自動付帯保険がある年会費無料のクレジットカードは?5枚を比較

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旅行傷害保険付きのクレジットカードは、旅行中のケガや病気、賠償責任に伴う費用負担などを補償してもらえます。中でも自動付帯型の旅行傷害保険は、出発前に旅行代金をクレジットカードで支払わなくても補償を受けられるのが特長です。

そこでこの記事では、自動付帯保険がある年会費無料のクレジットカードを5枚ご紹介します。付帯保険の条件が分かりやすいカードを探している方や年会費負担を避けながら旅行保険付きカードを利用したい方などは、参考にしてみてください。

※この記事は2022年9月22日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。
※本記事は情報提供を目的としており、特定サービスの利用を勧誘するものではございません。申込に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 自動付帯と利用付帯の違い
  2. 自動付帯の保険は主に旅行保険
  3. 自動付帯の旅行保険がある年会費無料のクレジットカード5枚
    3-1.付帯状況や特徴を比較
    3-2.永年無料で利用可能なエポスカード(普通)
    3-3.国内旅行傷害保険も付帯のライフカード<旅行傷害保険付き>
    3-4.年1回以上の利用で年会費無料のR-styleカード
    3-5.国際ブランドによって補償内容が異なるJALカード(普通)
    3-6.補償限度額が高いJCBゴールド
  4. まとめ

1.自動付帯と利用付帯の違い

自動付帯は、出発前に旅行代金などをクレジットカードで支払わなくとも、旅行傷害保険の補償を受けられるのが特長です。

一方、利用付帯は、出発前に旅行代金や公共交通機関の料金などをクレジットカードで支払わなければ補償を受けられない仕組みとなっています。さらに補償の対象となる支払いは細かく定められています。

出発前に旅行代金や公共交通機関の料金をクレジットカード以外で支払いたい方、シンプルな条件で補償を受けたい方は、自動付帯の方がいい場合もあります。

2.自動付帯の保険は主に旅行保険

クレジットカードの付帯保険で自動付帯や利用付帯に関する項目が定められているのは、主に旅行傷害保険です。

海外、国内旅行傷害保険は、カードによって自動付帯や利用付帯に分かれています。中には、旅行代金のクレジット払いで補償限度額を引き上げてもらえるケースがあります。

動産総合保険(ショッピング保険)や不正利用補償に関しては、被害を受けたのち指定期間内にカード会社へ届出を行い、承認されれば補償を受けられるのが特徴です。

特に旅行好きな方は、自動付帯や利用付帯を軸にカードを比較してみると良いでしょう。ショッピング好きな方や旅行や出張の頻度が少ない方は、ポイントプログラムや優待サービスを中心に比較検討してみるのも大切です。

3.自動付帯の旅行保険がある年会費無料のクレジットカード5枚

ここからは、自動付帯の旅行保険がある年会費無料のクレジットカードを確認していきましょう。

3-1.付帯状況や特徴を比較

カード名 カードと旅行保険の特徴
エポスカード(普通) 年会費永年無料カードで、海外旅行傷害保険を自動付帯
疾病治療費用の限度額270万円と、疾病重視の付帯保険
家族カードは発行されていないため、家族特約なし
ライフカード<旅行傷害保険付き> 年会費初年度無料のカードで、海外と国内旅行傷害保険を自動付帯
海外旅行傷害保険の傷害死亡、後遺障害の補償限度額が、エポスカードよりも高い2,000万円
国内旅行傷害保険には、傷害死亡、後遺障害の補償付き
R-styleカード 年会初年度無料、条件達成で翌年度以降の年会費無料
海外旅行傷害保険付帯、補償限度額はライフカード<旅行傷害保険付き>との付帯保険と同額
JALカード 年会初年度無料で、海外と国内旅行傷害保険付帯
国際ブランドアメックスを選択した場合は、傷害死亡、後遺障害、救援者費用の他、傷害治療や疾病治療なども補償される
アメックスに適用される傷害死亡、後遺障害の補償限度額は3,000万円
JCBゴールド オンライン入会の場合は年会費初年度無料
旅行保険に関しては、海外と国内旅行傷害保険付帯
海外、国内旅行傷害保険の補償限度額は、今回紹介しているカードの中で最も高い

