事業用不動産専門ポータルサイトを運営するシービーアールイー株式会社(以下、CBRE)は11月14日、2017年第3四半期の投資市場動向および第57回「不動産投資に関するアンケート」の調査結果を公表した。
2017年Q3の世界の事業用不動産投資額は2,280億ドルで対前年期比2.2%増加したが、日本の事業用不動産の投資額(10億円以上の取引)は7,020億円と対前年同期比13%減となった。今期は昨年に見られた500億~1,000億円規模の大型案件が見られず、海外投資家の物件取得が少なく優良物件の取得が困難になっていることが減少の要因と考えられる。
同社の調査によると東京の期待利回りはマンションタイプで前期から3~5bps低下しており、地方都市のオフィス期待利回りも札幌、仙台、大阪が2003年の調査開始以来の最低水準となった。
CBRE短観では、Aクラスオフィスでは3か月前と比較した調査結果で「期待利回り」を除くすべての項目で悪化しいることから、取引価格の上昇を実感している投資家は減少傾向しながらも全般的に投資意欲は引き続き旺盛としている。物流施設においても「期待利回り」を除く項目で悪化が見られており、投融資スタンスの抑制を検討しているとする高騰する物件価格や大量供給などの影響を懸念する姿勢が見られた。
【参照ページ】CBRE Quarterly Survey
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平井真理
インバウンド不動産投資・民泊投資をはじめとする幅広い業界にてニュース記事・ノウハウ記事・プレスリリースなどの執筆に携わる。「HEDGE GUIDE」では、主にニュース記事の執筆を担当。不動産業界,
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