最近注目を集めているdポイントによるポイント投資は、NTTドコモ社が提供している投資体験サービスです。たまったdポイントを手間なく運用することができ、気軽に投資体験ができるということで利用者が増えています。
dポイントは店舗でのdカード利用だけでなく、ロボアドバイザー「THEO」が資産を運用する「THEO+docomo」の預かり資産に応じてdポイントをもうらことができたり、NTT株を長期保有することでdポイントを受け取ることもできるようになってきています。
今回は、dポイント投資の仕組みやその魅力を紹介するとともに、dポイントを賢く貯めることができる本格的な資産運用サービスである「THEO+docomo」の概要や従来のTHEOとの違いなどを解説します。新たな資産運用サービスを始めたい方はぜひ参考にしてください。
目次
- dポイントとは
1-1.dポイント投資の特徴
1-2.運用ポイントは投資信託の運用成績に連動 - ロボアドバイザーとは
2-1.AIを活用した新たな資産運用サービス
2-2.THEOの特徴 - dポイント投資の魅力
3-1.お金を使わずに投資の体験ができる
3-2.目的に合わせて2つのコースから選択できる
3-3.dポイントを有効に活かすことができる - 「THEO+docomo」とは
4-1.「THEO+docomo」と「dポイント投資」の違い
4-2.「THEO+docomo」と「THEO」の違い - まとめ
1 dポイントとは
dポイント投資は、NTTドコモが運営している「dポイント」を使って投資ができるサービスです。dポイントはドコモが提供する共通ポイントで、ドコモの携帯利用やdカード(dカード、dカード GOLD)での支払い、dポイント加盟店での買物などで貯めることができます。
1-1 dポイント投資の特徴
dポイントを使って投資し、運用次第でポイントを増やせるサービスがdポイント投資です。
dポイント投資の投資単位は100ポイント(100円相当)単位で、例えば、手元にdポイントが250ポイント貯まっている場合は、100ポイントまたは200ポイントを「運用ポイント」に回すことが可能です。運用ポイントは投資信託の基準価額に連動し毎日変動します。また、運用ポイントは、いつでも好きな時に1ポイント単位でdポイントに戻すことができます。
さらに、dポイント投資はコストが一切かからないという特徴があります。dポイント投資を始める場合は、無料のdアカウントを取得するだけでよく、年会費や手数料を心配する必要はありません。
1-2 運用ポイントは投資信託の運用成績に連動
dポイント投資では、利用者がdポイントを「運用ポイント」に回すことで運用がスタートします。ポイントの運用は人間が行うのではなく、株式会社お金のデザインがサービス提供しているAIを活用したロボアドバイザー「THEO(テオ)」です。
運用ポイントの評価額は、THEOが運用する投資信託(正式名称:THEOグロース・AIファンド)の運用成績に連動して増減することになります。
2 ロボアドバイザーとは
dポイント投資を運用してくれるロボアドバイザーやTHEOについて内容や特徴をご紹介します。
2-1 AIを活用した新たな資産運用サービス
ロボアドバイザーはAI(人工知能)を活用して投資や資産運用を行ってくれるサービスです。大きく2つの種類があり、利用者に応じた資産運用の最適なプランを提案してくれる「アドバイス型」、そのアドバイス型の機能に加え、運用面における実際の発注や運用途中の資産配分最適化などを行ってくれる「投資一任型」に分けることができます。
アドバイス型のロボアドバイザーでは、提案された資産運用プランに基づき利用者が実際の発注や運用を行うことになりますが、投資一任型は、運用面まで含めて資産運用をまるごと任せることができるサービスとなります。
2-2 THEOの特徴
株式会社お金のデザインが運用しているTHEOは投資一任型のロボアドバイザーに分類され、資産運用全般をすべて任せることができます。THEOの特徴は、年齢・年収・資産額などの属性を判断材料に利用者のリスク許容度を診断し、個別に資産運用の最適なプランを構築してくれるという点です。
投資対象は世界約70の国・地域、20,000銘柄以上と広範囲にわたっており、「国際分散投資」によりリスク分散を図っています。また、THEOの最低投資額は1万円から可能と、投資初心者でも少額から気軽に始めることができるサービスとなっているため、若い世代の投資家を中心に注目を集めています。
3 dポイント投資の魅力
では、dポイントが運用できる「ポイント投資」の魅力について見ていきましょう。
3-1 お金を使わずに投資の体験ができる
近年は投資の垣根が低くなり、一般の会社員や主婦、学生の方などが参加してきていますが、投資に対して次のような漠然とした不安を抱えている方も多くいます。
- 投資を始めると損をしてしまうのではないか
- 投資を始めたいが、元手となるお金がない
- 投資の勉強は難しそう
- 仕事や家事が忙しいため、投資に割ける時間があまりなさそう
一方、ポイント投資では、実際に運用するのはお金ではなく「ポイント」となるため、現金が少なくなったり、元手資金を用意したりする必要がありません(ただし運用成績次第で、ポイントが減ることはあります)。また、ポイントの運用はまるごと運用会社のTHEOが行ってくれるため、投資の勉強や投資に時間を割く必要もありません。
さらに通常の投資信託で発生する手数料などのコストも一切かからないため、誰でも簡単に投資を体験することが可能となっています。これまで投資に興味があって始めたくても上記のような理由で踏み出せなかった方にとって、お金を使わずに投資体験ができるdポイント投資は、最適なサービスのひとつと言えるでしょう。
3-2 目的に合わせて2つのコースから選択できる
THEOは投資一任型のロボアドバイザーです。ポイント運用のプラン作成から実際の運用まですべて行ってくれるため、手間が一切かかりません。利用者は、ポイント投資を始める際に目的に合わせて次の運用コースから好きなほうを選べます。