自動付帯の旅行保険を受けられるカードは、一般的に年会費初年度無料もしくは有料です。年会費永年無料でかつ自動付帯というサービス内容は、比較的珍しいパターンといえます。

年会費永年無料で利用可能なクレジットカードは、エポスカードです。維持管理費用という点で特にメリットの多い1枚といえます。海外旅行傷害保険の補償限度額は、他のカードと異なり疾病治療費用重視の設定です。ただし、傷害死亡、後遺障害の補償限度額は500万円で、他のカードと比較して500万円以上低い金額となっています。

国内旅行が好きな方に使いやすい年会費無料のカードは、JALカード(普通)とライフカード<旅行傷害保険付き>、JCBゴールドカードです。中でも2年目以降の年会費が安いカードは、ライフカード<旅行傷害保険付き>で、年会費1,375円(税込)です。

どうしても2年目以降の年会費負担を抑えたいという時は、R-styleカードの方がいい場合もあります。R-styleカードに付帯されているのは海外旅行傷害保険で、ライフカード<旅行傷害保険付き>と同じ補償限度額で補償されます。

3-2.永年無料で利用可能なエポスカード(普通)

本会員の年会費 永年無料
家族会員の年会費 家族カードの発行不可
国際ブランド Visa
海外旅行傷害保険 補償項目:補償限度額
傷害死亡、後遺障害:
傷害治療費用:200万円
疾病治療費用:270万円
賠償責任:2,000万円
携行品損害:20万円(1事故につき10万円、自己負担額3,000円)
救援者費用:100万円
国内旅行傷害保険 付帯なし
動産総合保険(ショッピング保険) 付帯なし(※有料で加入可能なサービスは提供されている)

エポスカード(普通)は、マルイの店舗やネットショップでの支払いに利用可能なエポスポイントを貯められる年会費永年無料のクレジットカードです。

海外旅行傷害保険が付帯されていて、傷害死亡、後遺障害、疾病やケガによる治療費用などの補償を受けられます。今回紹介しているカードの中で、傷害死亡と後遺障害の補償限度額が低く設定されています。

ただし、旅行中に必要性の高い疾病治療費用重視というコンセプトがあるので、同費用の補償限度額270万円と、年会費永年無料カードに付帯されている補償より70万円程度高いといえます。

年会費永年無料のカードで自動付帯の海外旅行傷害保険を探している方、海外旅行中のリスクにおいて疾病リスク重視の方などは、愛用しやすい1枚です。

3-3.国内旅行傷害保険も付帯のライフカード<旅行傷害保険付き>

本会員の年会費 初年度無料、翌年度以降1,375円(税込)
家族会員の年会費 440円(税込)
国際ブランド Mastercard、Visa、JCB
海外旅行傷害保険 補償項目:補償限度額
傷害死亡、後遺障害:2,000万円
傷害治療費用、疾病治療費用:200万円
賠償責任:2,000万円
携行品損害:20万円(1事故につき10万円、自己負担額3,000円)
救援者費用:200万円
国内旅行傷害保険 補償項目:補償限度額
傷害死亡、後遺障害:1,000万円
動産総合保険(ショッピング保険) 補償項目:補償限度額
カード利用購入した商品の破損、盗難といった被害に対して補償(1商品1万円以上の場合に適用):年間300万円、1事故につき5万円
補償期間:1年間

ライフカード<旅行傷害保険付き>は、ライフカードの中でも保険に力が入れられたクレジットカードです。年会費の負担は、初年度のみ0円となっています。

海外旅行傷害保険の傷害死亡、後遺障害に関しては、エポスカード(普通カード)より1,500万円高い補償限度額です。その他の補償限度額は、年会費無料カードの中で平均的な金額です。

ライフカード<旅行傷害保険付き>には国内旅行傷害保険も付帯されていて、海外旅行や出張より国内での旅行へ行く方にとってもメリットのある1枚といえます。国内旅行傷害保険の補償項目は傷害死亡と後遺障害の2種類で、補償限度額1,000万円です。

ただし、国内旅行傷害保険は、海外旅行傷害保険と異なり利用付帯です。出発前に公共交通機関の搭乗券、宿泊を伴う募集型企画旅行(ツアー)の旅行代金などをカードで支払わなければ、補償されない規約になっています。

