不動産売却で仲介手数料を払わない方法は?4つの手段と注意点も

不動産売却の仲介を不動産会社に依頼した場合、仲介手数料を支払うことになります。しかし、仲介手数料を支払うと手持ちの資金が減ってしまうため、できれば抑えたいと思っている人もいるのではないでしょうか。

そこで今回のコラムでは、不動産売却時に仲介手数料を支払わない4つのケースを紹介します。また、その際の注意点についても解説します。

目次

  1. 不動産売買の際の仲介手数料とは?
  2. 仲介手数料が発生しない4つのケース
    2-1.仲介手数料を無料にしている不動産会社に依頼する
    2-2.仲介手数料を無料にしてくれるように交渉する
    2-3.仲介手数料が発生しない買取で売却する
    2-4.個人売買で不動産を売却する
  3. 仲介手数料無料の場合の注意点
    3-1.仲介手数料無料の仕組みを聞く
    3-2.囲い込みをされないようにする
    3-3.複数の不動産会社の査定を受け比較する
  4. まとめ

1 不動産売買の際の仲介手数料とは?

不動産を売却するときに発生する仲介手数料は、売買契約が成立したことに対する成功報酬です。金額は不動産会社が決めることができますが、その上限は「宅地建物取引業法第四十六条第一項」で定められています。仲介手数料の上限については、下記の速算法を用いるのが通例になっています。

仲介手数料=売買価格×3.3%+6.6万円(税込)

仲介を担当した不動産会社はこの計算式を元に仲介手数料を請求しますが、これはあくまでも法で定められた上限額ということになります。

2 仲介手数料が発生しない4つのケース

仲介手数料の上限額であるため、それ以下であれば法律に違反することはなく、無料でも問題ありません。そのため不動産を売却する際に仲介手数料を支払わないケースもあるのです。下記が代表的な4つの方法です。

  • 仲介手数料を無料にしている不動産会社に依頼する
  • 仲介手数料を無料にしてくれるように交渉する
  • 仲介手数料が発生しない買取で売却する
  • 個人売買で不動産を売却する

次の項目から詳しく見てみましょう。

2-1 仲介手数料を無料にしている不動産会社に依頼する

仲介手数料は、仲介をする不動産会社にとって主な収入源となります。売買を成立させるためには人件費や広告費などが必要ですが、それらの費用もすべて売買契約が成立しなければ得ることができないということになります。

しかし、このような背景がある中で、仲介手数料を無料にしている不動産会社があります。これは独自の仕組みを用いて、エンドユーザー(お客)から仲介手数料をもらわないようにしているからなのです。

例えば、両手仲介の活用です。不動産の売買は買主と売主がいて成立します。つまり、仲介会社1社で不動産の売買が成立すると、買主側と売主側の両方に仲介手数料が発生します。

買主側と売主側にそれぞれ不動産会社がいる場合、売買契約が成立した際には、買主は買主側の不動産会社に、売主は売主側の不動産会社に仲介手数料を支払います。一方、ひとつの不動産会社が売主と買主を見つけると、両方から仲介手数料を得ることができます。

この場合、売主と買主からの仲介手数料をそれぞれ半額にしたり、あるいはどちらかを無料にすることでも不動産会社としては利益を出せる可能性があります。そのため取り扱う物件を増やす目的で、売主側の仲介手数料を無料にしている不動産会社があるのです。

【関連記事】不動産売却で仲介手数料無料の会社を選ぶメリット・デメリットは?注意点も

2-2 仲介手数料を無料にしてくれるように交渉する

次のケースは、不動産会社への交渉によって仲介手数料を無料にする方法です。これは不動産会社がその条件に応じてくれることが必要です。

例えば、中古マンションを売却しようと不動産会社に仲介を依頼した際に、リフォームをしてから売却することを提案されることがあります。このときに、提示された条件でリフォームをする代わりに、売買が成立した際の仲介手数料は発生しないように交渉できるケースがあります。

リフォームをすると人件費や広告費をそれほどかけずに早期に売却できる可能性があり、リフォームの工事費用で利益を出すこともできます。そのため仲介手数料無料に応じてくれる可能性があるのです。

【関連記事】不動産売却の仲介手数料は値引き交渉できる?成功事例や注意点を解説

2-3 仲介手数料が発生しない買取で売却する

不動産を売却する方法は仲介だけではなく、「買取」という方法があります。買取は、売主から不動産会社が買い取る方法です。

買取は仲介業務には当たりませんので仲介手数料は発生しません。ただし、不動産会社が買い取る際の価格は、市場での相場価格より7割ほど低くなる傾向があります。それは不動産会社は買い取った物件を、リフォームなどをして市場で売却するからです。

