1万円などの少額資金から不動産投資ができる「COZUCHI(コヅチ)」は、累計募集金額1,000億円を突破するなど、数ある不動産クラウドファンディングサービスの中でも注目されているサービスの一つです。高利回りのファンドを定期的に募集しており、投資を検討されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、不動産クラウドファンディングのような新しい投資サービスの利用については慎重に考える方も少なくありません。実際に投資型クラウドファンディングのトラブル事例なども見られており、慎重に投資を検討することも大切なポイントと言えるでしょう。
そこで本記事では実際にHEDGE GUIDE編集部がCOZUCHIのファンドに投資してみた体験談をご紹介します。30万円を投資してみた分かったCOZUCHIの投資の流れや5つのポイント、実績について解説します。COZUCHIで投資を検討されていた方はぜひご参考ください。
目次
- COZUCHI(コヅチ)とは
1-1.COZUCHIの運営企業「LAETOLI株式会社」
1-2.他の不動産クラウドファンディングとの違い - 実際に投資したCOZUCHI(コヅチ)「山下公園前 1棟ビル」ファンドの概要
- COZUCHIを始める3つのステップ
3-1.会員登録と本人確認
3-2.ファンドを選ぶ
3-3.出資申し込み、確定後に入金 - 実際に投資して分かったCOZUCHI(コヅチ)の5つのポイント
4-1.使いやすいデザインのスマホアプリ
4-2.中途換金制度がある安心感
4-3.出資〜入金まで手続きがシンプル
4-4.当選後の入金制なので資金効率が高い
4-5.小まめに通知が来るため案件を見逃さない - COZUCHI(コヅチ)投資後の経過と結果
5-1.運用中のレポート・分配金の実績(2025年3月時点)
5-2.想定通りだった点・予想外だった点
1.COZUCHI(コヅチ)とは

COZUCHI(コヅチ)はLAETOLI株式会社が運営する不動産投資型クラウドファンディングサービスです。LAETOLI株式会社は、リノベーション事業や不動産買取事業を展開する不動産会社で、投資用不動産のノウハウを生かしてCOZUCHIを運営しています。
2019年にサービスを開始した前身サイト「WARASHIBE」の運用開始から約2年が経過し、サービスをリニューアルしたのが「COZUCHI」です。COZUCHIdeでは賃貸用のマンションの案件に加えて数億円規模の事業性の大型のファンドを組成することもあり、2025年1月末時点で累計935億円超のトップクラスの募集実績があります。投資対象となる不動産の豊富なバリュエーションが特徴的です。
1-1.COZUCHIの運営企業「LAETOLI株式会社」
会社名 | LAETOLI株式会社 |
設立 | 1999年5月20日 |
資本金 | 1億円 |
代表者 | 代表取締役 武藤 弥 |
登録免許 | 宅地建物取引業 不動産特定共同事業 東京都知事 第60号 東京都知事(6)第77822号 第二種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第740号 |
所在地 | 〒107-0061 東京都港区北青山二丁目5番8号 青山OM-SQUARE 4階 |
LAETOLI株式会社は、不動産特定共同事業を主軸に不動産投資サービス「COZUCHI(コヅチ)」を提供する不動産会社です。1999年に設立された当初は株式会社サタスインテグレイトとしてスタートし、2005年に不動産特定共同事業の登録を受け、2008年に小口不動産投資商品の提供を開始しました。
2019年には『WARASHIBE』としてインターネットを活用した不動産クラウドファンディング事業に本格参入し、2021年にサービス名称を『COZUCHI』へ刷新、同年に社名もLAETOLI株式会社へ変更されました。COZUCHIは急成長を遂げ、2023年には累計投資額500億円を突破、1案件での調達額も110億円に達するなど、業界内で存在感を強めています。2023年4月には、不動産クラウドファンディングにおける累計調達額で国内No.1を獲得するなどで注目されています。
【関連記事】「新たな投資機会を創出し、きれいな建物を造って街に還元する」累計投資額822億円突破、不動産CF業界トップLAETOLI【代表インタビュー】
1-2.他の不動産クラウドファンディングとの違い
COZUCHIが他の不動産クラウドファンディングと大きく異なる点は、「投資家ファースト」の思想を実現するための徹底した設計にあります。多くのサービスが定型的な物件や資金調達手段に依存する中、COZUCHIは融資が難しい特殊案件や権利調整を伴う複雑な物件に積極的に取り組み、他社が扱いづらい領域で価値を創出しています。
また、途中解約に対応するファンドや、出資額1万円から始められる柔軟性、最大20%の想定利回りなど、個人投資家の多様なニーズに応える仕組みも特長です。優先劣後構造によるリスク低減に加え、物件評価方法や投資家とのコミュニケーション方針も非常に透明性が高く、成長速度だけでなく信頼性の高さもCOZUCHIの特徴です。
有効活用されていない物件も積極的に投資対象とすることで、単なる資金運用の手段としてではなく、社会課題の解決やまちづくりの一環として不動産投資の意義を再定義している点が、COZUCHIの最大の差別化ポイントと言えるでしょう。
2.実際に投資したCOZUCHI(コヅチ)「山下公園前 1棟ビル」ファンドの概要