旅行保険や動産総合保険の他には、シートベルト傷害保険にも注目です。国内で自動車へ搭乗中、シートベルト着用時に事故で死亡、重度の障害が残った場合に補償される保険となっています。補償限度額は200万円で、海外旅行傷害保険と同じく自動付帯です。

国内旅行やショッピング、通勤の際に自家用車を利用している方、補償限度額に関してバランの取れた海外旅行傷害保険を求めている方などは、メリットの多いサービス内容といえます。

3-4.年1回以上の利用で年会費無料のR-styleカード

本会員の年会費 初年度無料、翌年度以降1,375円(税込)
前年度のカード利用回数が1回以上なら、翌年度の年会費無料
家族会員の年会費 家族カードの発行不可
国際ブランド Visa
海外旅行傷害保険 補償項目:補償限度額
傷害死亡、後遺障害:2,000万円
傷害治療費用、疾病治療費用:200万円
賠償責任:2,000万円
携行品損害:20万円(1事故につき10万円、自己負担額3,000万円)
救援者費用:200万円
国内旅行傷害保険 付帯なし
動産総合保険(ショッピング保険) 付帯なし

ジャックスカードのR-styleカードは、リボ払い専用のラブリィポイント特典付きカードです。ラブリィポイントは、ジャックスカードで貯められるポイントプログラムです。ポイント還元率0.5%のところ、常時1.0%の優遇を受けられます。

付帯保険の海外旅行傷害保険については、ライフカード<旅行傷害保険付き>と同じ補償項目および補償限度額となっています。年会費無料カードの中では、平均的な補償限度額といえます。

2年目以降の年会費に関しては、条件付きで無料にしてもらえます。具体的には、1年間に1回以上カード利用できれば、翌年度の年会費無料という内容です。比較的達成しやすい条件なので、2年目以降も年会費負担を抑えやすいカードです。

リボ払いを前提としたカード利用を検討している方や年会費負担を抑えながら海外旅行傷害保険付きカードを活用したい方、ジャックスカードで効率よくポイントを貯めながら旅行保険を受けたい方は、使いやすい1枚です。

ただし、一括払いの選択不可というところは、一般的なクレジットカードと大きく異なる仕様で、かつ手数料の負担といったデメリットもあります。リボ払いを検討する際は、仕組みを理解した上で判断するのが大切です。

3-5.国際ブランドによって補償内容が異なるJALカード(普通)

本会員の年会費 初年度無料、2年目以降2,200円(税込)
国際ブランドアメックスを選択した場合、初年度から6,600円(税込)
家族会員の年会費 初年度無料、2年目以降1,100円(税込)
国際ブランドアメックスを選択した場合、初年度から2,750円(税込)
国際ブランド Mastercard、Visa、JCB、アメックス
海外旅行傷害保険 補償項目:補償限度額
傷害死亡、後遺障害:1,000万円
救援者費用:100万円
国際ブランドアメックスを選択した場合の補償限度額は以下の通り
傷害死亡、後遺障害:3,000万円(自動付帯分1,000万円、利用付帯分2,000万円)
傷害治療費用、疾病治療費用:100万円
賠償責任:2,000万円
救援者費用:100万円
携行品損害:100万円(1回の事故につき50万円、自己負担額3,000円)
国内旅行傷害保険 補償項目:補償限度額
傷害死亡、後遺障害:1,000万円
国際ブランドアメックスを選択した場合の補償限度額は以下の通り
傷害死亡、後遺障害:3,000万円(自動付帯分1,000万円、利用付帯分2,000万円)
傷害入院日額:1日につき5,000円
手術費用:入院中の手術費用に対して5万円、入院中以外の手術費用に対して2.5万円
傷害通院日額:1日につき2,000円
動産総合保険(ショッピング保険) 付帯なし

JALカード(普通)は、フライトマイルの他、店舗やネットショップなどでのカード利用時にショッピングマイルを貯められるのが強みです。海外や国内旅行、出張の際にJALの利用頻度が高い方、JALマイルを貯めたい方には、メリットの多いカードです。

