不動産投資を検討している方は、REITや株式投資・FX投資など他の金融商品も検討されている方が多いのではないでしょうか?不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンと言われていますが、その他にも多くの特徴があります。不動産投資と他の金融商品との違いを深く理解することで、より効率的な投資ポートフォリオを設計していきましょう。
まず、投資商品に関してリスクとリターンの2軸でマトリクスを作成してみると、下図のようなイメージとなります。
【図1】リターンとリスクの投資マトリクス
以下では、各金融商品の特徴とメリット・デメリットをそれぞれ詳しく見ていきたいと思います。
不動産投資とREIT(リート)の比較
不動産投資を検討している方にとって、最も比較をしたい金融商品がREITではないでしょうか?REITはReal Estate Investment Trust(不動産投資信託)の頭文字を取ったもので、日本ではJ-REITという名称で呼ばれています。REITは、投資者から募った資金で不動産物件の売買や運用を行い、得られた利益を配当として投資者に分配するモデルとなっています。
REITの大きな特徴として、得られた利益の90%を投資者に分配することで法人税が課税されないという仕組みになっており、株式などに比べると配当性向(利益に占める配当額の割合)が高くなるという点があります。また、日銀の量的緩和策の一環として、2010年前半から毎年数百億円の規模でREIT保有残高が増え続けており、2020年現在で6000億円以上にまで膨れ上がっています。
このような経緯もあり、現在のREITの価格はNAV(純資産)と呼ばれる本来の資産価値を大幅に上回っている商品も数多くあるため、購入後の値下がりには注意が必要です。
投資手法 | メリット | デメリット |
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不動産投資 |
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REIT |
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不動産投資と株式投資の比較
入居者がいれば毎月家賃が収入として入ってくる不動産に対して、株式投資も年に何回か定期的な配当や優待などが期待できるメリットがあります。毎年のNISA非課税枠120万円までは、キャピタルゲインについても優遇を受けることができるという点もメリットと言えるでしょう。以下では株式投資のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
株式投資では、企業の業績や成長性などを見込んで投資を行います。上場株式の主な市場には、東証プライム、東証スタンダード、東証グロースなどがあり、数万円程度の予算から投資を開始することができます。また株式の銘柄に関しては、景気動向には左右されにくく安定性が高いと言われるディフェンシブ銘柄(インフラ、製薬、日用品など)と呼ばれるものから、ボラティリティ(価格の変動性)が高く株価が1年で株価が数倍になることもあるベンチャー銘柄まで、幅広いラインナップが存在します。
たとえば、「株は怖いけど少額で運用をしてみたい」という方は、不動産投資のように長期保有を前提にディフェンシブ銘柄を買っておき、毎年の配当を受け取る形で運用を進めることができます。一方、「インカムゲインは不動産投資で確保しているので、株ではハイリターンを狙ってみたい」という方は、ゼロ円になってもいい余裕資金で、これから人気が上がりそうなベンチャー企業やテーマ銘柄(人工知能やフィンテック、ドローン、VR、ESGなど)に投資することもできます。
投資手法 | メリット | デメリット |
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不動産投資 |
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株式投資 |
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不動産投資とFX投資の比較
FX投資は他の投資手法と比べて、最もリスクが高い投資となります。FX投資は自己資金に対して、レバレッジをかけて通貨を購入することができるため、少額でも大きな規模で投資を実行することが可能です。レバレッジ倍率は、2010年以前まで100倍でしたが、2010年8月に50倍に、2011年8月に25倍に倍率を引き下げる規制が実施されました。国による規制が必要なほどレバレッジ倍率が高いということもあり、「FX投資は怖い」というイメージをお持ちの方も多いかと思います。
FXは、Foreign Exchange(外国為替)の略で、外国通貨を売買することを指します。「FX投資は危険」というイメージが先行していますが、実は為替変動に対するリスクヘッジ手法として活用することが可能です。たとえば、海外資産に対する為替リスクの例として、1ドル100円から1ドル90円に円高が進行した場合、ドルで保有していた資産の価値が大きく下がってしまうことになります。そのため、海外不動産や海外REITなどを購入した場合に、海外資産から想定通りの利回りが得られたとしても、為替が円高に大きく動いてしまうと円換算ではマイナスになってしまうというケースが起こってしまうのです。
【図3】円高による為替差損のイメージ
この為替リスクに対するヘッジ手法として、外貨建て資産の通貨をFXで売っておく(ショートポジションを持つ)ことで、円高による為替リスクをヘッジすることができるようになります。もちろん、リスクヘッジ手法としてではなくリターンを狙う投資手法として利用することも可能ですが、その場合はゼロになっても問題ない程度の余裕資金で行うのが良いでしょう。
投資手法 | メリット | デメリット |
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不動産投資 |
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FX投資 |
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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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