アパート経営、2棟目の壁をどう突破する?「融資が付く」投資家になるための財務戦略と実績作り

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アパート経営において、本格的に収益規模を拡大させるためには2棟目の取得が重要なステップとなります。事業の収益基盤を盤石なものにできるからです。しかし、同時にリスクも拡大するため、「2棟目の壁」と言われることもあります。

この壁を突破するために不可欠なのが、金融機関から高い評価を得ることです。そのために求められる財務戦略と、投資家としての実績づくりについて解説します。

目次

  1. 「2棟目の壁」と言われる理由
    1-1.借入額が増える
    1-2.管理業務の負担が増える
    1-3.リスクが拡大する
  2. 「融資がつく」投資家になるための財務戦略
    2-1.安定した財務状況を維持する
    2-2.明確な事業計画書を用意する
    2-3.金融機関と良好な関係を築く
  3. 「融資がつく」投資家になるための実績づくり
    3-1.効果的な空室対策を行う
    3-2.適切な管理および修繕工事を行う
  4. 2棟目の壁を突破するために避けたいこと
    4-1.信用情報の悪化につながること
    4-2.ハイリスクな経営をすること
  5. まとめ

1 「2棟目の壁」と言われる理由

アパート経営において「2棟目の壁」が存在するのには、いくつかの理由があります。財務あるいは運営におけるリスクが、1棟目の運用時よりも拡大するためです。具体的な要因について詳述します。

1-1 借入額が増える

アパートを購入する際は、金融機関から融資を受けることが一般的です。しかし、2棟目を購入する際に1棟目のローン残債がある場合、金融機関の審査はより慎重になることが想定されます。総借入額が増加するため、より厳密に返済能力を見極める必要があるからです。当然ながら、物件の収益性や申込者の属性に対する評価基準は厳しくなります。

1-2 管理業務の負担が増える

物件数および部屋数が増えれば家賃収入は増加しますが、一方で管理にかかる手間や時間は不可避的に増大します。管理会社に委託する場合であっても、最終的な判断や監督責任はオーナーが担うことになります。業務量の増加により経営判断を誤ったり、管理能力が追いつかなくなる事態も懸念されます。

1-3 リスクが拡大する

さらに留意すべき点は、物件数が増えることで管理費や修繕費、固定資産税などのランニングコストも増大することです。大規模な修繕が必要になる時期が重なったり、複数の部屋が同時に空室になったりする可能性も否定できません。このような場合、キャッシュフローが急激に悪化するリスクがあります。

このように、事業規模の拡大に伴いリスクも増大するため、2棟目は融資のハードルが上がってしまうのです。

2 「融資がつく」投資家になるための財務戦略

アパート経営において「2棟目は難しい」と称されますが、適切な対策を講じれば融資を受けることは可能です。その鍵は、融資元の金融機関からの信用度の高さにあります。ポイントは「健全な財務状況」「明確な事業・資金計画」「金融機関との良好な関係」の3つです。具体的に見ていきましょう。

2-1 安定した財務状況を維持する

融資審査において、金融機関は「返済能力の有無」を判断します。そのため、安定した財務状況の維持が欠かせません。中でも特に重視されるのは、決算内容やキャッシュフロー、自己資本比率などの指標です。

黒字決算の維持

借入金を返済していく能力があるかを見極める上で、決算内容は極めて重要です。赤字決算であれば、返済原資が不足しており貸倒れのリスクが高いと判断されます。反対に黒字であれば、返済能力があることの明確な証左となります。自己資本比率の向上や健全なキャッシュフローの維持につながり、財務の安定性を示せれば、将来の事業拡大や投資に対する評価も高まります。

金融機関によって基準は異なりますが、理想としては3期連続、最低でも2期連続の黒字決算を目指すべきです。空室は赤字決算の主要因となるため、早期に入居者を確保するよう対策を講じることが肝要です。

