ニュースに興味を持つきっかけになる
2-8.TポイントでFX取引可能な「ネオモバFX」で数円から取引できる - ネオモバを利用するデメリット
3-1.iDeCoは取り扱うが、NISAに対応していない
3-2.外国株は取り扱っていない
3-3.取引しなくてもサービス利用料がかかる
3-4.毎月貰える200ポイントがネオモバ専用 - まとめ
1 ネオモバとは
ネオモバはTポイントを使って株式投資ができるサービスです。オンライン証券会社のSBI証券と、TSUTAYAを運営しているCCCマーケティングが提携して設立した「SBIネオモバイル証券」が、2019年4月10日にサービスを開始し、2021年1月時点で50万口座を突破しています。
ネオモバの概要
サービス名 | ネオモバ(SBIネオモバイル証券) |
URL | https://www.sbineomobile.co.jp/ |
運営会社名 | 株式会社SBIネオモバイル証券 |
本社所在地 | 東京都港区六本木1-6-1 |
設立 | 2018年 |
代表取締役 | 代表取締役会長 髙村 正人 代表取締役社長 小川 裕之 |
資本金 | 1億円 |
上場有無 | 非上場 |
サービス開始年月 | 2019年4月 |
ポイントの換金率 | 1ポイント=1円 |
ポイント利用単位 | 1ポイント以上、1ポイント単位 |
手数料 | 【月間の株式取引約定代金合計額:サービス利用料(税込み)】 0円~50万円以下:220円 50万円超~300万円以下:1,100円 300万円超~500万円以下:3,300円 500万円超~1,000万円以下:5,500円 以下100万円ごとに1,100円が加算(上限なし)(2021年11月時点) |
最低投資金額 | 数百円(数百pt~) |
購入株数単位 | 1株から(IPOも1株から申込可能) |
入金方法 | 銀行振込、即時入金(住信SBIネット銀行のみ) |
特定口座(源泉徴収あり) | 選択可能(確定申告不要) |
投資対象 | 株式、ETF、REIT、IPO、ネオW、FX |
キャンペーン情報 | 【ネオモバ3周年大感謝祭】「ネオモバ国内株式」キャンペーン第3弾 【キャンペーン期間】2022年5月2日(月)から8月31日(水)まで 【キャンペーン名】1ヵ月の約定代金合計額が50万円超の場合、サービス利用料が最大で99.8%(最大149,800円)もどってきます。 ※対象月にS株(単元未満株)の取引が含まれた場合は、キャンペーンの対象外となります。 ※適用条件などの詳細は、ネオモバのウェブサイトでご確認ください。 |
2 ネオモバを利用するメリット
ネオモバを利用すると「Tポイントで簡単に株式投資が始められる」「毎月200ポイントがもらえる」「各種特典が用意されている」など、さまざまなメリット・特徴があります。詳しく見ていきます。
2-1 Tポイントで株が購入できる
従来の株式投資では、まとまった現金がないと株の購入は難しかったのですが、ネオモバでは現金が無くても、貯まっているTポイントがあれば株を買うことができます。Tポイントの1ポイントが1円相当になります。
現在ポイント投資では各社から様々なサービスが提供されていますが、ポイントで個別の株式を購入できるのがネオモバの大きな特徴です。例えばNTTドコモが運営している「dポイント投資」では、dポイントを使って投資ができますが、その投資方法はロボアドバイザーのTHEO(テオ)が行う投資信託の運用に任せるものとなります。
一方、ネオモバでは、Tポイントを使って同じように投資を行いますが、ユーザーが自ら好みの株を購入して運用する方法になります。日々の買い物で貯まったTポイントの使い道が決まっていない方などは、株式投資を気軽に始める良い機会となるでしょう。
2-2 株式を1株から購入可能、ワンコインで始めることができる
ネオモバでは、株式を1株から購入することができます。通常の取引所で行われている株取引では、銘柄ごとに1口100株や1口1,000株など、売買の最低単位である単元株数が決まっています。
しかしネオモバでは、単元未満株式(S株=売買単位の1/100、1/1,000で購入できる)を購入できるため、1株から取引することが可能です。株価は銘柄によって異なりますが、1株500円未満で購入できるものもあります。
