コルレス銀行(コルレスバンク)とは「Correspondent Bank」の略称で、海外送金にあたりその通貨の中継地点となる銀行のことを指しています。
通常、国内にある銀行同士が決済を行う場合、両者が中央銀行(日本であれば日本銀行)で開設している当座預金口座を用いて行います。この場合、それぞれの口座の残高を書き換えるだけで決済は完了するのでシンプルです。このように実際に現金を動かすことなく資金の受け渡しを行う方法を内国為替取引と言います。
しかし、異国の銀行同士が取引をする場合(外国為替取引)はこの中央銀行に該当する組織がないため、別の方法をとる必要があります。具体的には、例えば日本のA銀行がアメリカのC銀行に送金をしたい場合、A銀行はアメリカの中央銀行に当座預金口座を持っていないため、その代わりにアメリカの中央銀行に口座を持っているB銀行とコルレス契約を結び、B銀行にコルレス口座を開設して預金を預けておきます。B銀行にはその口座を使ってC銀行との決済を代行してもらいます。B銀行とC銀行との取引は中央銀行の当座預金口座を通じた通常の内国為替取引となります。
このとき、A銀行とC銀行の中継地点となっているB銀行のことをコルレス銀行と呼びます。このケースではコルレス銀行はB銀行だけですが、例えば海外送金のシステムを持っていない日本のD銀行からアメリカのC銀行に送金をしたい場合には、D銀行→A銀行→B銀行→C銀行といった流れで送金を行う必要があり、A銀行とB銀行がコルレス銀行となります。
現状主要な銀行は通貨ごとに各国にコルレス先を持っており、米ドルの主なコルレス銀行としてはシティバンク、JPモルガン・チェースが挙げられます。また、ユーロの主なコルレス銀行としてはドイツ銀行が挙げられます。日本では三菱東京UFJ銀行がコルレス銀行となっています。
このように、現状の国際送金においては中継地点となるコルレス銀行を介した取引をする必要があるケースが多いため、そのぶん時間と手間、手数料がかかり、さらに中継地点となる銀行で送金がストップしてしまうリスクもあります。こうした現状の国際送金の問題をXRPと呼ばれる仮想通貨と分散型台帳技術によって解決しようとしているのがリップル社となります。
【参照サイト】日本銀行「コルレスバンク」
コルレス銀行に関するニュース一覧
- 2018/3/9「大きな進歩だ。」SWIFTが分散型台帳のPoCテストの結果を発表
- 2018/3/2ブロックチェーンとは?リップル社が答える、3つのよくある質問
- 2018/2/14リップル社CEO「銀行は率先してXRPを利用するだろう」
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