自己資本比率の向上

自己資本比率とは、返済義務のない自己資本が総資本のうちどれだけあるかを示す指標です。自己資本比率が高いと財務基盤が安定しており、破綻リスクが低いと判断されます。目先の返済に追われず将来への投資もしやすいことから、設備投資などに充当できる自己資金が増え、経営の自由度が高まります。また経営危機時のレジリエンス(回復力)も強いため、金融機関からの信用力が高まり、融資を獲得しやすくなります。

自己資本比率は「自己資本÷総資本(総資産)× 100(%)」の計算式で求められ、貸借対照表から純資産の合計額と総資産の合計額(または負債と純資産の合計額)を読み取って算出します。一般企業で言えば自己資本比率30%以上が安定企業、50%以上が優良企業と評価されます。不動産投資において融資を得るには10%が最低ラインであり、30%以上が望ましい水準です。

キャッシュフローの管理

キャッシュフローとは資金の流出入を指し、実際に手元に残る現金の流れを表します。キャッシュフローの状態を正確に把握することは、財務健全性を評価する際に重要です。

キャッシュフローが良い状態とは、支出よりも収入(利益)が多い状態です。資金ショートを防ぐことができるだけでなく、新たな投資がしやすい状態と捉えられます。反対にキャッシュフローが悪い状態とは、流出する資金が多いことを意味します。手元資金が少ないと資金繰りに懸念があると見なされ、融資を受けることは困難になります。

キャッシュフローを改善するには売上高を増やすことが最優先事項であるため、空室がある場合は早期に入居者を確保する必要があります。また管理委託費や火災保険料、ローン返済金利などの固定費を削減できるよう、定期的な見直しを行うことも重要です。

適切な自己資金の準備

新規物件を購入するために必要な自己資金を確保しておくことも不可欠です。自己資金があるということは、「1棟目が黒字決算になっている」「自己資本比率を高い状態で維持している」「キャッシュフローの管理を徹底的に行っている」といった背景の証明となり、金融機関の評価も高くなります。

アパートを購入する際は、融資希望額の2割程度が自己資金の目安とされています。当然、それ以上の自己資金を用意している場合は評価が高く、融資審査において有利に働きます。

2-2 明確な事業計画書を用意する

融資を申し込む際、金融機関は融資した資金がどのように使われ、どのように返済されるかを厳格に審査します。そのために必要なのが、所要資金とその調達方法、収益シミュレーションなどが具体的に記載された事業計画書です。

アパート経営の場合、テンプレートや金融機関が提供する様式を活用したり、不動産会社が代行して作成するケースが大半です。ただし、最終的な責任は申込者が負う上、事業計画書に記載した内容をもとに金融機関と面談を行うことになります。1棟目の融資獲得時に経験済みであっても、2棟目はオーナーとしての実力や実績も問われるため、より慎重かつ緻密に準備することが求められます。

2-3 金融機関と良好な関係を築く

融資を受ける場合、その後数十年にわたり返済が続くため、金融機関と良好な関係を築いておくことは次なる融資にとって極めて重要です。

返済期間中は定期的に決算書などの書類提出が求められますが、約束を厳守することはもちろん、定期的に訪問して経営状況を相談することも関係構築には有効です。その際、空室や大規模修繕の状況などマイナス面の情報も包み隠さず報告すべきです。「管理を適切に行っている」「経営状況を正確に把握している」という印象を与えることができ、有事の際にも親身に相談に応じてもらいやすくなります。

3 「融資がつく」投資家になるための実績づくり

前述の通り、融資を受けるためには安定した財務状態の維持が重要です。一方で、物件オーナーとして運用に関する実績を適切に積み上げることも不可欠です。代表的な2つの要素について解説します。

3-1 効果的な空室対策を行う

アパート経営において最大のリスクは空室です。収益状態を悪化させるだけでなく、空室が長期化すればアパート経営そのものを断念せざるを得ない事態を招くからです。そこで重要となるのが、適切な空室対策を行い、短期間で入居者を確保できる手腕です。

