マイクロソフト、同社初となるデータセンター向けグリーン水素供給へ。アイルランド国営ESBと契約
米マイクロソフトは9月27日、アイルランド国営エネルギー企業ESBと、ダブリンのデータセンターの電力制御および管理棟に排出ゼロのグリーン水素電力を供給する契約を締結したと発表した。今回のパイロットプロジェクトでは、欧州でマイクロソフトが有するデータセンターに水素燃料電池を初めて使用し、8週間にわたって最大250kWのクリーンエネルギーを供給する。
米マイクロソフトは9月27日、アイルランド国営エネルギー企業ESBと、ダブリンのデータセンターの電力制御および管理棟に排出ゼロのグリーン水素電力を供給する契約を締結したと発表した。今回のパイロットプロジェクトでは、欧州でマイクロソフトが有するデータセンターに水素燃料電池を初めて使用し、8週間にわたって最大250kWのクリーンエネルギーを供給する。
水電解槽スタック製造スタートアップのEVOLOHは3月26日、シリーズA(資金調達ラウンド)で2,000万ドル(約30億円)を調達したと発表した(*1)。調達した資金を元手に、同社のスケーラブルでハイスループットな製造技術を拡大するとともに、先進的なアルカリ水電解槽に新たな機能を導入することを目指す。
電解槽製造スタートアップの独サンファイア(Sunfire)は3月5日、シリーズE(資金調達ラウンド)で2億1,500万ユーロと、欧州投資銀行(EIB)からのタームローンの合計3億1,500万ユーロ(約510億円)を調達した。グリーン水素技術の成長と産業化の加速を目指す。
監査法人プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は10月17日、気候テックへの投資動向を伝えるレポート「2023年版気候テックの現状(2023 State of Climate Tech)」を公表。気候テックへの投資は40%減とセクター全体の減少幅(50%減)より小さなものとなった。太陽光発電やグリーン水素、二酸化炭素(CO2)回収・有効利用・貯留(CCUS)といった排出削減効果の高い分野への投資は増加した。
グリーン水素プロジェクトを手がけるスタートアップNovoHydrogenは10月17日、クリーンエネルギー企業Modern Energyより、エクイティ・コミットメント(新株予約権を利用した資金調達)で2,000万ドル(約30億円)の資金を調達したと発表した(*1)。調達した資金を元手に、全米でグリーン水素の製造を加速させる方針だ。
水電解装置開発のスタートアップ企業エレクトリック・ハイドロジェン(以下EH2)は10月3日、シリーズC(資金調達ラウンド)で3億8,000万ドル(約570億円)を調達したと発表した。今回の調達資金を元手に、大容量のグリーン水素装置の製造および商用化を加速させる方針だ。
脱炭素社会に向けた次世代エネルギーとして、水素に期待が高まっています。一方で、製造過程で発生する温室効果ガスの排出量やコスト面など、課題が指摘されています。気候変動対策の目標に貢献すると同時に、世界のエネルギー需要を満たすのに役立つとして期待が高まっているのがグリーン水素です。グリーン水素の動向と、それを加速させているスタートアップの取り組みついてレポートします。
シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社は6月12日に発表したレポート「水素とネットゼロ~どの役割が現実的でどの役割が非現実的か?~」で、英国において、水素がネットゼロで期待される役割と、「柔軟性だが万能ではない」という懐疑的な部分の両面から解説している。
独重電大手シーメンス(ティッカーシンボル:SIE)は9月14日、ドイツ最大級のグリーン水素製造プラントの操業を開始したと発表した(*1)。「EU水素戦略」を策定した欧州では、次世代エネルギーと目される水素をめぐり、各業界の有力プレーヤーによる動きが活発化している。
英石油大手シェル(ティッカーシンボル:SHEL)は2022年7月、傘下のシェル・ネーデルランドとシェル・オーバーシーズ・インベストメンツを通じ、欧州最大となる再生可能エネルギー由来水素(グリーン水素)製造プラントの建設に向けた投資を最終決定した(*1)。
米アマゾン・ドット・コム(ティッカーシンボル:AMZN)は8月25日、米燃料電池システム開発プラグ・パワー(PLUG)と、2025年より年間10,950トンの「グリーン水素」を調達する契約を締結した。アマゾンは40年までにネットゼロエミッション(温室効果ガス(GHG)の排出量を実質ゼロにする)の達成を目指すなか、グリーン水素を輸送および施設業務に活用する方針だ。
英石油大手BP(ティッカーシンボル:BP)とスペイン電力大手イベルドローラ(IBE)は7月28日、スペイン、ポルトガル、英国での電気自動車(EV)急速充電インフラの大幅拡充と大規模なグリーン水素製造ハブの構築に向けて協業すると発表した。これらの取り組みを通じて運輸、産業部門の脱炭素化を後押しする。
スペイン電力大手イベルドローラ(ティッカーシンボル:IBE)は8月9日、英国最大のコンテナ港であるフェリクストウ港の脱炭素化に向け、1.7億ユーロ(約230億円)を投じて大規模グリーン水素プラントを建設すると発表した。2026年に稼働を開始する予定だ。
欧州委員会は5月5日、再生可能エネルギーを活用した水素を生産する電解槽の製造能力を2025年までに10倍に引き上げる方針を打ち出した。持続可能なエネルギーの安定供給を確保するとともに、ロシアのガスへの依存低下を図る。
英石油大手のシェル(ティッカーシンボル:SHEL)は1月28日、中国・河北省張家口で世界最大級の水素電解槽を活用したグリーン水素の製造を開始したことを発表した。同プロジェクトはシェル・チャイナと張家口市交通建設投資による合弁事業となる。プロジェクトで活用される電解槽は20メガワットの生産能力を誇る。現在開催されている北京オリンピック期間中に、張家口市の競技エリアを走行する燃料電池自動車(FCV)に供給するグリーン水素の約半分を賄う見込みである。
スペインの電力大手イベルドローラ(ティッカーシンボル:IBE)は2021年12月23日、同国のバルセロナで公共交通の脱炭素化および汚染物質排出ゼロのアーバン・モビリティ(都市交通)への移行を目指すグリーン水素供給プロジェクトを開始することを発表した。同社によれば、商業ベースでのグリーン水素の供給はスペイン初の取り組み。
フランスの電力大手エンジー(ティッカーシンボル:ENGI)は3日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビを拠点とする再生可能エネルギー関連企業マスダールと戦略的提携を締結した(*1)。約50億ドル(約5,650億円、1ドル=113円換算)を投じ、次世代エネルギーとして期待される「グリーン水素」関連プロジェクトを推進する。
スペインの電力大手イベルドローラ(ティッカーシンボル:IBE)は1日、スウェーデンの新興鉄鋼メーカーH2グリーンスチールと提携し、23億ユーロ(約2,950億円、1ユーロ=128円)を投じてグリーン水素製造施設を建設することに合意した。イベルドローラとH2グリーンスチールは、1ギガワット(GW)の水電解によるグリーン水素製造施設を建設する計画だ。国際エネルギー機関(IEA)によると、2020年のグローバル電解槽の製造能力は0.3GWであったことから、両社が計画するプロジェクトがいかに大規模なものかうかがい知れる。
再生可能エネルギーとしての水素(Hydrogen)が世界的に注目を集めている。SDGs(持続可能な開発目標)や二酸化炭素ゼロ排出の達成のため、風力や太陽光などの代替可能エネルギーの次に来るクリーンエネルギー源として先進国の政府や企業が関心を寄せる。