収益を見込める物件に少額から投資できる方法として、不動産投資型クラウドファンディングが注目されています。中でも「COZUCHI(コヅチ)」は、厳選された物件に1口1万円から投資可能なほか、優先劣後方式の採用によりリスクを抑えつつ、途中解約も可能な不動産投資型クラウドファンディングです。
そこでこの記事ではCOZUCHIの特徴、メリット・デメリット・評判、始める方法について詳しく解説します。少額で行える不動産投資に興味のある方、不動産クラウドファンディング選びで悩んでいる方は、参考にしてみてください。
目次
- 不動産投資型クラウドファンディング「COZUCHI(コヅチ)」の特徴
1-1.厳選された物件に投資できる不動産投資型クラウドファンディング
1-2.優先劣後方式を採用
1-3.途中解約が可能
1-4.出資は1万円から
1-5.想定利回り(予定分配率)が2.0%~20.0%と幅広く、運用期間も豊富
1-6.法人口座の開設も可能 - COZUCHI(コヅチ)のメリット
2-1.1口1万円の少額から不動産投資が可能
2-2.リスク低減を図れる
2-3.詳細な物件情報をもとに投資判断ができる
2-4.途中解約が可能で換金しやすい
2-5.空室リスクを回避した物件選び
2-6.抽選で参加可能な案件もある - COZUCHI(コヅチ)のデメリット
3-1.元本保証・利回り保証はない
3-2.運営元は非上場企業
3-3.分配金は雑所得となり、総合課税の対象 - COZUCHIの評判・概要
- COZUCHIの始め方
- COZUCHI(コヅチ)で確定申告が必要になるケース
6-1.雑所得が20万円を超える場合は確定申告が必要
6-2.元々確定申告をしている場合も確定申告が必要
6-3.確定申告をすることで税金が還付されるケースも - まとめ
1.不動産投資型クラウドファンディング「COZUCHI(コヅチ)」の特徴
COZUCHI(コヅチ)に関するニュース
- 2024/4/8不動産投資型CFのCOZUCHIで「高円寺プロジェクト」4/7募集開始。募集金額4.9億円、想定利回り6%
- 2024/3/27不動産投資型CFのCOZUCHIで「中央区銀座 商業ビル」4/1募集開始。募集金額59億円、想定利回り9%
- 2024/1/31不動産CFのCOZUCHIで「北青山開発プロジェクトフェーズ2」2/1募集開始。想定運用期間14ケ月、利回り年利9%
- 2024/1/23不動産CFのCOZUCHIで「千駄ヶ谷開発プロジェクト フェーズ2」1/24募集開始。想定利回り年利4%
- 2024/1/9不動産投資CFのCOZUCHI、「港区南麻布プロジェクト」で3ファンドの募集を開始
COZUCHI(コヅチ)の概要
COZUCHIは、LAETOLI株式会社が運営している不動産投資型クラウドファンディングです。2024年10月末時点で、108件822億円超の募集実績があります。不動産投資型クラウドファンディングサービスとしては、業界をけん引する主要サービスの一つです。
LAETOLI株式会社は1999年に創業した不動産会社で、不動産ファンドを中心にした事業を行っています。リノベーションや買取なども行っていることから、投資用不動産のノウハウが蓄積されていることが伺えます。
以下、COZUCHIの主な特徴について解説します。
1-1.厳選された物件に投資できる不動産投資型クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングでは、現物の不動産投資と違って投資家が物件の管理をする必要がないため、投資家は一度投資をした後は分配金を待つのみとなり、手間がかかりません。
不動産のプロであるLAETOLI社が選び抜いた好立地かつ収益性の高いと考えられる不動産を共同で所有し、出資者は定期的にその分配金を受け取れるのが特徴です。
1-2.優先劣後方式を採用
COZUCHIでは優先劣後方式を採用しており、元本・分配金の損失はまずLAETOLI社が負担する仕組みとなっています。投資家の出資した元本や分配金が守られやすく、リスクを抑えた運用が可能です。なお、COZUCHIは2024年11月5日調査時点でこれまで償還実績100%を維持しています。
1-3.途中解約が可能
