不動産投資の現地(物件)調査で見るべきポイントは?物件タイプごとに解説

不動産投資の収益物件を購入するにあたって、物件探しは投資の成否を左右する重要なプロセスといえます。

不動産投資は入居者に居住サービスを提供する賃貸事業です。机上の資料では良さそうな物件という印象であっても、周辺環境や実際の物件の印象を確かめるために現地調査を行い、物件の実態を把握することが大切です。

本記事では、不動産投資の現地調査で見るべきポイントについて、物件タイプごとに分けて解説していきます。

目次

  1. 不動産投資の現地調査で見るべきポイント
    1-1.物件の交通アクセスと周辺環境を確認する
    1-2.外観と内装の状態を調べる
    1-3.入居状況・管理状況を調べる
  2. 一棟物件(マンション・アパート・戸建)の現地調査のポイント
    2-1.土地の状況を確認する
    2-2.接道の状況を確認する
  3. 区分マンションの現地調査のポイント
    3-1.マンションの管理実態を確認する
    3-2.管理規約や重要事項調査報告書などで気になる部分を確認する
  4. まとめ

1.不動産投資の現地調査で見るべきポイント

すべての物件タイプに共通する現地調査のポイントは、次のような点になります。

  • 物件の交通アクセスと周辺環境を確認する
  • 外観と内装の状態を調べる
  • 入居状況・管理状況を調べる

1-1.物件の交通アクセスと周辺環境を確認する

物件の公共交通機関へのアクセスについて、入居者目線から、実際に歩いてみるなどして確認しておくようにしましょう。

周辺の住環境については、生活利便性の高さというプラス面と、嫌悪施設の存在のマイナス面からチェックしましょう。生活利便性は、近隣にスーパー、ドラッグストアなどの商業施設があるかどうか、病院や学校、役所などの公共施設が近いかどうかなどを確認します。

墓地やごみ処理場、工場、風俗店や飲み屋などが近隣にある場合は入居率にも影響することがあるため、チェックしましょう。

1-2.外観と内装の状態を調べる

建物の経年劣化の度合いについて、基礎や外壁、屋上の剥がれ、クラックの有無、タイルの浮き沈み、水染みなどがないかどうかをチェックします。

大きな損傷があったにも関わらず補修がなされていないと、劣化が建物の内部や建物全体の強度にまで及び、修繕費用がかさむおそれがあります。

室内については、特に雨漏りと床の傾きをチェックしましょう。これらがあると、修繕費用が大きくなることが予想されます。水回り設備の劣化についても、ひどいようであればまとまった修繕費が必要になると考えられます。

特に修繕の必要性が見られない場合にも、賃貸需要の観点から採光や臭気、騒音の有無などについても確認しましょう。

1-3.入居状況・管理状況を調べる

入居者の入居状況や管理状況も現地で確認しておくとよいでしょう。共用部分や玄関に私物を置いてあったり、ゴミが散らかっていたりしないかどうかをチェックします。こうすることで、入居者トラブルの有無や管理会社の管理が良好かどうかを、ある程度推測することができます。

共同住宅では、物件全体の入居状況や管理状況はすべての入居者に関係してくるものであり、賃貸需要にも影響するため、大切なポイントであるといえるでしょう。

2.一棟物件(マンション・アパート・戸建)の現地調査のポイント

一棟物件(マンション・アパート・戸建)の現地調査では、土地の資産価値が大きな割合を占めるため、上述のポイントに加え、土地と接道の状況を調査したいといえます。以下で、詳しく見て行きましょう。

2-1.土地の状況を確認する

整形地か不整形地か、現地で再度確認しましょう。特に、土地の高低差については、販売資料からはわかりにくい場合があるため、確認しておくことが大切です。

整形地・平坦地である方が資産価値は高くなります。敷地内に擁壁などがある場合、その補修に費用がかかる可能性もあります。

また、敷地が確定しているかどうかを確かめるため、境界標があるか確認しておきましょう。境界標がなく、境界が確定していない場合は境界紛争の有無を確認し、境界近辺に隣地からの越境物がないかどうかを確認しましょう。塀やフェンスは境界付近に設置されますが、越境している可能性もあるので注意が必要です。

越境物がある場合、隣地との間で協定書があるかどうかも確認しましょう。

2-2.接道の状況を確認する

接道条件は再建築可能な土地の条件であるため、現地でもチェックしておきたいポイントといえます。

敷地が建築基準法上の道路に2メートル以上接しているかどうか、接道面の幅を測るなどして確かめましょう。再建築不可であることは、土地の資産価値を大きく下げることになります。

また、前面道路の幅員が4メートル未満である場合、将来建て替えするときに敷地の一部を道路に提供しなければなりません。このようにセットバックを要する場合、原則として、前面道路の中心線から2メートル線の部分まで敷地が減少することになります。

セットバック部分の敷地には、塀なども新しく作ることはできないため、セットバック後の境界線がどこなのか、現地で確認しておくようにしましょう。

3.区分マンションの現地調査のポイント

区分マンションでは、区分所有者は専有部分を自己の責任と負担で管理することになりますが、共用部分や敷地は、区分所有者全員の共有財産であり、全員が一定のルールに従って協力して管理する必要があります。

そのため、マンション全体の維持や管理のために区分所有者全員から構成される管理組合が設置されています。区分マンションの現地調査では、この管理組合に関する事項についても確認しておきたいといえます。

3-1.マンションの管理実態を確認する

マンションの管理組合が、どのようにマンション管理をおこなっているのか、管理実態を確認します。自主管理なのか、管理会社に委託しているのかを確認し、管理人が常駐しているようなら、管理人に管理業務の内容をヒアリングするとよいでしょう。

3-2.管理規約や重要事項調査報告書などで気になる部分を確認する

区分マンションの場合、現地調査の前に、管理規約・使用細則、重要事項調査報告書を取り寄せておくとよいでしょう。

取り寄せた書類のなかで気になった部分について、現地調査で確認します。特に、修繕積立と長期修繕計画、大規模修繕履歴については、どの部分をどのように修繕したのか、また、修繕していく予定なのか、現地で確認するようにしましょう。

管理規約で専用部分のリフォーム工事に関して制限がされている場合があります。室内の間取り変更など大きなリフォーム工事を考えている場合は、現地でも確認するようにしましょう。

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まとめ

不動産投資の現地調査では、周辺環境、外観・内装の状況、入居状況・管理状況は、すべての物件タイプでチェックすべき事項といえます。

一棟物件の場合、土地と接道の状況について、特に注意して調査するようにしましょう。区分マンションでは、管理組合があることが特徴です。管理実態や修繕状況について重点的にチェックするようにしましょう。

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佐藤 永一郎

佐藤 永一郎

筑波大学大学院修了。会計事務所、法律事務所に勤務しながら築古戸建ての不動産投資を行う。現在は、不動産投資の傍ら、不動産投資や税・法律系のライターとして活動しています。経験をベースに、分かりやすくて役に立つ記事の執筆を心がけています。