ファンド名 | 山下公園前 1棟ビル |
投資額 | 30万円 |
想定利回り(年利) | 5.5%(インカム 4.8%、キャピタル 0.7%) |
運用期間 | 3年間 |
募集方式 | 抽選(応募倍率 161%) |
所在地 | 神奈川県横浜市中区山下町 |
最寄駅 | みなとみらい線「元町・中華街」駅 徒歩1分 |
物件用途 | 店舗・事務所・駐車場(複合ビルの一部区分) |
土地権利 | 所有権(敷地権:地上権設定あり、持分980分の490) |
建物構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 地下3階付10階建(地下3階〜5階部分) |
今回、HEDGE GUIDE編集部が投資した「山下公園前 1棟ビル」ファンドは、COZUCHIの中長期運用型ファンドです。運用期間は3年間と長めに設定されており、インカムゲイン(年利4.8%)を主軸に、将来的な売却益によるキャピタルゲイン(0.7%)も期待できる設計となっています。定期的な配当を得ながら長期でじっくり資産形成をしたい方に適してるファンドです。
このような中長期型ファンドのデメリットとしては「資金が長期間拘束されること」が挙げられます。このようなデメリットに対して本ファンドでは、中途換金制度(手数料無料・毎月対応)が用意されており、急な出費などにも柔軟に対応可能です。
また、キャピタルゲインが確約されているわけではないため、売却益が発生しないリスクもありますが、その分インカム重視で設計されており、月々の配当によって投資成果が得られやすいスキームとなっています。駅徒歩1分という立地や、マスターリース契約によるリスク対策も踏まえて、堅実な中長期運用を目指すには魅力的な案件であると考え、投資を実行しました。
3.COZUCHIを始める3つのステップ
- 会員登録と本人確認
- ファンドを選ぶ
- 出資申し込み、確定後に入金
3-1.会員登録と本人確認
まず、COZUCHIの登録ページから会員登録を行います。メールアドレス・電話番号・登録用のパスワードが必要になるため準備しておきましょう。会員登録が完了すると、投資家登録と本人確認の案内になります。本人確認はスマートフォンのカメラを使用するオンライン本人確認が利用できます。(オンライン本人確認が上手くできない場合には転送不要郵便を用いたオフライン本人確認も利用可能です)
なお、本人確認には数時間~2日程度かかる場合もあるため、投資するファンドが決まっていない段階から会員登録をしておき、いつでもスムーズに応募ができるように準備しておきましょう。
3-2.ファンドを選ぶ
本人確認が完了したら、ファンドページから募集中のファンドを探します。募集中のファンドが無い場合には、新規の募集が行われるまで待つ必要があります。なお、COZUCHIでは毎月1~3件ほどの新規ファンドが募集されており募集金額も大きいため、数日待っていると新規ファンドの募集が開始されます。新規ファンドの募集時にはメールなどで通知もしてくれるため、募集中のファンドが無い場合には少し待ってみると良いでしょう。
ファンドが募集されたら、ファンドページに用意されているシミュレーターを活用して投資金額を決めます。シミュレーションは必須ではありませんが、シミュレーションをすることでリターンの予測が立てられるため、いくらくらいを投じれば良いのか投資金額の判断に役立ちます。今回はこのシミュレーションを基に30万円を投資することにしました。