2-3 毎月200ポイントが貰える
ネオモバの月額サービス利用料金は、月間の株式約定代金合計額で決まってきます。約定代金別のサービス利用料金額は、次のようになっています。(最新情報はネオモバのウェブサイトでご確認下さい。)
月間の株式取引約定代金合計額 | サービス利用料 |
---|---|
0円~50万円以下 | 220円 (税込) |
50万円超~300万円以下 | 1,100円 (税込) |
300万円超~500万円以下 | 3,300円 (税込) |
500万円超~1,000万円以下 | 5,500円 (税込) |
以下、100万円ごとに1,100円(税込)が加算されます。(上限なし) |
月間の約定代金合計額が50万円以下の場合、サービス利用料は税込220円がかかるものの、毎月「ネオモバ限定Tポイント(※)」が200ポイント貰えます。さらに、ネオモバ限定Tポイントとは別に、毎月のサービス利用料金の1%分がTポイントで貰えます。
※ネオモバ限定Tポイントは、SBIネオモバイル証券以外では利用できません。また、サービス利用料にも使用できません。有効期限がありますのでご注意ください。
2-4 配当金・株主優待特典を受けることができる
配当金とは、企業の業績に応じて株主に交付されるお金のことです。ネオモバで株を購入して株主になると、配当金を受け取ることもできます。
株主優待特典を受けるには、単元株式(通常は100株)の保有が必要ですが、ネオモバでは、単元未満株式(S株)を購入できるため、自分が保有している株数が単元未満の場合、株主優待特典を受けることができないこともあります。しかしその場合は、毎月少しずつ購入して100株などの単元株式にすれば、株主優待特典を受けることができます。
2-5 株式・ETF・REIT・ロボアド・IPOなど、投資メニューが豊富
ネオモバで投資ができるジャンルは、おもに次の5つが挙げられます。
- 国内株式等(単元株・S株)の現物取引
- 国内ETF(国内投資信託)
- REIT(国内不動産投資信託)
- IPO(1株からIPOに申込み可能)
- ロボアドのウェルスナビによる資産運用(海外ETF)
ネオモバでは、IPOに1株から99株まで、1株単位での申込みが可能なサービス「ひとかぶIPO」も提供しています。こちらはネオモバ株アプリ限定の機能となります。Tポイントは利用できませんが、少ない資金でもIPOの抽選に参加できるという注目のサービスです。なお、売却・買増しについては、上場日以降、初めて売買が市場で成立した日の翌営業日から売買ができるようになります。
IPOの抽選方法は、優遇抽選と完全抽選2種類の枠があります。優遇抽選枠では、20代、30代の方が当選しやすくなる「若年優遇」や、ネオモバでの取引状況に応じて当選確率が高まる「取引継続優遇(3ヶ月以上)」、「ネオモバFX取引口座保持」などを加味したユニークな抽選が行われます。一方、完全抽選枠では、公平な抽選となるため、誰でも当選する可能性があります。
また、ロボアドアドバイザーのウェルスナビも含めると、国内株式、国内・海外投資信託、国内不動産投資信託と、選択肢は多いのが特徴的です。なお、ウェルスナビによる資産運用にはTポイントが利用対象外ですので、ご注意下さい。
2-6 スマホ1台あればOK
ネオモバは、スマホが1台あれば気軽に始めることが可能です。個人投資家の裾野を広げるため若年層をターゲットとしており、スマホのみで取引が完結する環境を整備しようと取り組んでいます。
口座開設に必要な手続きは、スマホから①基本情報の入力、②本人確認書類のアップロード、③取引パスワードの受け取り、という3つのステップのみです。口座開設後もスマホが1台あれば、時間や場所を問わず株取引や運用状況の確認を行うことができます。
2-7 政治・経済ニュースに興味を持つきっかけになる
株価は、国内外の政治・経済情勢に大きく影響を受けます。ネオモバで購入する株の価格も、日々の政治・経済動向により変動します。投資を始めると、国内や海外の政治・経済的な話題に関心が向くようになり、これまで興味のなかった金融系・経済系のニュースが身近に感じられ、新たな知識・教養を身につけるきっかけにもなります。
2-8 TポイントでFX取引可能な「ネオモバFX」で数円から取引できる
