不動産クラウドファンディングは少額から投資できる新しい不動産投資の形です。様々な不動産クラウドファンディングが登場していますが、中でもブロックチェーン技術のSTOスキームを活用した「大家どっとこむ」は、新しいサービスとして投資家から注目されてるサービスの一つです。
そこでこの記事では、大家どっとこむの特徴やメリット・デメリット、評判、始め方について詳しく紹介します。少額の不動産投資を検討している方、不動産クラウドファンディング選びで悩んでいる方は、参考にしてみてください。
目次
- 大家どっとこむの特徴
1-1.1万円から不動産投資ができる不動産クラウドファンディング
1-2.運営元は不動産を専門的に扱っている企業
1-3.優先・劣後の仕組みを採用
1-4.物件の運用・管理が不要
1-5.オンライン上で取引が完結 - 大家どっとこむのメリット
2-1.予定分配率は4.0%~6.0%
2-2.投資対象の情報が詳しく公開されている
2-3.保証会社と連携した保証付きプランがある
2-4.資金が少なくても不動産投資が可能
2-5.出資持ち分の譲渡が可能 - 大家どっとこむのデメリット
3-1.元本保証はない
3-2.権利を譲渡できるが、途中解約はできない
3-3.投資資金の入金に振込手数料がかかる(GMOあおぞらネット銀行以外) - 大家どっとこむの評判・概要
- 大家どっとこむの始め方
5-1.会員登録に必要なもの
5-2.会員登録→投資家登録→口座登録
5-3.案件申し込み - まとめ
1.大家どっとこむの特徴
会社名 | 株式会社グローベルス |
代表者 | 代表取締役 藤田 賢一 |
資本金 | 1億円 |
本社所在地 | 東京都品川区西五反田7丁目17番3号 第2noteビル 5階 |
事業内容 | ・不動産売買事業 ・中古住宅再生事業 ・商業施設建築事業 ・不動産仲介事業 ・コンサルティング事業 ・不動産クラウドファンディング事業 |
創立 | 1996年7月10日 |
関連会社 | 株式会社ミライノベート(東証スタンダード市場上場) |
「大家どっとこむ」は株式会社グローベルスが運営する不動産クラウドファンディングのプラットフォームです。グローベルスは、東証2部上場企業の株式会社プロスペクトの子会社で、創業から20年以上不動産投資に関わってきた不動産の専門企業です。
以下、大家どっとこむの特徴について詳しく解説します。
1-1.1万円から不動産投資ができる不動産クラウドファンディング
他の不動産投資型クラウドファンディングでは最低出資金額を5~10万円に設定するサービスがある中、大家どっとこむの最低出資金額は1万円からとなっており、不動産クラウドファンディングの中でも手軽に参加できるのが特徴です。
また、大家どっとこむでは、個人だけでなく法人の投資家登録も可能になっているため、企業が余剰金を投資して事業のポートフォリオを作るといった目的でも利用されています。
1-2.運営元は不動産を専門的に扱っている企業
運営元である株式会社グローベルスや、その親会社である株式会社プロスペクトは不動産を専門的に扱っている企業で、様々な不動産取引に関わっています。
不動産クラウドファンディングの投資対象は収益不動産そのものになるため、収益不動産の運用次第で投資のパフォーマンスにも影響が出てきます。運営元が不動産を専門的に扱っており不動産運営のノウハウを蓄積している点は、高く評価できるポイントと言えるでしょう。
1-3.優先・劣後の仕組みを採用
大家どっとこむでは優先劣後構造を採用しています。この仕組みでは、不動産価格の下落があった場合でも、劣後出資分までの下落分はまず運営元が負担することになり、投資家の出資元本は守られます。
この仕組みにより、不動産価格の3割までは運営側で負担してくれるため、元本が毀損するリスクを抑えることができます。
また、このような仕組みを採用すると運営元の負担が大きくなるため、運営元では物件選びや収益化スキームを慎重に行っており、投資物件の質の向上も期待できます。
1-4.物件の運用・管理が不要
不動産クラウドファンディングの大きな特徴のひとつが、物件の運用や管理が不要な点です。現物の不動産投資では、基本的に投資家自身が大家となって、客付け、入居者管理、家賃の催促、物件の修繕などを行う必要があります。
