不動産投資の初心者が最低限知っておきたい知識・戦略・注意点は?

不動産投資では初心者の方であっても、自らの意志と責任において投資判断をすることが求められます。

不動産投資を成功に導くためには、最低限、どのような知識を身に付けて、どのような点に注意して戦略を立てていけばよいのでしょうか。

この記事では、不動産投資の初心者が最低限知っておきたい知識、戦略、注意点について解説します。

目次

  1. 不動産投資の初心者が最低限知っておきたい知識
    1-1.不動産投資の種類
    1-2.インカムゲインとキャピタルゲイン
    1-3.不動産投資の利回り
    1-4.不動産投資のリスクとコスト
  2. 不動産投資の初心者が最低限知っておきたい戦略
    2-1.インカムゲインを長期的に得る戦略
    2-2.インカムゲインとキャピタルゲインを組み合わせた戦略
    2-3.付加価値を加えるなどして積極的にキャピタルゲインを狙う戦略
  3. 不動産投資の初心者が最低限知っておきたい注意点
    3-1.キャッシュフローを予測することが重要
    3-2.投資目的に合った戦略を採る
    3-3.許容できるリスクの範囲内で投資する
  4. まとめ

1.不動産投資の初心者が最低限知っておきたい知識

不動産投資は、数百万円の初期費用が必要となり、投資規模は数千万円単位に及ぶことが多いといえます。物件の取得やローンの返済のみならず、空室の発生や修繕、売却などの局面でもリスクがあります。

不動産投資で大きな失敗をしないようにするために、不動産投資の初心者は、不動産投資のリスクやリターンについての正しい知識を身に付け、投資目的に合った戦略を立てて、物件を購入、売却していく必要があるといえるでしょう。

不動産投資の初心者が最低限知っておきたい知識として、まずは以下4つのポイントに分けて学んでみましょう。

  1. 不動産投資の種類:区分マンション投資、一棟物件投資、戸建て投資
  2. 不動産投資で収益を上げる仕組み:インカムゲインとキャピタルゲイン
  3. 不動産投資の利回りの種類:表面利回り、実質利回り
  4. 不動産投資のリスクとコスト:家賃収入の減少、資産価値の低下

1-1.不動産投資の種類

不動産投資には、大きく分けて、区分マンション投資、一棟物件投資、戸建て投資があります。
区分マンション投資は、区分マンションを購入して入居者に貸し出し、賃貸料収入を得る投資方法です。比較的少ない投資額から取り組むことができ、手間もかからないことから、初心者向けの手法であるといえます。

一棟物件投資は、アパートやマンションを一棟購入あるいは建築して、入居者に貸し出し、賃貸料収入を得る投資方法です。高収益を望める可能性もありますが、投資額が大きくなり、失敗した場合のリスクも高い手法です。

戸建て投資は、一戸建てを購入して入居者に貸し出し、賃貸料収入を得る投資方法です。一戸建ては投資用の商品として販売されることが少なく、工夫次第で高収益を狙うことが可能です。

1-2.インカムゲインとキャピタルゲイン

不動産投資の収益を得る仕組みには、インカムゲインとキャピタルゲインの2種類があります。

インカムゲインとは、賃貸料収入によって収益を上げる仕組みであり、不動産投資において収益の主な柱になります。

キャピタルゲインとは、購入物件を売却することによって収益を上げる仕組みです。地域要因等によって物件価格が上昇したり、付加価値を付けたりすることで、キャピタルゲインにより収益を上げることができることもあります。

1-3.不動産投資の利回り

物件の価格に対する収益性を示す指標として、不動産投資では利回りという概念が用いられます。利回りは、年間家賃収入÷物件価格×100によって求められます。

しかし、上記のように単純な計算式で求めることが出来る利回りは、表面利回りや想定利回りとなります。表面利回りは不動産投資にかかる経費を考慮しておらず、想定利回りは空室リスクを考慮していません。

購入を検討する際には、(実際の年間家賃収入-年間経費)÷(物件価格+購入時経費)によって求められる、実質利回りを参考にするようにしてみましょう。

1-4.不動産投資のリスクとコスト

不動産投資には様々なリスクがあることを知っておくことが大切です。

例えば、インカムゲインには空室の発生による収入減リスクや、物件の老朽化などによる家賃単価減のリスクがあり、管理費のコストによっても圧縮されます。老朽化による大規模修繕費の発生リスクや、ローンを組んでいる場合は、利息の上昇リスクがあります。

さらに、最終的に売却することを見据える場合、物件の老朽化等によって購入時よりも市場価格が下落し、キャピタルロスが発生するリスクもあります。

2.不動産投資の初心者が最低限知っておきたい戦略

不動産投資の初心者が知っておきたい戦略として、次のようなものがあります。

  • インカムゲインを長期的に得る戦略
  • インカムゲインとキャピタルゲインの組み合わせ戦略
  • 付加価値を加えるなどして積極的にキャピタルゲインを狙う戦略