COZUCHIの大きな特徴のひとつは、途中解約が可能であることです。他の不動産クラウドファンディングの中には途中解約ができず、一度案件に出資すれば定められている期間中は出金できないサービスもあります。
一方、COZUCHIでは、事務手数料はかかるものの、申請すれば途中解約が可能で、出資した資金は翌月に換金することができます。
1-4.出資は1万円からOK
不動産クラウドファンディングの特徴は少額投資が可能な点です。他の不動産クラウドファンディングでは1口10万円からとやや高めなサービスもある中、COZUCHIでは1口1万円からの出資が可能です。
余剰資金の乏しい方や、学生や主婦の方でも参加しやすい金額設定になっているため、不動産投資に興味がありつつも初期投資の大きさがハードルになっていたという方も参加しやすいのが特徴です。
1-5.想定利回り(予定分配率)が2.0%~20.0%と幅広く、運用期間も豊富
COZUCHIの運用案件の大きな特徴として、想定利回り(予定分配率)が2.0%~20.0%と幅広く、運用期間も2ヶ月~2年と豊富である点が挙げられます。
運用案件には、大きく分けて賃料収入が主な収益源の「インカムゲイン型」と、不動産売却益を狙う「キャピタルゲイン型」の二つの種類があり、投資家の判断によってリスクとリターンのバランス調整がしやすい点はメリットと言えるでしょう。
COZUCHI(コヅチ)の運用実績・ファンドの実績利回り
累計調達額 | 789.2億(運用中:354.0億、運用終了:435.2億) |
運用中ファンド | 26件 |
運用終了ファンド | 78件 |
平均利回り(年利) | 想定7.5%⇒実績16.4% |
平均運用期間 | 想定12.1ヶ月⇒実績8.3ヶ月 |
※参照:COZUCHI【第9号】四半期レポート(基準日:2024年9月30日)
1-6.法人口座の開設も可能
COZUCHIでは法人口座の開設も可能なので、企業の投資先としても活用することができます。個人口座の開設しか受け付けていないサービスもある中で、法人利用が検討できる点はCOZUCHIの大きな特徴と言えるでしょう。
ただし、申し込みできる口数が制限されるケースもあるため、大きな金額を投資する際は注意が必要です。
2.COZUCHI(コヅチ)のメリット
不動産クラウドファンディングとしてCOZUCHIを選ぶメリットは以下の通りです。
2-1.1口1万円の少額から不動産投資が可能
COZUCHIは1口1万円から出資ができるため、少額から投資を始めたいという方でも参加しやすくなっています。
前述した通り、不動産ファンドや不動産クラウドファンディングの中には最低出資金額が5万円や10万円というサービスもありますが、これらのサービスと比較して、COZUCHIの1口1万円という最低出資金額は始めやすい金額設定と言えるでしょう。複数口案件にも投資しやすいので、リスク分散をさらに図ることも可能です。
2-2.リスク低減を図れる
優先劣後債、少額の最低出資額、短期の運用期間など、COZUCHIには運用のリスク低減を図るための工夫が数多く盛り込まれています。
多くの不動産投資のケースでは中長期で運用して賃料収入を得る投資方法となりますが、長く所有するほど価値が低減したり、空室率が上がって収益性が落ちてしまうリスクが増加します。
このような不動産投資の持つリスクの背景から、運用期間の短い案件は長期間の案件と比較してリスクコントロールをしやすいのが利点です。
不動産投資は、現金や株式と比較して大きな価値の変動が起こりにくいものの、想定外の事故や自然災害の影響が生じることもあります。比較的に短期の案件を提供し、ニーズに応える不動産投資を行えるのが、COZUCHIの強みと言えます。
2-3.詳細な物件情報をもとに投資判断ができる
COZUCHIでは、各案件について投資判断に役立つ詳細な情報が提供されており、これらの情報をもとに案件ごとの比較検討がしやすいメリットがあります。
他の不動産クラウドファンディングで投資家向けに提供されるのは、案件に関する概要(物件の種類、予定利回りなど)程度となることが多い反面、COZUCHIでは物件の写真、所在地、入居状況、周辺データといった情報まで公開されています。
2-4.途中解約が可能で換金しやすい
途中解約が可能であることは不動産ファンディングの中でも珍しい特徴です。解約から換金までに多少のタイムラグはあるものの、突発的なリスクを回避したり、急に現金が必要な状況になったりしたときにも対応しやすくなります。