一方、クラウドファンディングでは運営側がそのような運用・管理作業は請け負ってくれるため、投資家は投資をした後は収益の分配を待つだけで済みます。物件を実際に購入する不動産投資と比較して手間や負担が少ない点も特徴的です。
1-5.オンライン上で取引が完結
大家どっとこむの契約手続きは、店舗ではなくオンライン上ですべて完結します。投資家登録や口座開設などの手続きが24時間365日行えるので、日中仕事で忙しい方でも手軽に取引できます。
2.大家どっとこむのメリット
大家どっとこむを利用することで、投資家にはどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットには次のようなものがあります。
2-1.予定分配率は4.0%~6.0%
大家どっとこむの投資案件の収益率は、おおよそ4.0~6.0%の予定分配率となっています。不動産投資型クラウドファンディングの中ではやや高めの利回り設定になっており、リスクとリターンのバランスを取っていきたい方に適した水準と言えます。
2-2.投資対象の情報が詳しく公開されている
大家どっとこむでは、投資対象の不動産がどのような物件なのかに関する情報が詳しく公開されています。事前に投資先の不動産について理解した上で投資判断ができるのは投資家にとってはメリットです。
また、運営元のグローベルス社が賃貸稼働状況や建物管理状況について定期的に知らせてくれるので、調子がよければ継続案件にも期待できる上、不動産投資に興味があれば勉強にもなります。
2-3.保証会社と連携した保証付きプランがある
大家どっとこむではさらに優先劣後制度を採用しているため、不動産価値の下落があってもその影響を小さくすることができます。また、保証会社と連携して保証付きプランを提供するなどの他サービスではあまり見られないリスク対策も提供しています。
2-4.少額の投資資金で不動産投資が可能
大家どっとこむは1万円からの出資が可能になっているため、少額資金で不動産への投資が可能です。
通常、不動産投資では数千万円規模の資金調達が必要となり、一か所のエリアに資産が集中してしまうというデメリットがあります。大家どっとこむのような少額不動産投資ができるサービスでは、複数の案件に投資したり、異なるエリアのサービスを並行して運用することでリスク分散がしやすいというメリットがあります。
ただし、実物不動産投資のように不動産を担保設定したローンを利用してレバレッジ効果を得ることはできません。ローリスクである反面、資金効率が下がってしまう点には注意しておきましょう。
2-5.出資持ち分の譲渡が可能
大家どっとこむでは、最新のブロックチェーン技術を用いて、第三者へ出資持ち分の譲渡ができる仕組みを導入しています。譲渡元と譲渡先の両者ともに大家どっとこむへ登録していることや対象案件の成立前書面確認といった手続きが必要になりますが、これによって投資家の資金の流動性が増すメリットがあります。
3.大家どっとこむのデメリット
大家どっとこむは手軽に不動産投資ができる不動産クラウドファンディングサービスです。しかし、利用時にはリスクやデメリットもしっかりと確認しておくことも大切です。
3-1.元本保証はない
大家どっとこむに限らず、不動産クラウドファンディングでは原則として元本保証はありません。そのため、投資した資金がそのまま確実に返ってくるとは限らない点に注意が必要です。
例えば、物件が何かの事故などで倒壊して価値を大きく毀損したり、運営元企業が破綻したりするようなことがあれば、元本の償還ができない可能性があります。
元本割れの可能性を考慮しつつ生活に支障のない余剰資金を利用するなど、慎重に投資を検討しましょう。
3-2.権利を譲渡できるが、途中解約はできない
大家どっとこむでは、一度案件に投資した場合、その出資期間中の解約はできません。出資持ち分の譲渡は可能ですが、引き受け先については自分で探す必要があります。そのため、急に現金が必要になった場合などでも払い戻しを受けることはできないというデメリットがあります。
3-3.投資資金の入金に振込手数料がかかる(GMOあおぞらネット銀行以外)
大家どっとこむの各ファンドへ投資する際には、大家どっとこむのアカウントに投資資金を入金する必要があります。この手数料については投資家の負担になるため注意が必要です。
