株式会社不動産経済研究所が8月11日発表した「2021年上期及び2020年年間の首都圏投資用マンション市場動向」で、21年上期(1~6月)に供給された投資用マンションは76物件、3650戸で、前年同期比166戸(4.8%)増となった。平均価格は3125万円(同3172万円)、㎡単価 118.2万円(同121.1万円)となっており、戸当たり価格は47万円(1.5%)の下落、㎡単価も2.9万円(2.4%)下落した。事業主ランキングで投資用物件の供給は、全16社のうち株式会社エフ・ジェー・ネクストがトップとなった。
21年上期に供給が行われたエリアは、都区部は18区で前年同期の15区から3エリア増加、 都下が2エリア(前年同期1エリア)、神奈川県が9エリア(同9エリア)、埼玉県がゼロ (同1エリア)。この結果、供給エリア数は全29エリアとなり、前年同期の 26エリアからは3エリア増加した。また、エリア別の供給トップは江東区539戸で、唯一500戸を上回った。同区は20年上期も434戸でトップとなっており、上半期トップは2年連続。以下は400戸台、300戸台の供給は無く、品川区263戸、川崎市中原区244戸、川崎市川崎区235戸、大田区209戸。上位5エリアのシェアは 40.8%で、前年同期の44.5%から3.7ポイント減少した。
事業売主はエフ・ジェー・ネクストが805戸で全16社のトップ。2位は木下不動産(373戸)、 3位が青山メインランド(331戸)、 4位が日本ワークス(310戸)、 5位がTFDコーポレーション(243戸)。上位5社のシェアは56.5%(前年同期63.0%)だった。
今後の首都圏の投資用マンション市場について、同社は「コロナ禍においても東京都心部などでは厳しい用地取得競争が続いていることから、当面は城東や城北、神奈川県の横浜市や川崎市などのシェアが高いまま推移する」と見込む。
2020年年間の供給は前年比4.7%増の6260戸、価格は同1.4%増の3176万円だった。エリア別では江東区が776戸と前年の544戸から増加してトップ、2位が新宿区(518戸)、3位に台東区(360戸)が入っている。事業主ランキングと投資用物件の供給数は、全17社のうち1位はエフ・ジェー・ネクストの900戸、2位は青山メインランド(830戸)、3位がシノケンハーモニー(640戸)、4位がインヴァランス(493戸)、5位は木下不動産(426戸)の順で、エフ・ジェー・ネクストがこちらのランキングでもトップになった。上位5社のシェア52.5%(前年同期53.3%)。
【参照記事】不動産経済研究所「2021年上期及び2020年年間の首都圏投資用マンション市場動向」
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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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