国土交通省は3月24日、「社会的インパクト不動産」の実践ガイダンスを公表した。少子高齢化や自然災害等の社会課題への対応が求められる中、不動産分野におけるESG(環境、社会、ガバナンス)投融資を呼び込むための環境整備を進めることが必要だとして、不動産の特性を考慮したうえで、不動産に関する社会課題に貢献・対応する取組に当たっての基本的考え方や不動産分野の社会課題・取り組み・「社会的インパクト」の評価方法などを整理するとともに、不動産に係る社会課題・取組を4段階14題52項目に整理・類型化を行い、社会的インパクトの設定・事前評価の進め方など実践に向けたポイントなどをまとめている。
ESG (環境・社会・ガバナンス)投資が拡大する中、不動産へのESG投資の規模も約12兆円(2021年)に達している。企業などが中長期の適切なマネジメントを行い、課題解決に取り組むことで「社会的インパクト」(取り組みの結果として最終的に生じた社会的な変化・効果)を創出し社会の価値創造に貢献するとともに、不動産の価値向上と企業の持続的成長を図ることが期待されている。このような不動産は「社会的インパクト不動産」と定義される。
同省は、事業者が取り組みやすく、投資家・金融機関等にとっても投資判断がしやすい環境を整備するため、2022年から「不動産分野の社会的課題に対応するESG投資促進検討会検討会」を9回にわたり開催。同検討会では、持続可能な社会づくりや人々のウェルビーイングの実現に向けて、国際的な枠組みも踏まえつつ、わが国不動産の特性を理解した上で、不動産の「S(Social:社会課題)」分野に対応する投資や情報開示、事業実施が促進されるよう、取り組みにあたっての評価項目、基本的考え方、社会的インパクトの評価方法等を整理した。
実践ガイダンスの活用により、「社会的インパクト不動産」に関わる人々の「共通言語」として、企業等と投資家・金融機関など、利活用者・地域・行政等の対話の活性化や、社会課題に対応した不動産に関するファンドの組成・拡大、評価・認証制度の充実・普及に繋げたい考え。
【参照リリース】「社会的インパクト不動産」の実践ガイダンス
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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