Jリート投資のリスクや対策について「Jリート(REIT)を始めたいけど、どんなリスクがあるの?」「Jリートはリスクが多いって聞いたけど本当?どうリスク対策したらいい?」というような疑問を持っている方は少なくないのではないでしょうか。
少額資金で手軽に不動産投資ができるJリートは、サラリーマンの方や主婦の方を含む様々な人から投資先として注目されています。
しかし、安易にJリート投資を始めてしまうとリスクに気づかず、大きな損失を負ってしまう可能性もあります。最悪の事態を回避するためにも、事前に主なリスクや対策を把握しておくことが大切です。
そこで今回は、Jリート投資のリスクや対策について紹介しています。Jリートリスクの理解を深めたうえで、リスク対策をしながら投資を始めたい方はご参考ください。
目次
- Jリート(REIT)のリスクとは
1-1.Jリート(REIT)の価格変動リスク
1-2.Jリート(REIT)の金利変動リスク
1-3.Jリート(REIT)上場廃止リスク
1-4.Jリート(REIT)災害リスク - 2.Jリート(REIT)のリスク対策
2-1.利回りだけでJリートを(REIT)選ばない
2-2.Jリートの種類を分散して投資する - まとめ
1.Jリート(REIT)のリスクとは
Jリートのリスクを知ることで、リスク対策がしやすくなり、冷静に投資を進めることができるようになります。投資をする際は正しくリスクを理解し、対策を講じることが重要です。
以下は、Jリートの主な4つのリスクになります。
- 価格変動リスク
- 金利変動リスク
- 上場廃止リスク
- 災害リスク
それぞれのリスクについて、確認していきましょう。
1-1.Jリート(REIT)の価格変動リスク
Jリートの投資対象は不動産が中心となりますが、他の投資同様に価格が日々変動します。賃貸需要や売買市場、経済や金利情勢の影響を受けることで、物件の価値や賃料収入が変わるためです。
例えば、不景気になり住居やテナントの空室率が高くなると、賃料収入は減少します。投資先の収益性が低くなることで、Jリートの分配金や基準価額も下がってしまいます。
Jリートは銀行預金のように元本保証はされていません。したがって、価格変動によって、資産が減少するリスクは常にある、ということが分かります。
1-2.Jリート(REIT)の金利変動リスク
金利変動リスクも、Jリートをする上での1つのリスクです。Jリートは、運用資金を投資家から集めるだけでなく、金融機関からも借り入れをしています。
そのため、金利が上昇をすると金融機関への返済額が高くなり、Jリートの収益に影響が出る可能性があります。収益に悪影響が出れば、分配金や基準価額も下がってしまいます。
金利変動についても敏感でいるために、市場金利の変動もチェックしておきましょう。
1-3.Jリート(REIT)の上場廃止リスク
Jリートは上場している不動産投資信託のため、上場廃止リスクがあります。
取引所への上場を続けるには一定の基準を満たしておく必要があり、基準を満たせなくなると上場廃止となります。上場廃止になるとJリートの売買等ができなくなる恐れがあるため注意が必要です。
Jリートに投資する際は案件ごとの利回りだけでなく、会社の純資産や価格、借入金などの状況をしっかりと確認することが大切です。Jリートの会社が倒産や上場廃止になる可能性があることも念頭に置いて、銘柄選びをしましょう。
1-4.Jリート(REIT)の災害リスク
Jリートには台風や地震、豪雨などの自然災害や火災などによって、建物が倒壊・損壊したり、浸水で機能しなくなるような災害リスクがあります。Jリートの投資対象は、商業施設やオフィスビル、住居、ホテル、大型物流施設などの不動産であるためです。
自然災害の被害から立ち直るには長い時間が必要になるケースがあります。また、日本は地震大国であり、台風や豪雨も頻繁に発生しています。このような災害リスクが起きてしまう可能性を考慮しながら投資を進めることが重要になります。
災害リスクによって、Jリートの分配金や基準価額が下がることがあります。どんな地域でどのような物件に投資をしているのか、ハザードマップなどの資料を参考にしながら確認しておきましょう。
2.Jリートのリスク対策
次にJリートのリスク対策について見て行きましょう。事前に対策や準備をしておけば不用意な損失を回避できる可能性が高くなります。
以下は、Jリートのリスク対策2つです。
- 利回りだけで選ばない
- 種類を分散する
それぞれの対策内容について、見ていきましょう。
2-1.利回りだけで選ばない
Jリートのリスク対策の1つが、利回りだけで銘柄選びをせず、その他の条件と比較しながら総合的に判断することです。利回りだけを見て選んでしまうと、倒産リスクや上場廃止リスク、災害リスクなどに気づけなくなるためです。
利回り以外に見るべきポイントとして、投資先物件やJリートのタイプ、実績、財務状況などが挙げられます。
銘柄選びでは利回りも重要ですが、他のポイントもしっかりと比較をした上で、投資先を選ぶようにしましょう。
2-2.種類を分散する
Jリート投資をする際は、案件の種類を分散させるようにしましょう。
Jリートは単一型と複数型があり、単一型には以下のような種類があります。また複数型は下記の種類を2つ以上組み合わせたものです。
- 商業施設特化型
- オフィスビル特化型
- 物流施設特化型
- 住居特化型
- 地域特化型
- ホテル特化型
- 駐車場特化型
Jリート投資で複数の案件に投資する際は、同じ種類の案件に投資せず、資金を分散するようにしましょう。1つの種類に絞って投資をすると、何らかのリスクが発生した場合に大きな損失を被る可能性があるためです。
例えば、商業施設特化型はテナント売上によって収益が左右されたり、駐車場特化型は近隣環境の影響を受けたりなど、案件によって下落する要因は異なります。それぞれ違う種類の案件に投資することで、リスクを分散させることが可能です。
投資の基本的な戦略に、投資対象を複数に増やしてリスクを分散させることが挙げられます。Jリートも種類がたくさんあるため、特定の種類に依存しすぎないように、分散投資を行いましょう。
まとめ
今回は、Jリート(Jリート)投資のリスクや対策について紹介いたしました。最後に、ここで紹介した重要なポイントを4点まとめています。
- Jリート(Jリート)には価格変動や金利変動など、他の金融商品同様リスクを抱える
- 地震や台風、豪雨などの災害リスクには注意が必要
- リスク対策のために利回りだけで選ばず、他の条件も含めて比較する
- Jリートの種類を分散させることが大切
Jリートは分配金や利回りが比較的高めな投資商品です。しかし、利回りなどの良い面だけを見て投資を進めると、多くのリスクも伴うことになります。3月現在、新型コロナウイルスの影響で、東証REIT指数は年初から2割以上も値を下げています。
本記事を参考に、Jリート投資にはリスクがあることを念頭に置いた上で、対策を取り、慎重に進めることが大切です。
HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム
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