沖縄県は外国からの観光客だけでなく日本国内からも観光客が多く訪れる観光業が中心の都道府県の1つです。沖縄県は、約160の小さな島で構成されており、不動産事情は他の都道府県と比較すると複雑と言えるでしょう。
不動産売却を成功させるには、沖縄県のエリアごとの違いを注意しながら、各エリアの地価推移、不動産需要などを事前に把握しておく必要があります。
この記事では、沖縄県の特徴や各エリアの地価推移のデータに加え、沖縄県の不動産売却で便利な不動産一括査定サイトを紹介します。
目次
- 沖縄県の不動産事情
1-1.沖縄県の特徴
1-2.沖縄県の地価情報 - 沖縄県の不動産売却に便利な不動産一括査定サイト4社の比較
2-1.SUUMO(スーモ)不動産売却
2-2.リガイド(RE-Guide)
2-3.ライフルホームズ(LIFULL HOME’S)
2-4.HOME4U - まとめ
1.沖縄県の不動産事情
賃貸用不動産の価格は位置するエリアの賃貸需要が多いほど、価格が上昇していきます。そのため、少子化による人口減少が続いている日本では、都市部は人口集中、郊外は人口減少の二分化によって不動産価格の推移にも違いが生じています。
不動産売却を成功へと導くには、エリアごとの特性や沖縄県の不動産情報を確認した上で売却タイミングを決めていくことが重要です。そこでまずは、沖縄県の特徴と地価情報について詳しく見ていきましょう。
1-1.沖縄県の特徴
沖縄県は香川県、大阪府、東京都に次いで全国で4番目に小さい県です。大小160の島で構成されており、そのうち49の島で人々が生活しています。沖縄本島、宮古島、石垣島、西表島の4つがメインで、沖縄本島が県最大の面積を有しています。
夏でも猛暑日は少なく、冬は気温が10℃を下回ることがほとんどないため、年間を通して過ごしやすいのが特徴(平均気温23.1℃)です。そのため、バスタブがなくシャワーだけの住居も見られます。
人口減少が続く日本で出生率全国1位を誇っている、観光業が中心で年間約1,000万人が訪れる主要地域では地価が上昇傾向にありますが、地域差が大きいので注意が必要です。
1-2.沖縄県の地価情報
沖縄県が県全域の41市町村で実施した「令和3年地価調査結果概要」では、沖縄県全体の地価推移、変動率高位または低位のエリアなどが公表されています。
地価動向の推移:住宅地
- H25:-0.2
- H26:+0.3
- H27:+0.7
- H28:+1.9
- H29:+2.4
- H30:+4.0
- R1:+6.3
- R2:+4.0
- R3:+1.6
※参照:沖縄県「地価調査・地価公示」
地価動向の推移によると、沖縄県の住宅地は、平成11年に下落に転じてから15年連続で地価が下落していました。しかし、平成26年に上昇に転じてからは、令和3年も+1.6%と8年連続の地価上昇となっています。
変動率順位表(高位)
順位 | 市町村名 | 令和2年 | 令和3年 |
---|---|---|---|
1 | 西原町 | +11.0 | +6.3 |
2 | 宮古島市 | +10.8 | +5.3 |
3 | 北中城村 | +1.3 | +4.7 |
4 | 宜野湾市 | +8.4 | +4.2 |
5 | 北谷町 | +7.9 | +3.8 |
※参照:沖縄県「令和3年 沖縄県地価調査結果の概要」
変動率順位表(下位)
順位 | 市町村名 | 令和2年 | 令和3年 |
---|---|---|---|
1 | 久米島町 | -2.0 | -1.7 |
2 | 座間味村 | 0.0 | -1.6 |
3 | 伊江村 | -2.4 | -1.5 |
4 | 渡名喜村 | 0.0 | -1.3 |
5 | 粟国村 | -1.0 | -1.0 |
※参照:同上
沖縄県が調査した41市町村で地価が上昇したのは25市町村(ランキング上位5市町村、浦添市、名護市、糸満市、沖縄市など)、9村(国頭村、大宜味村など)が横ばい、7町村が下落となっています。
新型コロナウイルス感染症の影響で世帯収入が減少して、需要が全体的に減少したことが地価上昇の勢いが鈍った要因と見られます。しかしながら、下落している地域もあまり大きな下げに転じていないという点が沖縄県の特徴と言えるでしょう。
このように、同じ沖縄県内であってもエリアごとに違いがあることが分かります。また、沖縄県の不動産事情は観光事業の影響も大きく、他府県とは違う目線での評価が必要となってきます。
査定を依頼する不動産会社を比較する際は、不動産の売買実績が豊富であることに加え、各エリアの事情にも詳しい不動産会社への依頼を検討されてみると良いでしょう。
2.沖縄県の不動産売却に便利な不動産一括査定サイト4社の比較
不動産一括査定サイトを利用すれば、一度不動産情報を入力するだけで、複数の査定結果や不動産会社の情報を入手できます。しかし、不動産一括査定サイトの中には全国エリアに対応していなかったり、悪徳業者が紛れてしまっているケースもあります。