2020年4月27日から提供が開始される外国為替証拠金取引「ネオモバFX」のサービスでは、Tポイントを使って簡単にFX取引を始めることが可能となっています。ネオモバFXには初心者向けの「ネオモード」と経験者向けの「プロモード」の2つのモードが用意されており、保有しているTポイントを使って注文することが可能なのはネオモードとなります。利用されたTポイントは現金に振り替えられ、証拠金の一部または全部となります。

また、米ドル/円のスプレッドは0銭となっており、他の通貨ペアについても気軽に取引可能な低水準のスプレッドで提供されています。さらに、ネオモバFXでは1通貨から取引が可能なため、米ドル/円を取引した場合の最低必要証拠金は5円、トルコリラ/円なら1円で取引が可能です(※2)。はじめての方でもリスクをおさえてFX取引を始めることができるメリットがあります。
※1 市場の急変時(震災などの天変地異、その他外部要因)や、市場の流動性が低下している状況(週初や週末、年末年始、クリスマス時期など)、 重要指標発表時間帯などにより、やむを得ず掲記以外のスプレッドになることもあります。
※2 それぞれ米ドル/円レートが110円、トルコリラ/円レートが19円の場合の計算によるものです。
3 ネオモバを利用する注意点・デメリット
ネオモバを利用する際の注意点やデメリットはあるのでしょうか。次は、ネオモバを利用するにあたって注意しておきたい点についても見ていきます。
3-1 iDeCoは取り扱うが、NISAに対応していない
iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」の略称で、60歳まで定期的に金融商品に積立投資を行いますが、そこで発生した運用益や利息には課税されず、さらに積立金額も全額所得控除扱いになる制度です。ネオモバは、SBI証券から委託を受けて、2019年12月2日からiDeCoのサービスを提供しています。
一方、NISAとは「少額投資非課税制度」の略称で、毎年120万円の非課税投資枠が最長で5年間与えられ、その範囲内で株式投資を行えば譲渡益や配当金が非課税扱いとなる制度です。ネオモバは、こちらのNISAには対応していないため、注意が必要です。
なお、SBI証券のほうには、NISAの取り扱いがありますので、興味のある方はSBI証券を利用してみると良いでしょう
3-2 外国株は取り扱っていない
ネオモバでは現在、外国株の取り扱いがありません。「海外の成長国に投資をしてみたい」「海外に分散投資をしたい」という方についても、先ほど取り上げたSBI証券では取り扱いがありますので、本格的な投資もしてみたいという方は、ネオモバとSBI証券を用途に応じて使い分けてみるのも良いでしょう。
なお、SBI証券では、下記のような国々の株式や海外ETFなどの取り扱いがあります。(2019年11月調査時点)
- 米国株
- 中国株
- 韓国株
- ロシア株
- ベトナム株
- インドネシア株
- シンガポール株
- タイ株
- マレーシア株
- 海外ETF株
3-3 取引しなくてもサービス利用料がかかる
ネオモバの月額サービス利用料は、取引を行わない月でも支払う必要があります。例えば、3ケ月間まったく取引を行わない場合でも、月額200円のサービス利用料は自動的に発生します。
しかし、このように一定の期間取引を行わないことがあらかじめわかっている場合は、「一時停止」機能が便利です。翌月以降のネオモバのサービス利用を一時的に停止することで、利用料金を支払わずに済みます。
3-4 毎月貰える200ポイントがネオモバ専用
毎月貰える「期間固定ポイント」は、SBIネオモバイル証券の株式購入のみに使えるポイントとなります。期間固定ポイントは、毎月のサービス利用料の支払いや他のTポイントサービスには使えないことに留意しましょう。
4 まとめ
ネオモバは、スマホが1台あればワンコイン分で始められる新たなポイント投資サービスです。想定ユーザーを若年層に設定し、投資人口の裾野を広げていこうとの試みもありますが、これまで投資を行ったことがない中高年層の方々にも便利なサービスとなります。
気軽に始められるポイント投資に興味が湧いた方は、この記事を参考にネオモバを検討してみてください。
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