株式投資の勉強方法は?初心者向けの学習の仕方や注意点も

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株式投資で利益を得るためには、基礎から勉強が必要です。しかし、学習範囲が非常に広く、何から勉強すればいいのか分からないと悩む初心者の方も少なくありません。さらに投資の勉強の仕方・学習方法に関しても不明点が多いかと思います。

株式投資は、書籍やインターネットなどさまざまな方法で学習が可能です。それぞれの方法ごとに特徴や注意点もあるため、理解した上で学習することも大切です。

そこで今回は、株式投資の学習方法や注意点について解説します。

(記事監修者:藤井 理)

目次

  1. まずは自身の学習度を確認
  2. 書籍や新聞、四季報から株式投資の学習
    2-1.書籍で基礎から勉強
    2-2.経済新聞で経済の流れを確認
    2-3.会社四季報で個別銘柄の業績を確認
  3. インターネットの情報から株式投資の学習
    3-1.証券会社の学習用ページで勉強
    3-2.投資家のブログや企業のメディアで手法を勉強
    3-3.インターネットの情報に関する注意点
  4. 株式投資のセミナーに参加
  5. まとめ

1.まずは自身の学習度を確認

株式投資の勉強を始める時は、やみくもに学習を進めるのではなく、まずは自身の学習度を確認し、今、何が必要なのか理解した上で行動するのが大切です。

たとえば株式投資の取引方法を理解しているにもかかわらず、株式とは何かといった入門者向けの情報を一から確認しても非効率的です。まずは習熟度に対して必要な情報の例を以下に紹介します。

  • 全く分からない状態:株式投資とは何かといった点から解説している情報を確認
  • 株式の意味は理解している:投資手法や取引の流れ、証券会社の選び方などを確認
  • 取引経験はある:ファンダメンタルズ分析や企業戦略分析、財務諸表の読み方、投資テーマなどについて勉強

株式投資に関する情報は膨大ですので、まずは株式の意味・取引の流れ・証券会社の選び方・投資手法など、基礎的な部分から何が不足しているのか確認してみましょう。

株式投資の経験が無いという方は、まずは少額から個別銘柄を買ってみると非常に勉強になります。たとえば、PayPay証券は、1000円から日本や米国の有名企業に投資ができるスマホ投資サービスです。少額で投資を始めれば、リスクをおさえながら銘柄に関する勉強や経済動向などの情報収集が実践的にできますので、気になる方は検討してみると良いでしょう。

また、SMBC日興証券が提供する「日興フロッギー」のように、dポイントで少額から株が買えるサービスもあります。日興フロッギーでは、マーケット情報や企業情報が記事として提供されており、その企業が気に入ればそのまま株を購入することもできます。情報収集と購入が一緒にできるため、株や投資の勉強をしながら取り組みたいという方にメリットがあります。

2.書籍や新聞、四季報から株式投資の学習

株式投資の勉強としては、紙媒体を活用した方法も多数存在します。たとえば書籍や雑誌・経済新聞・会社四季報などが代表的です。また、各資料・書籍は、それぞれ取り扱っている内容が異なるので、目的に合わせて活用しましょう。

それでは書籍や新聞、四季報の特徴を解説します。

2-1.書籍や雑誌で基礎から時事情報まで確認

書籍には、株式投資の概要や基礎的な手法を書いたものや、株式投資に関する様々な情報を集めた雑誌などがあります。書籍や雑誌の場合、基礎から時事情報まで体系的に学習できるのが特徴です。

たとえば入門系では、「株式とは何か」・「投資とは何か」といった基本から丁寧に解説している書籍が多くあります。このような書籍には「入門」・「未経験者」といったタイトルが含まれていることが多いので、比較的探しやすいといえます。

手法や投資判断に関する書籍は、ファンダメンタル分析やテクニカル分析に関する解説と各指標の紹介、売買タイミングなどを詳細に解説しているのが特徴です。手法について1から学びたい方は、分析・手法に関する書籍から比較検討してみるのもいいでしょう。

そして株式投資に関する雑誌は、主に最新の株式市場・企業情報を掲載したり、独自コンテンツ・特集記事を掲載したりしています。また、経済アナリストなどによる独自予想・考察もあり、業界選定や銘柄選定などの参考情報として活用できます。

なお、証券投資を本格的に学ぶ方法としてTAC等の証券アナリスト講座(一次試験対策)を活用する方法もあります。アナリスト試験は、証券分析、財務分析、経済の3教科があり、投資の基礎を学ぶのに適しています。なお、テキストは書店でも2,000円程度で購入できますが、初心者の方には理解しづらい箇所もあるため、できれば通学やネット講座などを検討されてみると良いでしょう。

2-2.経済新聞で経済の流れを確認

経済新聞とは、上場企業の決算情報や業績、為替相場や統計などを含めた、経済関連の時事情報を中心に掲載している新聞のことです。国内では日本経済新聞などが代表的で、最近では電子版(インターネット版)に進出している新聞社もあります。

経済新聞は、株式市場や上場企業の最新情報をまとめて確認できるのが魅力です。また、世の中の流れを掴むことができますし、近年伸びている5GやAI・IoTといった新分野に関しても適宜情報収集ができます。

