不動産投資ローンと住宅ローンの違いは?金利や審査内容、借入年齢など8項目を比較

※ このページには広告・PRが含まれています

不動産投資を検討し始める際、物件選びと同じくらい頭を悩ませるのがローンに関する問題です。自宅を購入する場合は住宅ローンが利用できますが、不動産投資を目的とした購入の場合は不動産投資ローンを利用する必要があります。

住宅ローンと不動産投資ローンは別物ですので、しっかりと両者の違いを把握した上で、物件購入のシミュレーションや返済計画なども立てていくことが大切です。

そこでこの記事では、不動産投資を検討し始めた初心者の方向けに、不動産投資ローンと住宅ローンの違いを融資額や金利、融資期間などの点からまとめていきたいと思います。

(記事監修者:依田泰典)

目次

  1. 不動産投資ローンと住宅ローンの違いとは?
  2. ローンの借入目的の違い
  3. ローンの返済原資の違い
  4. 融資額・融資審査内容の違い
  5. 融資金利の違い
  6. ローン借入時の年齢制限の違い
  7. ローン返済期間の違い
  8. 融資審査内容の違い
  9. 法人名義でのローン契約の可否

不動産投資ローンと住宅ローンの違いとは?

不動産投資ローンと住宅ローンは何が違うのかということを、借入目的や融資金額など8つの項目で比較表にまとめました。これらの項目について、以下で一つ一つ詳しく見ていきましょう。(下表の数値や情報は2022年6月時点となります)

比較項目 不動産投資ローン 住宅ローン
借入目的 投資収益(事業収益)を得る 自宅として利用する
返済原資 毎月の家賃 毎月の給与
融資金額の目安 年収の10倍~15倍程度 年収の5倍~8倍程度
融資金利の目安
(変動金利)
年1.4%~4.5%程度 年0.4%~2.0%程度
年齢制限 条件次第で70歳以上も借入可能 65歳~70歳未満
返済期間 25年~35年 25年~35年
主な融資審査内容 物件の収益性+個人の返済能力 個人の返済能力
法人名義での契約 不可

ローンの借入目的の違い

不動産投資ローンと住宅ローンで最も大きな違いは、何のためにローンを利用するのかという「目的」の部分です。住宅ローンでは、自宅として住むために物件購入に不足している金額分をローンとして借り入れることになりますが、不動産投資ローンでは購入した物件を他人に貸すことで家賃収入を得ることが目的となります。

ローンの返済原資の違い

返済原資にも大きな違いがあります。不動産投資ローンでは、毎月の家賃収入が入るため、主な返済原資は家賃となりますが、住宅ローンでは借主の毎月の給与が返済原資となります。

なお、不動産投資ローンで購入物件の空室リスクが大きい場合(地方でアクセスが悪い・築古物件など)には、長期的な家賃収入が期待できないと判断されて融資評価も厳しくなるため、注意が必要です。

融資額の違い

不動産投資では、家賃収入がローンの主な返済原資となるため、借主の給与収入や貯蓄からの返済を想定する住宅ローンよりも融資額の上限は大きくなります。住宅ローンの場合は、年収に対して5倍~6倍程度の借入額が適切とされており、高くても年収の7倍~8倍程度となります。

一方、不動産投資では、借主の年収や資産に加えて毎月・毎年の家賃収入が加算されるため、借り入れることができる上限額は、年収の10倍から15倍程度までと住宅ローンに比べて大きくなります。

たとえば、年収の15倍程度まで借り入れることができるとすると、都内の新築アパート1棟1億円前後を、ローンで購入可能な年収の目安としては700万円前後という計算になります。勤務先や資産状況などが良い方は、年収が500万円前後でも1億円の借入を起こすことが可能となっています。ただし、物件の頭金として、自己資金を2割前後求められることが多い点は留意しておきましょう。

また、融資に強い不動産投資会社(融資付けの実績が豊富、提携金融機関が豊富など)から物件を購入する場合も融資額に大きな違いが生じます。

融資金利の違い

不動産投資ローンと住宅ローンでは、金利も大きく異なります。住宅ローンは、返済原資を給与としているぶん、貸し倒れになるリスクが少なく、金利は0.4%~2.0%程度と不動産投資ローンに比べて低く借り入れることが可能です。

一方、不動産投資ローンは、住宅ローンよりも貸付金額が増えることに加えて、家賃収入が想定通りに入ってこなかった場合に貸し倒れてしまうリスクがあるため、金利も1.4%~4.5%と高い水準になります。

不動産投資のなかでも比較的リスクが小さい2,000万円~3,000万円の新築ワンルームマンション投資などであれば、借入金利も1.4%~2.0%半ば程度と低くすみます。中でも金利1%台の融資金利がついているケースは、東京23区や横浜などの大都市圏・駅徒歩10分以内・新築物件や築浅物件など、入居者にとっても条件の良いマンションとなります。金利1%台での融資付け実績が豊富な会社の不動産投資セミナーなどを活用して、実際の物件イメージや収支イメージをつかむのも良いでしょう。

ワンルームで低金利・長期での融資実績がある不動産投資会社の例

  • 東京・横浜の中古ワンルーム中心、金利1%台の実績も豊富「湘建
  • 頭金10万円・金利1.6%~、都内の良質な中古ワンルームを黒字収支で運用可「エイマックス」
  • 23区中心に収益性が見込める新築・中古ワンルームに投資可能、プライム上場グループ企業「プロパティエージェント[PR]
  • 23区・駅徒歩10分以内の新築にIoT導入で差別化、頭金10万円から「インヴァランス
  • 23区の中古ワンルーム、9割以上が2,800万円以下、最長45年のローンも「リズム」

