貸付型のクラウドファンディング投資は「ソーシャルレンディング」とも呼ばれ、さらなる市場規模の拡大が期待される中、現在は様々なソーシャルレンディング会社がサービスを展開しています。
その中でも、SBIソーシャルレンディングは少額投資が可能かつ様々な案件への投資機会を提供している老舗のソーシャルレンディング会社の一つです。
そこでこの記事では、SBIソーシャルレンディングが提供するサービスの特徴やメリット・デメリット、口コミ・評判について詳しく解説します。手軽な少額投資サービスに興味のある方や、SBIソーシャルレンディングに関心をお持ちの方は、参考にしてみてください。
※2021年2月6日現在、SBIソーシャルレンディング社が実施した社内調査により、同社ソーシャルレンディング貸付先の事業運営に重大な懸案事項が生じている可能性が認められたとのことで、第三者委員会を設置して調査するとのリリースが出ています。最新情報についてはご自身でもよくお調べの上、ご判断下さい。
目次
- SBIソーシャルレンディングとは?5つのメリット
1-1.運営企業の経営基盤がしっかりしている
1-2.債権回収の実績あり
1-3.3.0~10.0%の利回りが期待できる
1-4.1万円からの少額投資ができる
1-5.出資後に運用の手間がかからない - SBIソーシャルレンディングのデメリット
2-1.元本が保証されているわけではない
2-2.運用期間中は資金が拘束される
2-3.応募が殺到して申し込みができないことも
2-4.ロールオーバーが発生する場合もある - SBIソーシャルレンディングの口コミ・評判
- SBIソーシャルレンディングの始め方
4-1.WEBからの申込み
4-2.画像のアップロード
4-3.はがきの受取り、認証コードの入力 - まとめ
1.SBIソーシャルレンディングとは?5つのメリット

サイト名 | SBIソーシャルレンディング | |
運営会社名 | SBIソーシャルレンディング株式会社 | |
本社所在地 | 東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー13F | |
設立 | 2008年 | |
代表取締役 | 織田 貴行 | |
資本金 | 1,000万円 | |
売上高 | 32億3,647万円(2019年4月1日~2020年3月31日) | |
上場有無 | 非上場(親会社のSBIホールディングスは東証1部に上場) | |
サービス開始年月 | 2011年3月 | |
参考利回り | 2.5%~10.0% | |
投資金額 | 1万円から | |
運用期間の目安 | 最短4ヶ月~最長36ヶ月(常時募集は14ヶ月) | |
融資残高 | 448億円(2020年12月末時点) | |
投資家登録完了者数 | 60,068人(2020年12月末時点) |
ソーシャルレンディングとは、資金調達をしたい企業がWebを通じて事業のアイデアを広く発信することで、その事業に賛同する投資家から資金を集めるクラウドファンディング投資の一つで、運営事業者が投資家から集めた資金を借り手に貸し付けるタイプとなります。
1-1.運営企業の経営基盤がしっかりしている
SBIソーシャルレンディング株式会社は、SBI証券や住信SBIネット銀行などで構成されるSBIグループの一員です。
SBIグループが100%出資を行っている企業で、2020年12月末時点の融資残高は448億円、投資家登録人数は60,068人と業績を伸ばし続けています。
SBIソーシャルレンディングはSBIグループの巨大なネットワークを生かし、募集金額10億円を超える大型案件を取り扱ってきた実績があります。
1-2.過去に債権回収の実績あり
SBIソーシャルレンディングでは、不動産関連・再生可能エネルギー関連・新興国関連の案件など、多様なファンドを取り扱っています。過去に不動産担保付き案件で貸倒れが発生してしまったことがありますが、その際は90%近い金額を回収しています。(詳しくはSBIソーシャルディングのサイトをご確認ください)
融資先の企業が倒産等をすれば、最悪の場合、投資資金が戻ってこないこともあるため、案件選びではソーシャルレンディングを運営する企業の回収能力や、投資案件の担保設定などを確認することも大切です。
1-3.2.5~10.0%の利回りが期待できる
SBIソーシャルレンディングで公表されている名目利回りは、2.5~10.0%となっています。名目の利回りは、借り手に提示した年間の貸付金利から管理手数料を差し引いた税引き前の想定年間利回りです。
SBIソーシャルレンディングは毎月分配方式のため、分配金を毎月受け取ることができるのも特徴です。利回り6.0〜7.0%以上の案件を中心に、最大10%のものもあります。(ただし、元本は保証されていませんので注意が必要です)
1-4.1万円からの少額投資ができる
株式投資や不動産投資ではまとまった資金を必要とする場合もありますが、SBIソーシャルレンディングでは家計に負担の少ない1万円から投資を始めることができます。(※最低投資金額は各案件で異なります)。
1-5.出資後に運用の手間がかからない
SBIソーシャルレンディングでは、ファンドの内容を吟味する必要はありますが、出資した後は分配金の配当を待つだけとなるため、手間がかかりません。
株式投資やFXなどの投資では、金融商品を購入した後も景気や相場の動向を監視し、何か事が起きた際に臨機応変に対処する必要があるため、その時間や手間がかかり、また精神的なストレスになる場合もあります。
2.SBIソーシャルレンディングのデメリット
次にSBIソーシャルレンディングには、どのようなデメリットや注意点があるのかを見ていきましょう。
2-1.元本が保証されているわけではない
ソーシャルレンディングは必ずしも元本が保証された投資ではありません。実際、SBIソーシャルレンディングにおいても過去に貸し倒れが発生しています。(*現在、貸し倒れのあった個人向け融資「SBISL借換ローンファンド」「SBISLフリーローンファンド」の販売は終了しています。)