そこで本記事では、沖縄県の不動産査定に対応しており、悪徳業者の排除を積極的に行っている不動産一括査定サイト4社を比較してご紹介します。
2-1.SUUMO(スーモ)不動産売却
SUUMO不動産売却は、物件情報を多数掲載する不動産ポータルサイトのであるSUUMO(スーモ)の不動産一括査定サービスです。
約2,000店舗の不動産会社と提携しており、沖縄県を含む全国各地に対応しています。また、電話番号の登録は任意となっているので、不動産会社からの営業電話を避けたい人でも利用しやすい点が特徴的です。
大手不動産会社に加えて地域の中小企業の不動産会社が提携しており、沖縄県の不動産事情に詳しい不動産会社に査定を依頼することが可能です。他の不動産会社では対応できなかったマンション・戸建て・土地など、様々な不動産の売却実績があります。
沖縄県の売却実績
- マンション:329件
- 一戸建て:124件
- 土地:71件
※参照:SUUMO「沖縄県の不動産売却」(2022年4月時点)
同時に依頼できる不動産会社数も最大10社となっているため、多くの会社に同時に査定を依頼可能です。ただし、あまり多くの不動産会社に依頼をすると連絡の手間がかかってしまうため、自身が対応できる社数に限定するなど工夫をしてみましょう。
2-2.リガイド(RE-Guide)
リガイドは、2006年に「SBI不動産ガイド」としてスタートした不動産一括査定サイトの老舗サイトです。独自審査を通過した大手~中小企業の800社以上が参加しており、収益不動産の不動産査定にも強みを持っています。
特に、収益物件の売却では主な購入検討者が投資家の方となるため、よりシビアな不動産査定が求められます。売却活動を行う際にも収益不動産の専門性をもって買主との交渉を行う必要があることから、収益物件の経験が豊富な不動産会社が参画している点は大きなメリットと言えます。
なお、収益物件は購入者が実際に入居するわけではないため、全国の不動産投資家が買主候補となります。なかなか売却が出来ずに長期化してしまう際には、投資家向けに売却戦略を行ってみるのも、一つの方法と言えるでしょう。
沖縄県の売却実績割合
- 一戸建て:58.28%
- マンション:13.91%
- 土地:21.60%
- 収益物件等:6.21%
※参照:RE-Guide不動産一括査定「沖縄県の査定依頼実績」(2022年4月時点)
前述したSUUMOと同じく、リガイドでは最大10社に査定依頼が可能です。こちらも自身が対応できる社数に限定するなど工夫されてみると良いでしょう。
2-3.ライフルホームズ(LIFULL HOME’S)
ライフルホームズ(LIFULL HOME’S)は物件を数多く掲載する不動産ポータルサイトの1つで、不動産一括査定サービスも提供しています。実績豊富なサイトで、査定依頼が出来る不動産会社の参加数は3,694社(2022年4月時点)と多く、全国各地に対応しているのが特徴です。
また、2022年1月時点でのサービス利用者数が838万人と、豊富な査定実績もポイントと言えるでしょう。沖縄県の売却実績は公表されていませんが、利用者数と提携不動産会社が非常に多いため、他社では対応できなかったエリアでも査定してもらえる可能性があります。
2-4.HOME4U
HOME4Uは情報サービス事業で業界最大手となるNTTデータグループが運営しています。2001年に日本で初めて一括査定依頼サービスを開始した実績豊富な不動産一括査定サイトです。
ノウハウを活かしながら大手企業から地域に精通した中小企業まで、1,800社の優良企業を厳選し、悪徳業者の排除を積極的に行っています。査定を依頼する不動産会社は最大6社まで自分で選ぶことが可能で、その他の企業から連絡がくることは一切ありません。
沖縄県に対応した提携不動産会社も多く、特定のエリアに特化した不動産会社から大手不動産会社までカバーされています。沖縄県は主要エリア以外の不動産会社が非常に少ないこともありますが、「他の査定サイトではエリア外だった」という方でも、査定が行える可能性があります。
また、NTTデータグループでは「プライバシーマーク」を取得しており、第三者にサイトへ登録した個人情報が公開されることが無いという点も特徴となっています。
まとめ
沖縄県は約160の小さな島で構成されており、他の都道府県と比較すると複雑な不動産事情を抱えています。全体的な地価は上昇傾向にあるものの、査定対応している不動産会社は都市部に比べて少ないため、慎重に依頼先の不動産会社を選びたいところです。
今回は、沖縄県に対応している不動産一括査定サイトを4社紹介しました。悪性な不動産会社の排除を積極的に行っているため、「まずは価格を知りたい」「売却するか迷っている」という方でも利用しやすいでしょう。

矢野翔一

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