東京建物株式会社は7月13日、個人投資家向けサステナビリティボンド「東京建物 Brillia サステナビリティボンド」の発行条件を公表した。「第33回無担保社債(社債間限定同順位特約付、サステナビリティボンド、個人投資家向け社債)」は発行年限7年、発行額100億円で利率0.29%、償還日は2028年7月28日。同債は不動産セクターの一般事業会社として国内初の個人投資家向けサステナビリティボンドとなる。主幹事はみずほ証券株式会社。
東京建物グループはSDGs(持続可能な開発目標)のターゲットイヤーである2030年を見据えた長期ビジョン「次世代デベロッパーへ」を20年2月に策定、「社会課題の解決」と「企業としての成長」をより高い次元で両立するため、ESG(環境、社会、企業統治)経営の高度化を推進するとともに、グループ全体でサステナビリティ施策に取り組んでいる。今月1日、施策をより幅広く認知してもらうため、個人投資家を対象としたサステナビリティボンドを発行すると発表していた。
同社債で調達した資金は、同社が2020年に開業したオフィスビル「Hareza Tower(ハレザタワー)をはじめ、「中野セントラルパークサウス」「Brillia ist Tower 勝どき」「ののあおやま民活棟(高齢者向け住宅・保育施設)」の4施設の取得と建設費の返済に充てる。これらの建物は、同社が策定したサステナビリティファイナンス・フレームワーク PARTⅡ“顧客・社会の多様なニーズの実現等を通じて「場の価値」と「体験価値」を創出するまちづくり”の適格クライテリアを満たすグリーンプロジェクト(ハレザタワー)、ソーシャルプロジェクトに位置付けられている。
同社はこれまで3回ESG債を発行してきたが、いずれも機関投資家が対象だった。なお、サステナビリティファイナンス・フレームワークについては、日本格付研究所(JCR)から「JCR サステナビリティファイナンス・フレームワーク評価」の最上位評価である「SU1(F)」の評価を取得している。
【参照リリース】東京建物株式会社「個人投資家向けサステナビリティボンドの条件決定に関するお知らせ」
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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