クラウドファンディングのCAMPFIREが運営『CAMPFIRE Owners』の特徴とメリット

CAMPFIREと言えば、日本でも有数の実績を誇る購入型・寄付型のクラウドファンディングサイトです。これまでにCAMPFIREは、いわゆる融資型クラウドファンディングであるソーシャルレンディングサイトの運営は行っていませんでした。

しかし、CAMPFIREは関連会社であるCAMPFIRE SOCIAL CAPITALSOCIAL CAPITALを通じ、2019年9月からソーシャルレンディングサイト『CAMPFIRE Owners』の運営を始めています。そこで、投資家の視点からCAMPFIRE Ownersのメリットやリスクなどを確認していきましょう。

目次

  1. 運営元はCAMPFIRE
  2. 『CAMPFIRE Owners』の案件の特徴とメリット
    2-1.案件の種類は多様
    2-2.利回りは1.5~8%を予定
    2-3.全ての案件において融資先を公開
    2-4.最低投資額は1万円から
    2-5.分別管理が行われている
  3. 『CAMPFIRE Owners』に起こり得るリスク
    3-1.CAMPFIREの倒産リスク
    3-2.CAMPFIRE SOCIAL CAPITALの倒産リスク
    3-3.融資先の倒産リスク
    3-4.担保や保証が設定されていない案件が大半を占める
  4. まとめ

1.運営元はCAMPFIRE

『CAMPFIRE Owners』 の運営元は、CAMPFIREの関連会社であるCAMPFIRE SOCIAL CAPITALです。

CAMPFIRE SOCIAL CAPITALは、第二種金融商品取引業に登録していますが、ソーシャルレンディングの運用には第二種金融商品取引業と貸金業への登録が必要です。そこで融資の流れとして、第二種金融商品取引業登録免許を持つCAMPFIRE SOCIAL CAPITALが、WEBを通じて投資家から資金を集め、集めた資金を親会社であるCAMPFIREへ融資する形を取っています。そして、貸金業登録済み事業者であるCAMPFIREが、資金を必要とする事業者に融資を行います。

これは他のソーシャルレンディング会社でもよく見られるスキームです。CAMPFIREも運営に大きく関与しているだけに、同社がこれまでクラウドファンディングサイトの運営を通じて培った人脈・経験・ノウハウなどが『CAMPFIRE Owners』にも活かされることが期待されます。

2.『CAMPFIRE Owners』の案件の特徴とメリット

まずは『CAMPFIRE Owners』が提供するサービスや案件のメリットを投資家の視点から探ってみましょう。

2-1.案件の種類は多様

『CAMPFIRE Owners』が提供している案件で確認できるものは、2019年10月時点では4つです。事業内容は化粧品などの事業開発案件、社会福祉関係の案件、そして、海外への融資案件となっています。

他のソーシャルレンディング会社では、不動産の取得資金や開発資金の調達などの案件が多く見られます。しかし、2019年10月時点での『CAMPFIRE Owners』は、そのような案件を取扱っていません。不動産案件以外にも分散投資をしたい、社会や福祉への貢献ができる投資先を探している投資家にとって、メリットがある投資先だと言えます。

2-2.利回りは1.5~8%を予定

現在公開されている4つの案件の利回りは3%から5%となっています。利回りだけ見れば、他のソーシャルレンディング会社の案件と比べてやや低めと言わざるを得ません。ただ、ホームページの情報では、「今後の『CAMPFIRE Owners』は、1.5%から8%と幅広い予定利回りの案件を取扱う予定がある」と伝えています。

現時点ではまだ5%を超える高利回り案件の情報や募集は公開されていませんが、将来的には高利回りの案件に投資したい方が需要を満たせるようなサイトになる可能性を秘めています。

2-3.全ての案件において融資先を公開

「『CAMPFIRE Owners』は、融資先の企業名をすべて公開する」と言及しています。そのため、どの案件においても融資先の社名が公開されています。また、社名の公開にとどまらず、融資先の事業担当者へのインタビューなども行われています。どのような事業のために資金を必要としているのか、また、返済計画や事業計画の確認も可能です。