一方、比較的リスクが大きい1億円~2億円のアパート投資や築古物件などは金利が2.0%~4.5%と高い水準になりますので、2%後半から3%台の高い借入金利の際には購入後のキャッシュフローなどにも注意が必要です。

なお、アパート経営の分野でも金利1%台の融資付け実績が豊富な会社もありますので、まずはそういった会社の不動産投資セミナーなどで、融資に関する最新情報や金融機関から高い評価を受けられる物件の見極め方などの情報収集を始めてみるとよいでしょう。

ローン借入時の年齢制限の違い

住宅ローンでは、給与収入を主な返済原資としているため、ほとんどの銀行で定年前までの年齢(65歳~70歳未満)という借入上限が設けられています。一方、不動産投資ローンでは、主な返済原資は家賃収入となるため、購入する物件や資産状況などが良ければ70歳を超えていても融資がつくことがあります。

そのため、相続対策の手段として不動産投資を活用したいという高齢の方が、ローンを組んで物件を購入するといったように柔軟な投資を行うことが可能となっています。

ローン返済期間の違い

返済期間は、住宅ローンと不動産投資ローンでそれほど大きくは違いませんが、不動産投資ローンのなかでは、建物の耐用年数によって返済期間が変わってきますので注意が必要です。

たとえば、マンションの場合は法定耐用年数が47年あるので、築10年の中古マンションを購入しても35年の返済期間がつくことが多いのですが、アパートや戸建てなどの木造物件は法定耐用年数が22年しかないため、新築の場合でも30年の返済期間となったり、中古の場合は20年~25年の返済期間となったりする場合があります。

融資審査内容の違い

融資審査については、住宅ローンの場合は年収金額や勤務先・勤続年数、現在の資産状況・借入状況など、「属性」と呼ばれる借主の返済能力などが審査されます。一方、不動産投資ローンでは、借主の属性に加えて、どのような物件を購入するかという点も大きな審査ポイントとなります。

いくら属性がよくても、築古の木造物件などには融資がつかないことがありますし、逆に属性があまり良くなくても、都心のアクセスが良いエリアの新築ワンルームマンションへの投資に融資が下りることもあります。

物件をどう評価するかという審査基準に関しては、各金融機関で大きく異なるため、ある銀行では融資NGだったが、他の銀行ではOKがもらえたというようなことも起こります。

法人名義での契約の可否

法人名義でローンを契約可能かどうかも、住宅ローンと不動産投資ローンで異なります。住宅ローンの場合は、「物件に契約者が住む」ことが前提になるので、法人で契約することはできないということになりますが、不動産投資ローンの場合は、物件を貸して賃料を得るという「賃貸事業」になるので、事業を行う法人が契約主となることが可能となります。

まとめ

不動産投資を考える上で、不動産投資ローンは切り離すことができないものとなります。今回解説した住宅ローンとの違い(借入目的、返済原資、金利、融資額、融資審査など)をしっかりと理解した上で、不動産投資に臨むと良いでしょう。

また、すでにローンを借りている方で借り換えを検討している方は、現在の金利をどれだけ削減できそうか、無料で簡易診断してくれる下記のようなサービスなどもありますので、こういった診断もうまく活用して低い金利で借り換えができないかを検討されてみると良いでしょう。

The following two tabs change content below.

依田泰典

依田泰典

不動産投資家。情報経営イノベーション専門職大学客員教授。公認不動産コンサルティングマスター。宅地建物取引士(宅建マイスター)。
ソニーにて、ITソリューション関連の法人営業や企画・マーケティングに従事(MVP受賞)。株式(信用取引)等幅広く金融商品を運用。リーマン・ショックを経験後、不動産投資を徹底研究。日本銀行のマイナス金利政策を勝機とし数億円の融資を獲得。分譲マンション(1Kから3LDK)を20戸以上購入。ソニー退職後、不動産会社(ベンチャー企業・東証上場企業)にて、収益用不動産(1棟物件)の売買、事業開発、広報・広告宣伝に従事。現在は、ベンチャー企業を創業。東証上場グループ企業等の社外取締役、顧問、アドバイザーとして活動。不動産テック等スタートアップ30社に出資。貸金業務取扱主任者、ビル経営管理士、賃貸不動産経営管理士、社会保険労務士、行政書士等の資格を保有。趣味は、マンガアプリ(電子書籍)とYouTube。街の散策と食べ歩き。合気道(有段者)。アイドルファン(乃木坂46齋藤飛鳥)。

連絡先はコチラ

無料資料請求や個別相談などが利用できる不動産投資会社[PR]

初心者の方の情報収集に役立つ無料の資料や無料の個別コンサルティングを行っている不動産投資会社を厳選ピックアップしご紹介しています。

プロパティエージェント

プロパティエージェントのマンション投資東京23区・横浜中心のワンルーム投資で入居率99%超!プライム上場グループ企業で融資にも強み

湘建

湘建の無料不動産投資セミナー期間限定でセミナーを無料オンライン配信!オンライン面談の方には【Amazonギフト2000円分】

エイマックス(A-MAX)

エイマックス(A-MAX)のマンション投資東京23区中古ワンルームで入居率99.2%、月々収支黒字・購入後の賃料アップ実績多数・保証も充実


The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」