アップルはこのほど、消費者や独立修理プロバイダーが同社の中古部品を修理に利用できるよう、修理サービスを強化すると発表した。
今秋、アップルの中古純正部品はiPhoneの一部モデルから、新品の純正部品と同様に工場出荷時に機能とセキュリティが確保される。
修理工程は、iPhoneユーザーのプライバシー・セキュリティ・安全性を維持しながら、製品を長寿命化させ修理による環境負荷を最小限に抑えるべく設計された。工程の概要は、以下のとおり。
アップルは、修理部品が純正部品か否かを確認し、部品に関する情報を収集する。過去2年間、同社はFace IDやTouch IDに使用されている生体認証センサーなどの部品のリユースに取り組んできた。今秋から純正部品は取り付け後にデバイス上で検査し、今後iPhoneに使用する生体認証センサーをサポートする予定だ。修理工程を簡素化するべく、消費者と修理プロバイダーは、ロジックボードの交換のない修理における部品注文の際、デバイスのシリアル番号の提供は不要になる。
消費者や法執行機関からの要望に応え、盗まれたiPhone部品が分解されるのを阻止するため、アクティベーションロック機能をiPhone部品にも拡張する。修理中のデバイスがアクティベーションロックされた別のデバイスの部品を入手したことを検出すると、部品の機能は制限される。
デバイスの長寿命化に伴い、新しい持ち主がデバイスのすべての部品と修理履歴を確認できることが重要になる。そのため、アップルはiOSの「設定」における「部品とサービスの履歴」セクションで、デバイスの部品と修理履歴を持ち主に表示する。今秋、アップルは同履歴を拡張し、部品が新品か中古純正部品かについても表示する計画だ。
今回の修理工程強化は、安全で手頃な価格での修理を可能にするというアップルの取り組みを前進させるとしている。アップルは過去5年間、1万社以上の独立修理プロバイダーとアップル正規サービスプロバイダー向けに純正部品・ツール・研修を提供するサービス拠点を倍増。2022年に開始した自己修理プログラムは現在、33の国と地域、24の言語で40のアップル製品をサポートしている。
【参照記事】Apple to expand repair options with support for used genuine parts
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*冒頭の画像の出典:アップル
※本記事は、世界のサーキュラーエコノミーが学べるメディア「Circular Economy Hub」アップル、中古純正部品のサポートで修理サービスを拡大より転載された記事です。
Circular Economy Hub Editorial Team
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