- アクティブコース:債券よりも株式に大きくウェイトを置き、ハイリターンを目標とする
- バランスコース:株式よりも債券にややウェイトを置き、安定したリターンを目標とするコース
3-3 dポイントを有効に活かすことができる
ドコモのスマートフォン・携帯電話、dカードのユーザーの中には、dポイントがたくさん貯まっていても特に使う目的がないという方もいるため、そんな方にとってはdポイント投資は貯まっているポイントを有効に活かす良い機会になるでしょう。
また、dポイントの有効期限は4年間ですが(獲得したサービスにより有効期限は異なる)、dポイント投資で運用中の期間はカウントされないため、ポイントが期限切れになる心配もありません。これまでdポイントを使う機会がなかった方は、dポイント投資を検討してみてください。
4 「THEO+docomo」とは
THEOを運用している株式会社お金のデザインとNTTドコモが提携し、「THEO+docomo」という「ポイント投資」とは異なるサービスが2018年5月より開始されています。THEO+docomoのサービス内容や特徴、通常のTHEOとの違いについて見ていきましょう。
4-1 「THEO+docomo」と「dポイント投資」の違い
THEO+docomoは、ロボアドバイザーのTHEOに資産運用を任せるサービスです。主な目的は資産運用となるため、dポイント投資のようなポイントの運用ではなく、実際の現金を運用する投資サービスになる点が、「THEO+docomo」と「dポイント投資」の大きな違いです。
THEO+docomoの最低投資額は1万円からとなっており、投資一任型のロボアドバイザーTHEOに運用プラン策定から実際の運用まですべて任せられるため、投資初心者でも運用を始めやすいサービスとなります。
4-2 「THEO+docomo」と「THEO」の違い
「THEO+docomo」と従来型のTHEOは、資産運用方法や最低投資金額、手数料などは共通しています。
項目 | THEO+docomo | THEO |
---|---|---|
資産運用方法 | 投資一任型のTHEOが国際分散投資で資産運用を行う | |
最低投資額 | 1万円 | |
手数料 | 年率で預かり資産の1.1%(税込・3,000万円を超える部分は、0.55%) | |
特典・キャンペーン | ・運用額に応じてdポイントが貰える | ・THEO積立応援プログラム |
・dカード(dカード、dカード GOLD)の利用で「おつり投資」ができる | ・THEO Color Palette | |
・ドコモ口座と連携できる | ||
・dアカウントと連携できる |
一方、「特典・キャンペーン」については、THEO+docomoの場合は通常のTHEOサービスでは受けられない様々な特典・キャンペーンが用意されています。
運用額に応じてdポイントが貰える
THEO+docomoで資産運用を行うと、運用額に応じてdポイントが貰えます。
- ドコモ回線利用の場合:預かり資産1万円につき、毎月1.5ポイントが付与されます。
- ドコモ回線を利用していない場合:預かり資産1万円につき、毎月1ポイントが付与されます。
dカードの利用で「おつり投資」ができる
買物する際、あらかじめ設定した支払金額単位(100円または500円)に対するおつり金額相当を算出し、毎月自動で積立運用してくれます。
例えば、支払金額単位を100円に設定していた場合、dカードを使ってお弁当(620円)を買った際、700円(支払金額単位100円×7)-620円=80円で、おつりの80円が自動で積立運用に回ります。
ドコモ口座と連携できる
ドコモ口座は、ネットで買物や送金ができる決済サービスです。THEO+docomoでは、ドコモ口座とTHEOを連携させ、ドコモ口座からワンクリックでTHEOに入金したり、THEOからドコモ口座に出金したりすることができます。
dアカウントと連携できる
dアカウントは、ドコモの回線を利用していなくても、ネットでの買物など様々なサービスを無料で使える共通IDです。THEO+docomoでは、dアカウントとTHEOを連携させることで、初期登録や運用期間中のログインも簡単に行うことができます。
「THEO積立応援プログラム」特典は受けられない
THEOでは、「THEO積立応援プログラム」として、新規に3か月続けて積立を行うと現金がプレゼントされる特典があります。
積立額 | プレゼント金額 |
---|---|
1万円~2万9,999円 | 500円 |
3万円~4万9,999円 | 1,000円 |
5万円~9万9,999円 | 2,000円 |
10万円~19万9,999円 | 3,000円 |
20万円~29万9,999円 | 4,000円 |
30万円以上 | 5,000円 |
5 まとめ
dポイントを運用できる「ポイント投資」の魅力や新しい資産運用サービスである「THEO+docomo」の概要について見てきました。
ポイント投資とTHEO+docomoは、NTTドコモおよびTHEOの運用主体である株式会社お金のデザインが提携して行っている投資サービスです。dポイント投資は身近にあるポイントを通じて投資体験ができるサービスであるのに対し、THEO+docomoは現金を使う通常の資産運用になります。
さらに、従来のTHEOが単体運用であるのに対し、THEO+docomoはスマホなどの通信機器やクレジットカードといった決済手段を有効活用することで利用者の利便性を拡大したものといえます。それぞれの魅力は異なるため、まずはdポイント投資で投資を体験し、興味が向けばTHEO+docomoまたは従来のTHEOで、本物の資産運用にトライしてみてはいかがでしょうか。
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