2-1.インカムゲインを長期的に得る戦略

不動産投資のインカムゲインである家賃収入は、入居者が入居している期間中は毎月入ってくる収入であり、長期にわたる収入源であるといえます。

不動産投資の戦略の一つとして、インカムゲインを長期的に得ていくことを主たる目的とする戦略が挙げられます。老齢や傷病等によって労働ができなくなった場合の収入の確保を目的として不動産投資をおこなう場合、有効な戦略といえるでしょう。

大きなリターンを見込みづらい反面、初心者でも取り組みやすく失敗のリスクを下げることができる戦略です。この戦略を採る場合、利回りは低いが、賃貸需要が多く見込め、資産価値の高い、都心新築マンションのような物件を購入するのが適していると言えます。

【関連記事】新築マンション投資のメリット・デメリットは?初心者向けの注意点も

2-2.インカムゲインとキャピタルゲインを組み合わせた戦略

不動産投資のリスクが多少高くなっても効率的に資産形成をしていきたいという場合、高利回りのインカムゲインの物件を狙っていく戦略もあります。

効率的な資産形成を目的とする場合は、売却後のキャピタルゲインまで考慮してトータルで資産を増やすことが大切となります。このため、インカムゲインとキャピタルゲインの組み合わせで、最大収益を上げる戦略を採ることになります。

なお、長期間保有すると、建物の老朽化に伴い、売却収入は購入時の価格より下がることが多くなると考えられるため、キャピタルロスが大きくならないうちに売却をすることを検討することになるでしょう。

このような戦略を検討する場合、新築時よりも価格が安くなった都心の中古マンションや、まとまった収益を狙いやすいアパートが選択肢として考えられます。

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2-3.付加価値を加えるなどして積極的にキャピタルゲインを狙う戦略

不動産投資の早期の資産拡大を目指す際には、積極的にキャピタルゲインを狙う戦略もあり得ます。

この場合、再開発が予定されているなどの値上がりが期待できる立地の物件を購入したり、リノベーションによって付加価値を加えたりするなどして、短期にキャピタルゲインによって利益を得ることを狙っていきます。

ただし、キャピタルゲインを積極的に狙うのは難しく地域や収益物件の不動産市場に精通している必要があります。初心者にはやや難易度の高い戦略といえるため、そのような方法があるということを理解しつつも、経験を積んだ後の戦略として検討されてみると良いでしょう。

3.不動産投資の初心者が最低限知っておきたい注意点

不動産投資で知っておきたい注意点として、次のような点が挙げられます。

  • キャッシュフローを予測することが重要
  • 投資目的に合った戦略を採る
  • 許容できるリスクの範囲内で投資する

3-1.キャッシュフローを予測することが重要

不動産投資では、物件の購入前にキャッシュフローを予測することが重要です。インカムゲインである家賃収入と管理費や修繕費などの費用、ローン返済の支出を考慮して、キャッシュフローを予測するようにしましょう。

利回りやローン条件によっては、キャッシュフローが少なかったり、マイナスになったりすることもあるので注意が必要です。キャッシュフローがプラスになる場合であっても、空室リスクや修繕費の支出リスクなどに耐えられるのかなども予測するようにしてみましょう。

投資戦略に応じて、売却後のキャピタルゲインまで含めたトータルのキャッシュフローを予測することを検討しましょう。

3-2.投資目的に合った戦略を採る

不動産投資の投資戦略は、投資目的と密接に関連しています。

例えば、労働収入が得られなくなった場合の収入確保を目的とする場合、インカムゲインを得る戦略が適しています。一方、効率的な資産形成を目的とする場合は、インカムゲインとキャピタルゲインのトータル収益を最大化する戦略を採ることになります。

このように、不動産投資の戦略は、投資目的に応じて異なるため、投資目的に適した戦略を採ることが大切であるといえます。

3-3.許容できるリスクの範囲内で投資する

不動産投資には、空室の発生による収入減リスクや、物件の老朽化などによる家賃単価減のリスク、大規模修繕費の発生リスクや、ローンを組んでいる場合、利息の上昇リスクなど、様々なリスクがあります。

発生する可能性のある様々なリスクを考慮してキャッシュフローの予測をおこない、資産背景や他の収入などに照らし合わせ、それらのリスクに耐えることができるかどうか、検討してみましょう。

不動産投資が想定通りに運用できなくなった場合でも私生活に支障が無いよう、許容できるリスクの範囲内で投資をすることが重要です。

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まとめ

不動産投資で、最低限知っておきたい知識として、不動産投資の種類と収益を上げる仕組み、利回りの意味、リスクとコストについて解説しました。

不動産投資のリスクやリターンについて正しい知識を身に付けて、投資目的に合った戦略を採るようにしましょう。

どのような戦略を採る場合であっても、キャッシュフローの予測を慎重におこない、余剰資金など許容できるリスクを見極めて投資をおこなうことを検討してみましょう。

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佐藤 永一郎

佐藤 永一郎

筑波大学大学院修了。会計事務所、法律事務所に勤務しながら築古戸建ての不動産投資を行う。現在は、不動産投資の傍ら、不動産投資や税・法律系のライターとして活動しています。経験をベースに、分かりやすくて役に立つ記事の執筆を心がけています。