国民年金基金連合会は12月1日、2018年1月よりiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の掛金を年単位で拠出(積立)可能となることを公表した。
iDeCoは加入者が月々の掛金を拠出し、あらかじめ用意された金融商品で運用、60歳以降に年金または一時金として受取可能な制度で、2017年1月より開始されている。掛金が全額所得控除の対象になるなど、節税しながら老後の資産形成ができるなどのメリットが注目されており、今年10月までに687,184名が加入した。
これまでは毎月定額の掛金を拠出(納付は翌月26日)する「月払い」が基本であったが、2018年からは任意に決めた月にまとめて拠出する「年払い」も可能となる。国民年金基金連合会は加入者に対して2017年度分の払込証明書にて個別に通知した。
ただし、年払いを希望する場合は詳細なルールに従う必要があるため、注意が必要だ。年払い希望者は拠出の年間計画を「加入者月別掛金額登録・変更届(K-030)」に記入し事務処理センターに提出する必要がある。同書類では事務処理センターに到着する翌月分(翌々月納付)以降の掛金について設定可能で、制度変更の初月となる2018年1月に限り2018年1月19日までに到着した場合は2018年1月分(2018年2月納付)から対応可能となる。
今回の年単位拠出への制度変更によって、拠出計画は年に1回見直しが可能だった従来の制度と比較して、拠出額が計画した額に満たない場合では翌月以降に繰り越して柔軟に拠出が可能となった。年払いにすることによって毎回かかる手数料を削減できるメリットがある一方で、投資商品の取得額を平均化するドルコスト平均法が使えないというデメリットもあるが、制度の変更をうまく活用してボーナスの時期にまとめて拠出をするといった使い方も可能だ。今回の改正を機にiDeCoの導入を考えてみることもおすすめだ。
平井真理
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