空室対策には、入居者ターゲットに応じた設備の導入や家賃設定、さらには適切なリフォーム、工夫を凝らした入居者募集などがあります。これらを丁寧に行い、可能な限り短期間で空室状態から脱却できるかが問われます。

管理会社任せにせず、オーナー自身が主体的に効果的な空室対策を行った結果、空室率を低く抑えることができていれば、経営者としての高い評価につながります。理想としては、稼働率90%以上が目安です。空室対策のプロセスや、入居者確保までの期間といった記録を残しておくことも有用です。

3-2 適切な管理および修繕工事を行う

建物は竣工時から経年劣化が始まり、老朽化が進むものです。しかし適切に管理し、修繕することで劣化を遅らせることは可能です。つまり、アパートの資産価値を維持・向上させるために計画的なメンテナンスや修繕を行っている事実は、物件オーナーとしての管理能力を証明することに他なりません。

大規模修繕などによって一時的にキャッシュフローや自己資本比率が変動するケースもありますので、アパートの運用状況を適切に見極めた上で実施することが推奨されます。

4 2棟目の壁を突破するために避けたいこと

「2棟目の壁」を突破するためには、金融機関から「融資対象として適格である」と判断されるような経営状態および物件状態を維持し、物件オーナーとして成長することが求められます。ここでは、物件オーナーとして避けるべき事項について確認します。

4-1 信用情報の悪化につながること

金融機関の融資審査は、主に物件の収益性と申込者の属性によって行われます。当然ながら、申込者の信用情報に不安要素があると融資の可能性は著しく低下します。

申込者の属性とは、主に年齢や性別、職業、勤務先、家族構成などを指しますが、例えば勤務先を転々としている場合は評価が低くなると推察されます。また、特に注意が必要なのが借入状況です。資産があればプラス評価ですが、反対に借入金過多であれば返済能力に疑義が生じます。「カードローンや住宅ローンなどの返済が滞っている」「不定期にキャッシングローンを利用している」「クレジットカードのリボ払い残高がある」といったケースは評価を下げる要因となりますので、十分な注意が必要です。

4-2 ハイリスクな経営をすること

金融機関はハイリスク・ハイリターンの事業を原則として好みません。表面利回りが高いだけの物件などは、金融機関からの評価が必ずしも高くないことを認識しておく必要があります。

また、フルローンの活用にもリスクが伴います。自己資金なしで物件を購入できる反面、借入残高と物件評価額がほぼ同等となるため、担保余力がほとんどないと見なされます。その結果、追加融資の余地がないと判断されやすくなるのです。

家賃収入に対してローンの返済比率が高いため利益が出にくい傾向にあり、キャッシュフローが悪化しやすい経営状態となります。予期せぬトラブルで赤字に転落しやすく、必要な修繕を先送りしたり、無理な税金対策を行ったりするケースも見受けられます。これらは物件の資産価値を毀損しやすく、返済能力が高くないと見なされる傾向にあります。

1棟目あるいは2棟目は可能な限り自己資金を確保し、利益を確実に出せる堅実な経営を行うことで、金融機関からの評価低下を避けるべきです。

5 融資実績が豊富なアパート経営会社

以下では、2棟目の検討を進めるうえで役立つ融資実績が豊富なアパート経営会社を紹介します。

5-1.シノケンプロデュース

シノケンの評判

  • 駅徒歩10分以内の土地にこだわり、入居率99.0%(2025年年間平均/自社企画開発物件)
  • 管理戸数53,000戸以上(2025年12月末時点)の豊富な管理実績
  • 初回の入居が成約になるまで家賃を100%保証する「100%初回満室保証」