2-5.空室リスクを回避した物件選び
COZUCHIで案件になっている物件は、需要の多い都内の不動産が中心となっています。
不動産業にとって空室リスクは大きなのリスクの一つですが、COZUCHIでは都心近くや主要沿線にある物件など、一定の需要を見込める物件を中心に選定しています。
また、インカムゲインを狙った物件やキャピタルゲインを狙った物件など、投資対象ごとに運用目的が明確に示されているため、投資判断の参考になります。
2-6.抽選で参加可能な案件もある
不動産クラウドファンディングでは、人気の案件に多くの投資家が募集開始のタイミングが集中し、早期に満額となって募集に間に合わないことがあります。このような募集形態であると、日中仕事で忙しい人の場合には不利になることも少なくありません。
しかし、COZUCHIでは通常の先着順だけでなく、希望者による抽選で参加できる案件も用意されています。先着と抽選と、自分のライフスタイルから参加しやすい方法で投資を行っていくことができます。
3.COZUCHI(コヅチ)のデメリット
不動産クラウドファンディングを選ぶ際は、デメリットも併せて確認することが大切です。COZUCHIで投資する注意点やリスクを確認してみましょう。
3-1.元本保証・利回り保証はない
COZUCHIは、リスクを抑えた運用を期待できる不動産クラウドファンディングであり、2019年に運用開始となった新しいサービスです。2024年11月5日の調査時点で元本割れの案件等は出ていませんが、元本や利回りが保証されているわけではありません。
COZUCHIでは、元本・分配金の損失をLAETOLI社が最初に負担する優先劣後方式となっているものの、経済状況や運用成績によっては分配金が変動したり、元本が減少したりするリスクがある点に注意が必要です。
3-2.運営元は非上場企業
COZUCHIを運営するLAETOLI株式会社は、創業から20年を超えており、不動産の小口化商品について多くのノウハウを持っている企業ですが、上場企業ではありません。
大手企業や知名度の高い企業が提供する不動産クラウドファンディングを利用したいという方にとってはデメリットと言えるでしょう。
3-3.分配金は雑所得となり、総合課税の対象
COZUCHIの分配金は分配時に20.42%(所得税+復興特別所得税)の源泉徴収が行われますが、分配金は「雑所得」となり総合課税扱いとなります。源泉分離課税ではないため、原則として確定申告が必要となります。
確定申告の手間が増えてしまったり、所得の多い人は分離課税の株式投資などと比較して税制上のメリットを受けられないデメリットがあると言えます。
ただし、給与所得を1ヵ所から受けていて、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円以下の場合、確定申告は不要です。
4.COZUCHI(コヅチ)の評判・口コミ
COZUCHIは2019年にスタートしたサービスでありながら、利用者から多くの意見や感想が寄せられています。その一部をご紹介するので、サービス選びの参考にしてみてください。
良い評判・口コミ
- 「個人投資家が案件を選んで小口から運用できるので使いやすい」
- 「銀行の定期預金等に比べると利回りもずっと高いので悪くない」
- 「堅実な運用をしたい人向けだと思う」
- 「想定利回りが高く、詳細な情報が開示されているので投資判断もしやすい」
- 「スマホで簡単に登録でき、出資も簡単だった」
- 「他クラウドファンディングと比べるとCOZUCHIは特殊な案件募集も多い」
残念な評判・口コミ、改善を求める声
- 「案件数が物足りない」
- 「数十の案件に申し込んだが落選してしまった」
※上記はすべて個人の感想です。最新情報などについてはご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。
COZUCHIに関する口コミでは、小口のため気軽に参加できることや、堅実な運用を評価する声が多く見られます。低金利の銀行預金と比較して、COZUCHIで運用する方を選択している方の意見も寄せられています。