買取は、仲介手数料がかからず早期売却を見込める、というメリットがありますが、最終的な手残り金が少なくなってしまうケースもあるため注意しましょう。

【関連記事】不動産買取のメリット・デメリットは?不動産会社を見分ける3つのポイントも

2-4 個人売買で不動産を売却する

不動産売買は不動産会社に仲介してもらうだけでなく、個人で売買することも可能です。取引の自由度は高く、価格の設定も契約内容も自分の思い通りにできます。不動産会社に依頼しないため、売買が成立した際に仲介手数料も発生しません。

ただし、不動産の売買は契約ごとですので、責任の所在をはっきりさせておくなど、注意しなければいけないことがあります。また、不動産市場で売却活動をするにも手間や労力が必要で、慣れていない場合は買主候補、あるいはその窓口の不動産会社に不審に思われることもあります。

その他、レインズへの登録ができないことや、買主が金融機関に持ち込んだ時の物件評価に影響を与える可能性など、様々な懸念点があります。個人売買を検討するのであれば、ある程度の不動産知識や経験を必要とする点に注意しましょう。

【関連記事】不動産の個人売買のメリット・デメリットは?売却の流れや注意点も解説

3 仲介手数料無料の場合の注意点

これまで仲介手数料が無料になるケースについて紹介しましたが、注意点もあります。下記で確認してください。

3-1 仲介手数料無料の仕組みを聞く

仲介手数料を無料にしている不動産会社の中には、手数料とは違う名目で料金を請求することがあります。例えば、「コンサルティング料」や「紹介料」「システム料」といった項目になっているのです。

仲介手数料とは違うため、法的な縛りがなく請求額は自由設定になっていることがあります。そのため通常の仲介手数料よりも高い金額を支払うこともあるのです。こうした事態を招かないためにも、仲介手数料が無料になっている仕組みを聞いて、納得してから契約するようにしましょう。

3-2 囲い込みをされないようにする

囲い込みとは、仲介を行っている不動産会社が両手仲介をするために、買主候補が現れても売却をしないことです。売主側の仲介手数料を無料にした場合、買主側からの仲介手数料が入らないと不動産会社は収入を得ることはできません。そこで他社から買い付けの申し込みが入っても、いろいろな理由をつけて断ってしまうのです。

売主としてみれば、買主が現れたらすぐに売却したいケースであっても、不動産会社の都合で売却が見送られてしまう可能性があります。

こうした囲い込みをされないようにするためには、不動産会社と連絡を密にとって、どのような売却活動をしたのか、問い合わせの本数や内容などを細かく報告してもらいましょう。少しでも不審なところがあれば確認をして、改善されなければ不動産会社を変更することも検討してください。

3-3.複数の不動産会社の査定を受け比較する

仲介手数料が無料であっても、最終的な売却価格が安くなってしまうと手残り金が少なくなってしまうことがあります。仲介手数料にだけ注目するのではなく、まずはできるだけ高く売却できるような戦略を持つことも重要なポイントとなります。

複数の不動産会社の査定を受け、査定価格や査定の根拠、仲介手数料の有無などを確認し、それぞれの会社の対応を比較してみましょう。

下記、複数の不動産会社へ査定依頼ができる不動産一括査定サイトの一覧です。下記のサイトは悪質な業者を積極的に排除しており、全国に対応している特徴があります。

主な不動産一括査定サイト

サイト名 運営会社 特徴
すまいValue 不動産仲介大手6社による共同運営 査定は業界をリードする6社のみ。全国900店舗。利用者の96.3%が「安心感がある」と回答
SUUMO(スーモ)不動産売却 株式会社リクルート 大手から中小企業まで約2,000の店舗と提携。独自の審査基準で悪質な不動産会社を排除。60秒で入力が終了し、無料査定がスタートできる。
リガイド(RE-Guide) 株式会社ウェイブダッシュ 16年目の老舗サイト。登録会社数800社、最大10社から査定を受け取れる。収益物件情報を掲載する姉妹サイトも運営、他サイトと比べて投資用マンションや投資用アパートの売却に強みあり
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HOME4U 株式会社NTTデータ スマートソーシング 全国1800社から6社まで依頼可能。独自審査で悪徳会社を排除

【関連記事】不動産査定会社・不動産売却サービスのまとめ・一覧

まとめ

不動産の売買契約が成立すると仲介手数料がかかるものですが、無料になるサービスや仕組みが、様々な方法で提供されています。

仲介手数料を無料にしてもらうことで不動産を売却した際の費用を抑えることができますが、法律に抵触していたり、本来は払うことのない費用を支払ったりなど仕組みに問題がある場合もあります。適切に確認して、問題がないか判断するようにしましょう。

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倉岡 明広

倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。