ワンルームマンションの査定額を上げて利益を得るための5つのコツ

不動産投資の手段の1つとして、ワンルームマンションの運用を行っている方の中には、まとまったお金が必要または買い替えたいなどの理由で売却を検討している方もいるでしょう。どうせ売却するのであれば少しでも高く売却したいところですが、どうすれば売却価格を上げられるのでしょうか?

そこで今回は、ワンルームマンションの売却にあたり、より高く売るためのポイントの一つである「査定額」を上げる5つのコツをご紹介します。

目次

  1. マンション投資では出口戦略が重要
  2. マンションの査定額を上げるための5つのコツ
    2-1.複数の不動産会社に査定を依頼する
    2-2.需要が高くなる2~3月に売却する
    2-3.傷んでいる部分は簡単に修繕を行う
    2-4.金利が低いうちに売却する
    2-5.増税前の駆け込み需要を狙って売却する
  3. マンション売却で押さえておくべきポイント
    3-1.物件の所有期間に注意
    3-2.仲介手数料減額や買取なども視野に入れる
  4. まとめ

1 マンション投資では出口戦略が重要

「マンション投資は所得税や相続税の節税につながる」と考えてマンション投資を始めた人もいるのではないでしょうか?

たしかに、現金を相続するよりもマンションを相続するほうが評価額は低くなりますが、そのマンションの元々の収益性が低ければ相続後に「負動産」となってしまうリスクがあります。

また、仮に50代で不動産を購入した場合、相続時の年齢が80歳、90歳といった年齢になると、築数十年が経過した築古物件となる可能性があります。築古になると空室リスクが高まり、買い手も限られることになるケースが多いため、相続という選択肢だけでなく「いつまで保有するか」「いつ売却するか」という出口戦略を事前に考えておくことが大切です。

2 マンションの査定額を上げるための5つのコツ

不動産を売却することで利益を上げたいのであれば、まずは高い査定額の提示を受けることが一つの選択肢となります。では、どうすれば査定額が上げられるのでしょうか?査定額を上げるためのコツは以下の5つです。

  1. 複数の不動産会社に査定を依頼する
  2. 需要が高くなる2~3月に売却する
  3. 傷んでいる部分は簡単に修繕を行う
  4. 金利が低いうちに売却する
  5. 増税前の駆け込み需要を狙って売却する

それぞれのコツについて詳しく見ていきましょう。

2-1 複数の不動産会社に査定を依頼する

「査定額はどこの不動産会社に依頼しても変わらない」と思っている方もいるのではないでしょうか?しかし、不動産会社によって営業力や調査力に差があるだけでなく、査定時に重視するポイントも異なるので、査定額には差が生じるのが一般的です。そのため、査定を依頼する際は複数の不動産会社に査定を依頼した方が良いと言えます。

複数の不動産会社に査定を依頼すると言っても、不動産会社にわざわざ足を運ばなければならないわけではありません。すまいValueイエウールなどが提供しているインターネットの「一括査定サービス」を活用すれば、1回の登録で複数の不動産会社の査定を受けられます。

一括査定では、まず机上査定で物件の査定が行われるのが一般的です。机上査定とは、物件に足を運ばずに、不動産会社の取引実績や周辺における同様の物件の売却価格などを考慮しながら査定を行うものです。さらに、査定方法には机上査定だけでなく実査定という方法もあります。

実査定では、机上査定に加えて物件に足を運んで日当たりや劣化状況などの細かい部分を考慮しながら査定を行います。一括査定ではまず机上査定が行われるため、より正確な査定結果を知りたい場合は、いくつか不動産会社を絞って実査定を依頼すると良いでしょう。

そうして査定を終えた後、複数の不動産会社から査定額の提示を受けることができます。ここで最も査定額の高い会社を選ぶこともできますが、中には不当に高い価格を提示して魅力的に見せるだけというパターンもありますので、事前に値付けの根拠や売却の戦略を確認しておくことも必要です。

2-2 需要が高くなる2~3月に売却する

不動産の査定額は需要と供給のバランスによる影響を受けるため、需要が多い時期は査定額が高くなり、反対に需要が少ない時期には査定額が低くなる傾向にあります。

4月は進学や就職、転勤といったイベントが重なるため、引越しに伴い2~3月に需要が高くなります。しかし、この時期に査定を不動産会社に依頼しても、査定が終わるまでに時間がかかってしまうため、逆算してその時期よりも前に査定を依頼することが重要です。

2~3月の需要の高い時期に間に合うように、査定自体は11~12月に済ませておくようにしましょう。

2-3 傷んでいる部分は簡単に修繕を行う

実査定では物件の劣化などを査定額に反映するため、部屋の設備が壊れていたりクロスやフローリングなどが傷んでいたりすると、査定額が低くなりやすいので注意が必要です。

そのため、壊れている部分や傷んでいる部分の修繕を行えば、査定時の減点要素が減るので査定額の上昇が期待できます。しかし、修繕を行ったからと言って必ず査定額が上がるわけではないので注意が必要です。