また、COZUCHIでは先着で決まる案件のほか、抽選で購入者を決める案件もありますが、申し込みが殺到して全然当たらないという声もあります。
人気の高い案件には募集が集中してしまうため、抽選の案件と組み合わせたり、案件数の多い他の不動産投資型クラウドファンディングと組み合わせるなどの工夫をしてみましょう。
5.COZUCHIの始め方
COZUCHIで投資を始めるための手続きや必要な準備について紹介します。事前に必要な書類等は次の通りです。
- 連絡用のメールアドレス
- 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど写真付きのもの)
- マイナンバー確認書類(マイナンバーカード、通知カード、その他)
まず、COZUCHIの会員登録ページから、会員登録を行います。会員登録では氏名やメールアドレス、住所・電話番号の入力が必要です。
個人情報の入力が終わると、本人確認書類とマイナンバー確認書類の提出(アップロード)を求められます。上記書類のアップロード完了後、本人確認を運営側で行った後に投資家登録完了の通知ハガキが簡易書留で届きます。
登録完了になると、マイページでログインできるようになり、出資申込が可能になります。あとは募集中の案件の中から各案件の詳細を確認し、出資を行います。
6.COZUCHI(コヅチ)で確定申告が必要になるケース
COZUCHIの分配金は、雑所得として所得税の課税対象となっており、支払い時に、20.42%の所得税を源泉徴収して投資家に支払われています。
しかし、雑所得は総合課税の対象であり、給与所得などの他の収入と合計額で税率が決まります。累進課税のため、税率は最低15%~最大55%(住民税含む)になります。これを踏まえて、確定申告が必要になるケース、または確定申告を行った方がよいケースがあります。
6-1.雑所得が20万円を超える場合は確定申告が必要
所得税は、納税者の申告に基づいて所得・税金の計算をおこなう仕組みになっており、給与収入以外の所得がある場合、原則として確定申告が必要となります。
ただし、給与収入が2,000万円以下で、給与以外の所得(収入から経費を差し引いた金額)の合計額が20万円以下の場合は、例外的に確定申告は不要です。
すなわち、給与収入のある方は、COZUCHIの分配金を含め、給与以外の所得が20万円を超える場合、確定申告をおこなう必要があることになります。COZUCHIのような不動産投資型クラウドファンディングの所得以外の所得がある場合、それらの給与以外の所得が20万円を超える場合には、確定申告をおこなう必要があるので注意しましょう。
6-2.元々確定申告をしている場合も確定申告が必要
給与収入以外の他の所得があり、元々確定申告をしている場合、COZUCHIの分配金のような雑所得についても確定申告が必要になります。
確定申告では、その年分のすべての所得を申告して、総合課税の所得についてはそれらをすべて合算して税額を計算します。総合課税の所得は累進税率となっているため、他の所得金額によっては、源泉徴収されている税率よりも高税率で所得税が課される場合もあります。
6-3.確定申告をすることで税金が還付されるケースも
確定申告では、その年分のすべての所得を申告して、総合課税の所得についてはそれらをすべて合算して税額を計算します。総合課税の所得は累進税率となっており、源泉徴収税率である20.42%以下の税率段階も存在します。
総合課税の所得が、20.42%よりも低い税率が適用される段階の所得額である場合、確定申告をすることでその所得に応じた税率によって税額が計算され、納め過ぎた源泉所得税額が還付されるケースもあります。
まとめ
COZUCHIは少額から厳選された物件に投資できる不動産クラウドファンディングサービスです。
空室や不動産価値の低減といった不動産投資のリスクを抑えつつリターンを期待することができます。少額投資や堅実な不動産投資を考えている方、投資のポートフォリオに低リスクの不動産投資を取り入れたい方にとって、COZUCHIは相性の良いサービスと言えます。
不動産クラウドファンディングのサービス選びで悩んでいる方は、メリット・デメリットを把握した上で、実際の利用者の評判を参考にしながら、慎重に判断しましょう。
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