1万円などの少額資金を投資する際はこのような振込手数料についても注意が必要になります。例えば、1万円を年利4.00%のファンドで半年間運用した場合、投資収益は200円ですが、振込手数料と差し引いた時に、手数料負けが起きる可能性があります。
なお、投資資金の振込み先の銀行は、GMOあおぞらネット銀行です。GMOあおぞらネット銀行を使用すると振込手数料は無料となるため、口座開設を検討されてみると良いでしょう。
4.大家どっとこむの評判・口コミ
大家どっとこむの利用者からは以下のような評判や口コミがあります。
大家どっとこむの良い評判・口コミ
- 「想定利回りが高いファンドが多いので期待したい」
- 「保証付きプランがあるのはすごい」
- 「株主優待1.00%のキャッシュバックがうれしい」
- 「独自のシステムもあり、投資先の選択肢に入れておきたい」
大家どっとこむの残念な評判・口コミ、改善を求める声
- 「人気が高い分、抽選になかなか当選できずに残念」
- 「早期償還で予定より早く運用が終了した」
- 「GMOあおぞらネット銀行以外は振込手数料がかかるので注意」
※上記はすべて個人の感想です。最新の情報に関してはご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。
良い評判・口コミとしては、利回りの高さやリスク対策、株主優待などのサービスを高く評価する声が見られました。STOスキームによる権利譲渡など、新しい取り組みへの期待感も高く評価されています。
一方、人気が高いファンドでは応募が殺到してしまい、抽選に当選できず投資機会を逃してしまっている方の声も多くみられました。他の人気が高いクラウドファンディングサービスでも同じような指摘が見られるため、流動性の低さが今後の課題になっていることが伺えます。
大家どっとこむが実施するようなSTOスキームの導入が広がり、権利譲渡による流動性の改善がより期待されてくると言えるでしょう。
5.大家どっとこむの始め方
以下、大家どっとこむを始めるための手順についてご紹介します。
5-1.会員登録に必要なもの
大家どっとこむを始めるにあたり、事前に準備しておくべきものは次のとおりです。
- メールアドレス
- 本人確認書類
- 銀行口座確認書類
会員登録や口座登録の際に必要となるので、あらかじめ準備しておきます。このとき、本人確認書類やマイナンバー確認書類は期限切れになっていないことを確認しておきましょう。
5-2.会員登録→投資家登録→口座登録
会員登録は「大家どっとこむの会員登録ページ」から行います。新規口座開設用のページからメールアドレスを入力すると会員登録を行えます。会員登録後、個人情報を入力して投資家登録を行います。個人情報を入力した後、本人確認書類のアップロードが求められます。
なお、投資家登録では以下の条件を満たす必要があります。
- 日本在住で在留資格を有している(永住権もしくは特別永住権を持っている)
- 満20歳以上である
- 審査に通っている
審査に通過すると募集している物件を選べるようになります。後日、マイナンバーについても確認が必要になるので情報を登録しておきましょう(税処理のためのもので、投資を行う段階では必須ではありません)。
5-3.案件申し込み
投資家登録完了後は、マイページから収益物件についての情報を確認し、投資したい物件を選んで申し込みます。出資金の入金は、物件ごとに開設された専用口座への銀行振込になるので、事前に入金を行っておく必要はありません。
まとめ
大家どっとこむは2020年12月に始まったばかりの不動産クラウドファンディングサービスです。優先劣後制度や保証付き案件、ブロックチェーンによる出資持ち分の譲渡など、投資家の利便性を追求したSTOスキームが注目されています。
実績はこれから積み重ねていくことになりますが、リスクを抑えつつ、預金の利息を上回る収益を期待することができます。なお、案件選びの際は、デメリットや注意点についてもしっかりと確認することが大切です。
HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム
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