修繕を行う際は、不動産会社の査定時にどこの修繕をどの程度まで行えばいいのかを事前に考えておくことが重要です。修繕を行うということは、それなりに支出を伴うものであるため、期待したほどの効果が得られない場合は最低限の修繕に留めるようにしましょう。今後住む人が敬遠しないか、不便を感じないかが修繕判断の一つのポイントになります。

2-4 金利が低いうちに売却する

需要が高くなれば査定額が上がることについては上記でも触れましたが、需要が高くなる要因は他にもあります。需要が高くなる要因は、ローン金利が低いということです。

現在はマイナス金利政策の影響によって低金利の状況が続いています。低金利の状況では、物件を購入するにあたって金融機関の融資を受けても、金利が安いぶん返済総額を少なく抑えることが可能です。

そのため、金利が低い現在のような状況では、ワンルームマンションの購入需要が高いので不動産会社も強気の査定額を提示してくる可能性があります。一方で金利が高くなると需要が低くなる可能性があるため、現在ワンルームマンションの売却を検討している方は、早めに売却を検討する必要があるでしょう。

2-5 増税前の駆け込み需要を狙って売却する

不動産の需要が高くなる要因として金利が低いということを挙げましたが、消費税率が低いということも要因として挙げられます。

2014年の4月には消費税が5%から8%に引き上げられましたが、5%の税率が低いうちに購入した方が税金分の支出を抑えられるため、駆け込み需要が高くなりました。そのため、金利が低い時と同様に、不動産会社が強気の査定額を提示してくる可能性が高まります(ただし、低金利に比べると消費増税の影響は限定的だと言えます)。

2019年の10月には8%から10%への増税が予定されています。増税前の駆け込み需要で査定額が上がるのを狙うのであれば、今のうちから準備をしておく必要があるでしょう。

3 マンション売却で押さえておくべきポイント

ワンルームマンションの売却で得られるお金を増やすには、査定額を上げることも1つの選択肢と言えますが、方法はそれだけではありません。ワンルームマンションの売却の際に押さえておくべきポイントは以下の2つです。

  • 物件の所有期間に注意
  • 仲介手数料減額や買取なども視野に入れる

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

3-1 物件の所有期間に注意

ワンルームマンションは、築年数の経過とともに経年劣化によって資産価値が減少します。そのため、売却時の価格は購入時を下回るのが一般的です。しかし、査定額を上げるための5つのコツを実践した場合や再開発などで地価が上昇した場合は、売却の際に利益が生じる可能性があります。

居住用のワンルームマンションの売却によって利益が生じた場合は、基本的に3,000万円の特別控除を活用できるので、よほど利益が出ない限りは税金を納めずに済みます。一方で、投資用のワンルームマンションの売却で発生した利益には3,000万円特別控除が活用できないので注意が必要です。

ワンルームマンションの売却によって生じた利益に適用される税率は、物件の所有期間で異なります。ワンルームマンションを売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下の場合には39%、5年を超える場合には20%の税率が適用されます。

査定額を上げても税率が高ければ、最終的に手元に残るお金も少なくなってしまうため、売却によって利益が出る状況の場合はなるべく5年を超えてから売却するようにしましょう。

3-2 仲介手数料減額や買取なども視野に入れる

ワンルームマンションを売却する際には、売却価格がそのまま自分のものになるわけではありません。主な出費として、売買を仲介した不動産会社に対して仲介手数料を支払わなければなりません。仲介手数料は、「(売却価格×3%+6万円)+消費税」が上限として定められています(売却価格が400万円超の場合)。

この仲介手数料はあくまでも上限であるため、仲介手数料を減額してくれる不動産会社もあります。仲介手数料を減額してくれる不動産会社の場合は、結果的に売却額が上がるのと同様に「利益を増やせる効果」が得られるので、交渉してみる価値はあると言えるでしょう。

また、査定額がいくら高くてもなかなか買い手が現れない場合には、毎月支払っている管理費や修繕積立金、固定資産税などの経費が生じるため、空室になっている際には資金の持ち出しが発生してしまいます。立地条件が悪いなどの理由でなかなか買い手が見つからない場合は、買取を視野に入れるのも1つの手段です。

買取とは、不動産会社が物件を買い取るという方法です。市場での売却価格よりも価格が安くなるというデメリットはありますが、すぐに買い取ってもらえるため、経費で支出が増えることを防げるでしょう。

4 まとめ

ワンルームマンション投資を行っていると、相続税を現金で支払わなければならないなど、何らかの理由で売却して現金化しなければならなくなる場合があります。しかし、売却できればいくらでも良いというわけではなく、損をしないためにも少しでも高く売却することが重要です。

ワンルームマンションを少しでも高く売却するには、「複数の不動産会社に査定を依頼する」「傷んでいる部分は簡単に修繕を行う」といったコツがあります。査定額を上げても経費で支出が多くなっては意味がありません。

査定額を上げることだけにこだわるのではなく、「節税を意識する」「仲介手数料の減額」といったポイントも押さえておくことも重要と言えるでしょう。

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矢野翔一

矢野翔一

関西学院大学法学部法律学科卒。宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)などの保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産投資を行う。HEDGE GUIDEでは不動産投資記事を主に担当しています。専門用語や法律が多く難しいジャンルですが分かりやすくお伝えしていきます。