COZUCHIアプリのシミュレーション画面
シミュレーションを活用するなどして投資金額を決め、ファンドに申し込みを行います。この時、同意が必要な書面にチェックを入れる必要があるため、必ず読んでおきましょう。全ての書類を開くまでチェックマークが押せず、ファンドへの投資申込ができないようになっています。

全ての書類の同意がないと投資ができない仕組み
3-3.出資申し込み、確定後に入金
書類に同意ができたら、シミュレーションで検討した投資金額を設定します。この段階では投資は確定しておらず、抽選に当選した場合のみ投資することができます。投資が確定するまで入金は不要なため、運用効率を下げずに応募することができて便利です。
今回はシミュレーションで設定した30万円を投資する内容で申し込みを行いました。個人情報の第三者提供に関するチェックマークがあるため、忘れずにチェックを入れておきましょう。

30万円を投資
応募が完了したらあらかじめ定められた募集期間が終了するまでしばらく待つことになります。募集期間終了後はメール等で当落の通知が来るため、確認しましょう。今回の「山下公園前 1棟ビル」では応募倍率161%と高い倍率になっていましたが、当選したため投資ができるようになりました。

当選の通知メール
配当のスケジュール
- 運用期間:2025年3月31日~2028年3月30日
- 償還期間:2025年5月13日~2028年4月28日までの毎月1回配当
今回は30万円を投資したため、毎月の分配金は1,375円(税引前)となります。利回りの内訳がインカムゲイン重視(インカムゲイン4.80%、キャピタルゲイン0.70%)になっているためCOZUCHIの短期ファンドと比較するとリターンは大きくありませんが、長期的に保有して運用するには非常に高い利回りです。
4.実際に投資して分かったCOZUCHI(コヅチ)の5つのポイント
- 使いやすいデザインのスマホアプリ
- 中途換金制度がある安心感
- 出資〜入金まで手続きがシンプル
- 小まめに通知が来るため案件を見逃さない
- 当選後の入金制なので資金効率が高い
4-1.使いやすいデザインのスマホアプリ