シノケンプロデュースは、東京・福岡・大阪・名古屋・仙台の都市圏で投資用アパートの販売を中心に行っているシノケングループのグループ企業です。管理戸数53,000戸以上(2025年12月末時点)の実績があり、入居率99.0%(2025年年間平均/自社企画開発物件)を実現しています。初回の入居が成約になるまで家賃を100%保証する「100%初回満室保証」や、入居者からの家賃の支払いが遅れた場合の家賃滞納保証などオーナーが安定した収益を生むための保証制度も充実しています。購入者の半数以上がリピーターとなっており、会社員・公務員からの評判も良い会社です。

融資の面では、同社は長年にわたって独占契約を含む多くの金融機関を開拓しており、その中からオーナーにとって合う金融機関を紹介してもらうことが可能です。大手企業としての信用、過去の紹介実績、物件の品質の高さ、物件の収益性の高さといった点が金融機関からも評価されており、他の不動産会社から取得不可能と言われた場合でも融資が成功したケースもあります。

賃貸管理では、入居者向けコールセンター(24時間365日8カ国語対応)で、外国人や高齢者などの方にも手厚い対応を行っています。このような入居者向けサービスは、高齢者の継続的な安否確認、外国人の言語の壁によるコミュニケーションや生活マナーの改善などが期待でき、オーナーにとっても入居者層を広げられるメリットや将来的な入居需要に応えることができるメリットがあります。

【関連記事】シノケンのアパート経営の評判は?営業、融資、物件、入居率の評判・口コミ

5-2.アイケンジャパン

株式会社アイケンジャパン
  • 入居者のターゲットを社会人女性に絞り、入居率99.3% (2024年年間平均/自社企画開発物件)
  • 入居者が決まるまで無期限で家賃保証が行われる「初回満室保証」
  • 女性入居者に合わせた高い防犯性を備えている点も特徴的

アイケンジャパンは、「堅実なアパート経営」をコンセプトに掲げる不動産投資会社で、2006年の創立から1000棟以上の開発・引渡し実績があります。

アイケンジャパンのアパートは、対象エリアを主要駅10分圏内(首都圏は15分圏内)、入居者のターゲットは物件選びの目線が厳しい社会人女性に絞って、防音性・防犯性・デザイン性・コストパフォーマンスなどを追求し、入居率99.3%(2023年年間実績)を実現しています。事業計画の設定家賃に対しても、10年以上経っても98.7%(2024年6月末時点)の高い収益率を達成できており、オーナーからの紹介・リピート率も高い会社です。

さらに、オーナーに対する保証やサポートが手厚いのもアイケンジャパンの特徴です。家賃滞納保証や管理代行サポートなども利用できるため、初心者の方でもアパート経営に取り組むことができます。建物完成後は全部屋に入居者が決まるまで無期限で家賃保証が行われる「初回満室保証」があり、地盤の問題や構造上の欠陥についても、建物引渡日の翌日から20年以内に不同沈下が発生し、建物に被害が出た場合、建物と地盤の修復工事を行う「宅地地盤保証」という保証があります。

また、アイケンジャパンの入居者のターゲットとして想定しているのは「社会人女性」のため、①オートロック・カラーモニターフォン、②共用廊下・共用階段が屋内となるように設計、③バルコニー前をライトで照らすなど、④高さのあるベランダにする、⑤防犯シャッター、⑥防犯カメラの設置など、ターゲットから求められる高い防犯性を備えている点も特徴的です。

【関連記事】アイケンジャパンのアパート経営、メリットやリスクは?オーナーの口コミ・評判を分析

まとめ

「2棟目の壁」を突破するには、金融機関からいかに信用されるかが最大の鍵となります。ハイリスク・ハイリターンを好む金融機関は少なく、堅実な投資家や安定して利益を出している投資家ほど融資を獲得しやすいという原則を留意すべきです。

そのため1棟目は、大きな利益の追求よりも信用を積み上げることを第一目標に据えると良いでしょう。利益を確実に出してローンを返済しつつ、適切な物件管理を行い高い入居率を維持して実績を残すことで、物件オーナーとしての評価も高まるはずです。そうした積み重ねこそが、「2棟目の壁」を突破する可能性を高めることにつながります。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。