また、実際に投資家として登録した人だけが確認できる詳細な情報も提供されています。実際に投資家登録を行い、自分の目で確認してみるのも良いでしょう。融資先の情報に関しては、総じて豊富に提供されていると言えます。

2-4.最低投資額は1万円から

『CAMPFIRE Owners』で現在公開されている案件は、すべて1万円からの少額投資が可能になっています。そのため、まとまったお金が用意できない方にとって利用しやすいソーシャルレンディングサイトだと言えるでしょう。ただし、案件によって最低投資額が変わる可能性もあるとしています。

2-5.分別管理が行われている

『CAMPFIRE Owners』では、「投資家から預かった資金を厳密に分別して管理する」とホームページで公表しています。融資金、投資家から集めた資金、そして、CAMPFIRE SOCIAL CAPITALの事業用資金は別々の口座で管理されます。同社は投資家から預かった資金の保護に取組んでいます。

3.CAMPFIREOwnersに起こり得るリスク

『CAMPFIRE Owners』はソーシャルレンディングサービスの一種である以上、他のソーシャルレンディング会社と似たようなリスクが発生する可能性はあります。どのようなリスクがあるのか、確認していきましょう。

3-1.CAMPFIREの倒産リスク

『CAMPFIRE Owners』が集めた資金はCAMPFIREが融資を行い、いったんはCAMPFIREの資産に計上されます。万が一CAMPFIREが倒産したとしても、投資家から預かった資産の分別管理は行われます。しかし、破産管財人によって投資家の出資金が破産財団に組み込まれる法的リスクはあるとしています。

3-2.CAMPFIRE SOCIAL CAPITALの倒産リスク

案件の運用が終了して償還に至る場合、一時的にCAMPFIRE SOCIAL CAPITALは
投資家に支払われる返済金を預かります。また投資家から預かったお金を融資先に融資するまでの期間もCAMPFIRE SOCIAL CAPITALが預かっています。

これらの資金は分別管理はされているものの、CAMPFIREの倒産時と同様に、CAMPFIRE SOCIAL CAPITALが倒産した場合、資金は破産管財人によって投資家の預託金が、破産財団に組み込まれる法的リスクがあるとしています。

3-3.融資先の倒産リスク

『CAMPFIRE Owners』を通じて融資を受けた会社が倒産した場合、投資家に元本が満足に返済されない可能性があります。

3-4.担保や保証が設定されていない案件が大半を占める

これまで挙げてきた3つのリスクは、他のソーシャルレンディング会社と大きく変わるものではありません。そして、『CAMPFIRE Owners』に投資するときに注意すべきことは、ほとんどすべての案件に担保や保証が設定されていない点です。

2019年10月時点で確認できる案件は4件です。全部の案件において保証や担保が設定されていません。ADHDや障がい者の技術者支援案件などは社会貢献の意味もあるため、投資家は担保や保証がなくても納得したうえで投資できるかもしれません。

一方で、コスメの開発支援案件は営利目的であり、事業用資金を調達するためのものです。失敗するおそれはありますし、保証が欲しいと思う投資家もいるでしょう。そのため、担保や保証が設定されていないことは、投資家にとって大きなリスクにつながります。投資家は公開されている事業の内容と運用の詳細などをよく確認のうえ、投資の可否を判断すべきでしょう。

まとめ

寄付型クラウドファンディング、そして、購入型クラウドファンディングサイトとして日本でも有数の規模を誇るCAMPFIRE。そのCAMPFIREのソーシャルレンディングへの進出が、現在注目を集めています。

ただし、現在の『CAMPFIRE Owners』が提供する案件は、ソーシャルレンディングの投資家にとって必ずしも魅力的なものには映らないかもしれません。「将来的には高利回りの案件を提供する用意がある」と公言するものの、募集中の案件には担保や保証が設定されていないなど、今時点では安全面にどうしても不安が残ります。

そのかわり、融資先情報の公開は十分に行われています。投資家は情報をしっかりと確認してから投資するか否かを判断すべきです。それでも、最低投資額が少ないなりに多様な事業に投資できること、これこそが『CAMPFIRE Owners』の大きな魅力です。

サービスが軌道に乗れば、より安全度の高い案件や高利回り案件、投資と社会貢献を両立させた案件が提供されるようになるでしょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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