SBIソーシャルレンディングでは、担保を重視した貸付審査を行い、一定の基準をクリアした案件のみを掲載しているとしていますが、案件を選ぶ際はファンドの内容や借り手の詳細などの提供されている情報をしっかり確認し、慎重に判断することが重要です。
また、SBIソーシャルレンディングは1万円からの少額投資が可能です。一つの案件に投資金を集中させず、複数の案件・複数の会社に分散し、リスク低減を図ることも検討しましょう。
2-2.運用期間中は資金の引き出しができない
株やFXなどの投資では、急に資金が必要になったら商品を売却してお金に換えることができます。一方、ソーシャルレンディングでは、運用期間中は投資資金が拘束されるため、好きなタイミングで現金化することができません。
ソーシャルレンディングに投資する際は、生活資金や借金ではなく、余裕資金で行うことが大切です。
2-3.人気の案件に応募が殺到して申し込みができないことも
ソーシャルレンディングの募集・出資申込みでは、人気のあるファンドにアクセスが集中する場合があります。
特に利回りが高い案件には、募集と同時に出資の申込みが集中するので、すぐに満額に達して成立したり、サーバーに過剰な負荷がかかるケースもあります。
募集開始の際は、事前にマイページへログインし、申込手続きの準備を整えることも対策の一つと言えます。あるいは定期的に情報をチェックするなどして、申し込み手続きの準備を整えておくことが大切です。
2-4.ロールオーバーが発生する場合もある
ソーシャルレンディングのロールオーバーとは、ファンドの募集終了後に、出資資金合計額が借り手の資金需要額を超えていることが判明し、余剰資金が同種の別ファンドに自動的に充当されることをいいます。
ロールオーバーになる要因として、募集しているファンドの利回りが良く投資家の人気が集まるものの、借り手の資金需要があまり大きくない場合、出資金総額に余剰が生じる場合があります。
このような要因によってロールオーバーになると、余剰資金が別ファンドに充当されるまでの間、投資家側は利息が付かない状態となることがあるので、留意しておきましょう。
3.SBIソーシャルレンディングの口コミ・評判
SNS等に寄せられたSBIソーシャルレンディングを実際に利用している方の口コミ・評判を確認してみましょう。
「最低投資額が1万円なので、気軽に始めることができた」
「ソーシャルレンディング会社は未上場であることが多いので、東証1部上場企業の子会社という点は特徴的」
「定期預金などと比べるとハイリスクである分、高い利回りを狙える」
「貸し倒れ時の迅速な対応や丁寧な情報発信に好感が持てた」
「新規案件の募集がかかった瞬間に、アクセスが集中し過ぎて投資ができなかった」
「申し込んだ後でロールオーバーになってしまった」
※個人の感想です。サービスの最新情報はSBIソーシャルレンディングのウェブサイトでご確認下さい。
SBIソーシャルレンディングについては、様々な評判や口コミがありますが、少額投資ができること、利回り水準、SBIグループに対する期待、情報公開への姿勢などについては好意的な意見が寄せられています。
その反面、案件募集時にアクセスが集中し過ぎる、ロールオーバーが発生するなどの点で改善を望む声も見られます。
募集開始の際は、事前にマイページへログインし、申込手続きの準備を整えることも対策の一つと言えます。
4.SBIソーシャルレンディングの始め方
SBIソーシャルレンディングを始める手順について見ていきましょう。投資家登録は次の3つのステップを済ませる必要があります。
- WEBからの申込み
- 画像のアップロード
- はがきの受取り、認証コードの入力
4-1.WEBからの申込み
SBIソーシャルレンディングのウェブサイトの「新規登録(無料)」をクリックし、まずは「ご確認事項」の入力をします。生年月日・年収などの質問に答え、次に「お客様情報」として氏名・住所などの個人情報を入力します。入力した内容に間違いがなければ、5分程度で申込みは完了します。
4-2.画像のアップロード
SBIソーシャルレンディングで投資家登録するには、以下の書類のうちの1セットが必要になるので、事前に画像ファイルにして準備しておくとスムーズに作業を進められます。
- マイナンバーカード
- 通知カード+運転免許証・パスポートなどの本人確認書類
- マイナンバー記載住民票写し+運転免許証・パスポートなどの本人確認書類
- マイナンバー記載住民票記載事項証明書+運転免許証・パスポートなどの本人確認書類
申込完了後に画像アップロード画面が表示されるので、案内に従って必要な書類をアップロードします。
4-3.書類の受取り・認証コードの入力
画像をアップロードすると、SBIソーシャルレンディングから簡易書留のはがきが届きます。
はがきは申込みから通常2~3日程度で到着します。マイページにログイン後、はがきに記載されている認証コード(ご本人様確認キー)を入力・送信すれば、投資家登録が完了して出資申込みができるようになります。
まとめ
SBIソーシャルレンディングは、1万円の少額から高利回り案件に投資ができること、募集実績が豊富なこと、SBIグループということで他社に比べると経営基盤がしっかりしている点、債権回収の実績があることなどが特徴です。
その反面、人気ファンドの募集開始時には申込みが殺到するため、場合によっては申込みが遅れたり、ロールオーバーが発生したりする点に注意しておきましょう。
この記事を参考にソーシャルレンディングを始める際は、利回りのほか、担保条件や元本割れする可能性をしっかりと確認した上で、投資する案件を慎重に検討しましょう。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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