年会費や付帯保険の補償限度額は、国際ブランドのアメックスを選択しているどうかによって変わります。

アメックス以外の国際ブランドを選択した場合は、初年度の年会費を無料にしてもらえます。2年目以降の年会費は2,200円(税込)で、ライフカード<旅行傷害保険付き>やR-styleカードより高い一方、次の項目で紹介するJCBゴールドより負担を抑えられます。

旅行傷害保険の補償項目は、国際ブランドアメックスの方が充実しています。年会費は6,600円(税込)で、かつ初年度から有料です。

年会費負担を抑えながら試しにカード利用および旅行保険を受けたい時は、アメックス以外の国際ブランドを検討した方がいい場合もあります。

一方、海外と国内旅行が好きで治療費用の補償なども必要な時は、年会費有料の国際ブランドアメックスのJALカードを含めて比較検討してみましょう。

3-6.補償限度額が高いJCBゴールド

本会員の年会費 オンライン入会にかぎり初年度無料、2年目以降11,000円(税込)
家族会員の年会費 1人目は無料、2人目以降1人につき1,100円(税込)
国際ブランド JCB
海外旅行傷害保険 補償項目:補償限度額
傷害死亡、後遺障害:最大1億円
傷害治療費用、疾病治療費用:最大300万円
賠償責任:最大1億円
救援者費用:最大400万円
携行品損害:最大100万円(1回の事故につき50万円、自己負担額3,000円)
乗継遅延費用保険金、出航遅延費用等保険金、寄託手荷物遅延費用保険金:2万円限度
寄託手荷物紛失費用保険金:4万円限度
国内旅行傷害保険 補償項目:補償限度額
傷害死亡、後遺障害:最大5,000万円
傷害入院日額:1日につき5,000円
手術費用:入院日額×10、20、40倍のいずれか
傷害通院日額:1日につき2,000円
乗継遅延費用保険金、出航遅延費用等保険金、寄託手荷物遅延費用保険金:2万円限度
寄託手荷物紛失費用保険金:4万円限度
動産総合保険(ショッピング保険) 補償項目:補償限度額
カード利用購入した商品の破損、盗難といった被害に対する補償:500万円
補償期間:90日

JCBカードのJCBゴールドは、オンライン入会手続きにかぎり年会費が初年度無料です。2年目以降の年会費は今回紹介したカードの中で最も高い金額ですが、その分特典の他、付帯保険の補償限度額や項目に関して充実しています。

付帯されている保険は、海外と国内旅行傷害保険、ショッピングガード保険(動産総合保険)、航空機遅延保険です。

航空機遅延保険とは、航空便や乗継便の遅延、手荷物が届けられなかったことで被った損害を補償してもらえる保険のことです。特に、出張で航空便の遅延を避けたい方などはメリットがあります。

海外旅行傷害保険の補償限度額は1億円で、エポスカード(普通)などと比較して5~20倍程度の金額です。他の補償項目は、今回紹介しているカードと比較して100万円以上高い補償限度額となっています。

国内旅行傷害保険の傷害死亡、後遺障害に関する補償限度額は、JALカード(普通)と比較して2,000万円高い設定です。

試しに1年間年会費無料でカードの特典や旅行保険を受けてみたい方は、JCBゴールドのような初年度無料で補償限度額の高いカード、付帯保険の種類が多いカードを比較検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

自動付帯保険があるクレジットカードの中でもエポスカード(普通)は、年会費永年無料で利用可能です。また、ライフカード<旅行傷害保険付き>やR-styleカード、JALカード(普通)は、補償限度額に大きな差はないものの、年会費の条件や保険の種類などに違いがあります。年会費初年度無料のJCBゴールドは、補償限度額や保険の種類という点で特に強みのあるカードです。

利用付帯より自動付帯を選びたい方、海外や国内旅行の頻度が高い方や試しに年会費無料カードで付帯保険を受けてみたい方は、今回紹介したカードを参考にさまざまなコンセプトのクレジットカードを比較検討してみてはいかがでしょうか。

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菊地 祥

FP3級技能士、投資信託4年目、株式投資8年目。2018年からフリーランスとしてwebライティングやメディア運営を行っています。また、webライターとしては株式投資や投資信託などをやさしく解説。