投資の技術的な部分ではなく、時事情報やファンダメンタル要素(外的要因)についてもっと知りたいと考えている方は、経済新聞も検討してみましょう。

2-3.会社四季報で個別銘柄の業績を確認

会社四季報とは、東洋経済新報社が発行している上場企業の詳細情報を網羅した書籍のことです。また、近年では「会社四季報ONLINE」というWeb版もあるので、インターネットでも確認できます。たとえば、ネット証券大手の楽天証券やマネックス証券では、口座開設をすると無料で四季報を確認することができます。気になる方は、検討されてみると良いでしょう。

発行は3ヶ月ごと(3月、6月、9月、12月の中旬)に行われていて、個別銘柄の株価や業績・財務諸表・株主などさまざまな情報が掲載されています。つまり会社四季報は、ファンダメンタル分析(企業概要(サービスや製品)、財務状況や業績・利益率などの分析)の必要な、中長期的な投資を目指す方に役立つ書籍だといえます。

3.インターネットの情報から株式投資の学習

インターネットを活用した情報収集・学習方法は、書籍よりも幅広いトピックについて知ることができる一方で、インターネットの情報は玉石混合のため、情報の質に差が生じている点にも注意が必要です。

それでは、インターネットを活用した学習方法と注意点について解説します。

3-1.証券会社の学習用ページで勉強

近年、多くの証券会社では、株式投資初心者に向けた学習用ページを作成しています。ですので、書籍を購入していない方も、インターネットでまとまった基礎知識を勉強できます。

たとえばSBI証券の株式投資に関する学習用ページでは、例えば以下のような内容を掲載しています。

  • 株式の意味
  • 上場企業の意味
  • 株式投資に必要な資金
  • 株式の単位
  • 株を買う意味と株式市場の仕組み

経験者には改めて学ぶポイントは少ないともいえるものの、初心者にとってはベースとなる原理・仕組みを理解できる内容です。分からないところだけを重点的に勉強したい方や、勉強にお金をかけたくない方、すぐに投資を開始したい方は証券会社のサイトの記事で勉強してみるのも良いでしょう。

3-2.投資家のブログや企業のメディアで手法を勉強

インターネット上には、個人投資家のブログや企業が運営している株式投資メディアも存在します。

個人投資家のブログは、投資方法・銘柄選定・具体的な投資判断といった点を参考にできます。また、解説記事や書籍では分からない、実際の投資行動を確認できるのも強みです。しかし、個人の主観が強く反映されていたり、再現性がない投資の仕方(暴落直後に株式を購入して大きな利益を得た体験など)もあるので、冷静に情報を確認しましょう。

企業が運営している株式投資関連メディアは、各企業によって運営方針が異なります。たとえば、ネット証券の学習ページのような基礎知識をまとめたものや、経済新聞のような時事情報、コラムなどが主なサイトなどが挙げられます。

3-3.インターネットの情報に関する注意点

インターネットを活用した勉強を行う時は、誤った情報や見方が偏った情報などに注意しましょう。

インターネットは自由に情報を発信できる反面、古い情報や間違った情報、ポジショントークなども少なくありません。いつの時点の情報なのか、情報源はどこなのか、分析の仕方は正しいのか、執筆者は誰なのかなどをしっかりと確認しながら、情報を選別していくことが大切です。

4.株式投資のセミナーに参加

株式投資の学習には、セミナーや勉強会へ参加するといった方法も考えられます。株式投資の専門家などが講師となり、参加者へ株式投資の仕組みや手法などを解説してくれます。さらに勉強会では、その場で分からない部分を質問できるので、独学に苦手意識を持っている方にメリットのある学習方法です。

ただし、こうしたセミナーや勉強会では、講師の主観に基づく独自の投資判断・テクニックを教えるケースもあります。そのため全ての情報が各投資家に役立つとは限りません。

参加する際は冷静に情報を捉え、書籍などでも別途勉強することが大切です。

まとめ

株式投資の学習方法は多数あり、書籍や会社四季報といった紙媒体をはじめ、個人投資家のブログやWebメディア、セミナーなど、それぞれに特徴や向き不向きがあります。

勉強を始める際は、まず学習方法に加えて自身の学習度も確認しておきましょう。株式投資に関する書籍や学習用コンテンツは、株式の意味から解説している未経験者向け・投資判断などの解説を行っている初心者~中級者向けなど、傾向がいくつかに分かれています。現時点でどの情報が必要なのか、自身で判断するのも大切です。

まずは株式投資の学習方法をいくつか試し、覚えやすく理解しやすい自分に適した方法を探してみましょう。

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藤井 理

藤井 理

大学3年から株式投資を始め、投資歴は35年以上。スタンスは割安銘柄の長期投資。目先の利益は追わず企業成長ともに株価の上昇を楽しむ投資スタイル。保有株には30倍に成長した銘柄も。
大学を卒業後、証券会社のトレーディング部門に配属。転換社債は国内、国外の国債や社債、仕組み債の組成等を経験。その後、クレジット関連のストラテジストとして債券、クレジットを中心に機関投資家向けにレポートを配信。証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト、AFP、内部管理責任者。

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菊地 祥

FP3級技能士、投資信託4年目、株式投資8年目。2018年からフリーランスとしてwebライティングやメディア運営を行っています。また、webライターとしては株式投資や投資信託などをやさしく解説。