COZUCHIではスマホアプリで投資が可能になっており、ファンド選びやシミュレーション、本人確認などウェブブラウザと同じ機能が入っているため便利です。特にデザインがとても使いやすく、初めて不動産クラウドファンディングで投資をする方でも「どこに何が書いてあるか」が分かりやすくなっているため、迷うことなく投資に集中することが可能です。スマートフォンで本人確認をする際にアプリのダウンロード勧められるため、同時にダウンロードしておくと良いでしょう。
4-2.中途換金制度がある安心感
COZUCHIの大きな特徴の一つが、中途換金制度がある点です。
不動産クラウドファンディングでは、一度出資すると運用期間が終了するまで資金を引き出すことができないのが基本です。しかし、COZUCHIでは一定の条件を満たしたファンドにおいて、途中での換金が可能な仕組みが用意されています。
特に中長期運用型ファンドでは、運用期間が3年などの長期に設定されています。出資後に資金が必要になった場合でも、COZUCHI側が出資持分を一度買い取り、タイミングを見てリセール募集を行うことで資金を引き出すことができます。急な支出や投資方針の変更があったときにも柔軟に対応できため、資金を長期ロックされることへの不安を大きく軽減してくれました。
4-3.出資〜入金まで手続きがシンプル
COZUCHIでは、出資の申し込みから入金までの手続きが非常にシンプルに設計されています。
まず、ファンドの詳細ページから希望する案件を選び、出資口数を入力して申し込むだけでエントリーは完了します。抽選式の場合は、期間内に申し込んでおけば自動的に結果が通知され、申し込み後に当選(または先着方式で確定)した場合は、登録済みのメールアドレス宛に出資確定と入金の案内が届きます。
他の不動産クラウドファンディングでは、申込と同時に即入金が必要だったり、手順が複雑で初心者には分かりづらいことがありますが、COZUCHIはその点が非常に明快だったのが好印象でした。マイページの管理画面も見やすく、出資状況や入金ステータスがリアルタイムで確認できるため、初めてでも迷いにくい仕組みになっています。投資のハードルを下げてくれる、ユーザー目線の設計が魅力です。
4-4.当選後の入金制なので資金効率が高い
COZUCHIでは、抽選ファンドにおいて「当選後に入金する」仕組みが採用されており、これが資金効率の面で非常に大きなメリットとなっています。まず申込のみを行い、当選した場合にのみ入金すればよいため、当選しなかった分の資金は常に自由に運用可能です。
これは特に、複数のファンドや他の資産運用との並行を考えている方にとっては非常にメリットの大きい仕組みと言えるでしょう。資金を無駄に寝かせることなく、抽選結果が出るまで他の用途に活用できるため、全体的なキャッシュフローの管理がしやすくなります。また、当選後の入金案内も分かりやすく、マイページからスムーズに確認・対応が可能です。
4-5.小まめに通知が来るため案件を見逃さない
COZUCHIは、新しいファンドの募集開始や重要なスケジュールが近づくと、メールやアプリ通知でこまめにお知らせが届く仕組みになっています。人気の案件は募集開始と同時に枠が埋まってしまうことも多く、情報のキャッチアップが遅れると出資のチャンスを逃してしまうことがあります。
その点、COZUCHIは事前告知やリマインド通知が丁寧で、特にアプリのプッシュ通知はリアルタイム性が高く、スケジュール管理に役立ちます。メールだけでなくスマートフォンにも直接情報が届くため、日常的に忙しい人でもタイミングを逃さず申し込みが可能です。また、通知の内容も簡潔で分かりやすく、ファンドの概要や申込期間が一目で把握できるようになっているのもポイントでした。
4.実際に投資して分かったCOZUCHI(コヅチ)の5つのポイント
5-1.運用中のレポート・分配金の実績(2025年3月時点)
償還期間が2025年5月13日~2028年4月28日までの毎月1回配当となっているため、実績は随時更新します。
5-2.想定通りだった点・予想外だった点
COZUCHIに実際に投資してみて期待通りだった点は、投資の手軽さと分かりやすさです。実物の不動産投資を行うと数百万円の頭金が必要になるうえ、契約や現地確認など様々な手間がかかりますが、COZUCHIでの不動産投資ではスマートフォンで資金を投じるだけで完了します。また、物件資料も細かくまとめられているので、投資判断に迷うこともありませんでした。
一方で予想外だった点は、抽選式のファンドに1回目から当選できたことです。COZUCHIの募集ファンドは人気が高く抽選倍率も高いため実際に投資ができるまで時間がかかると予想していましたが、応募してから数日で当選メールが来ており、すぐに投資を開始することができました。募集開始の通知も小まめに来ていたため、通知にすぐ気づけるという点もポイントでした。
まとめ
COZUCHI(コヅチ)は、少額から始められる不動産クラウドファンディングとして注目されており、累計募集額は1,000億円を突破しています。今回は、編集部が実際に30万円をCOZUCHIの中長期型ファンド「山下公園前 1棟ビル」に投資し、その手続きや運用実感をレポートしました。
会員登録から出資まではスムーズで、アプリの使いやすさや当選後の入金制など、投資初心者にも配慮された設計が印象的でした。また、中途換金制度により長期運用でも柔軟に対応できるのは他社にはない大きなメリットと言えます。
一方で不動産投資クラウドファンディングは元本が保証されておらず、必ずしもシミュレーション通りの運用結果が得られないという点には注意が必要です。COZUCHIは1万円のような少額資金でも投資が可能なため、気になる方は、まずは無料の投資家登録から検討されてみると良いでしょう。
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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