新NISAの使い方は?メリット・デメリットや成長投資枠の活用法をプロ投資家が解説

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2024年1月から新しいNISA制度がスタートします。新しいNISA制度は現行NISAより資産運用がしやすいように変更されました。例えば、非課税投資額が1,800万円に引き上げられ、非課税期間が無期限になりました。

新しいNISA制度を利用し自身で年金を築けば老後に向けての準備が可能です。今回は新NISAの使い方を、プロ投資家の筆者が解説します。

※本記事は2023年8月25日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。


目次

  1. 新しいNISA制度のメリット
    1-1.最大投資限度額が1,800万円に増額
    1-2.非課税期間が無期限
    1-3.売却した場合、非課税保有限度額が再利用可
  2. 新しいNISAを有効に活用するために
  3. 成長投資枠の活用法
    3-1.ゲームチェンジャーへの投資
    3-2.つみたてNISA非適用銘柄を定期的に購入
  4. つみたて投資枠の使い方
  5. NISA制度のデメリット
  6. まとめ

1.新しいNISA制度のメリット

現行のNISA制度よりもパワーアップした新しいNISAS制度のメリットをみていきましょう。

1-1.最大投資限度額が1,800万円に増額

2023年8月現在、原稿のNISA制度の最大投資額は、つみたてNISAが800万円、一般NISAが600万円です。一方新しいNISAでは、最大限度額が1,800万円に引き上げられます。そのうち成長投資枠(現行の一般NISA)は1,200万円です。なお、1,800万円全額をつみたてNISA枠として活用できます。

また現行制度では、つみたてNISAと一般NISAを同時に使えません。しかし新しい制度では、つみたてNISAと成長投資枠を併用できるようになります。年間の最大投資額は、360万円(つみたてNISA:120万円、成長投資枠:240万円)です。

1-2.非課税期間が無期限

現行のNISAでは非課税期間が設定されていますが、新しいNISAは非課税期間が無期限となりました。

1-3.売却した場合、非課税保有限度額が再利用可

現行のNISA制度では、NISA口座で投資した株や投資信託を売却した場合、非課税枠は再度利用できません。しかし、新しいNISA制度では売却分の非課税枠が翌年以降に再利用可能となります。

2.新しいNISAを有効に活用するために

新しいNISAは銀行、郵便局、証券会社などで口座を開設できます。銀行や郵便局では、個別株投資ができないことや、投資商品が証券会社と比較して少ないため、証券会社で口座を開設すると良いでしょう。

証券会社には、店舗型証券会社とネット型証券会社があります。それぞれに、メリット・デメリットがあります。

店舗型証券会社で口座を開設すると手数料は高いものの、担当者に相談しながら投資することができます。一方で、ネット証券の最大のメリットは手数料の安さです。約定代金100万円の場合、ネット証券最大手SBI証券の手数料(スタンダードプラン)では535円です。一方、野村證券(店舗型証券)の手数料は1万2,188円とSBI証券の約23倍です。さらに、2023年10月からSBI証券の手数料は9月30日の注文分から日本株の現物取引と信用取引の売買手数料をゼロになる予定です。

投資初心者で相談しながら投資先を選びたい方は店舗型を、ある程度自分で運用ができる方にはネット証券が良いでしょう。

3.成長投資枠の活用法

新しいNISAの非課税保有限度額は1,800万円です。そのうち成長投資枠(現行のNISA)の上限は、1,200万円です。1年の最大投資枠は、成長投資枠が240万円、つみたて投資枠が120万円、合計360万円です。

成長投資枠とつみたて投資枠との投資金額配分は、投資する人の投資への考え方によります。例えば、より安定した投資をしたい方や高齢の方は、つみたてNISAを中心に投資すると良いでしょう。一方20代30代の方や、大きな資産を形成したい方には、成長投資枠を中心に利用すると良いでしょう。

つみたて投資については、つみたてNISAなどを既に運用し、理解している人は多いのではないでしょうか。一方で成長投資枠という用語は聞き慣れず、どのように利用したらいいのか、イメージが湧かない方もいるでしょう。そこでプロ投資家が、成長投資枠の活用方法を紹介します。

3-1.ゲームチェンジャーへの投資

 
成長投資枠の活用法として、プロ投資家の筆者は、ゲームチェンジャーへの投資は選択肢の一つだと考えます。

株式投資の魅力は、株価の上昇率の高さにあります。マイクロソフトやアマゾン、アップル、アルファベット、テスラといった企業の現在の株価を考えると、過去に投資していれば、資産が数十倍から数百倍に増加した可能性があります。これらの銘柄の共通点はゲームチェンジャーであることです。

例えば、1980年12月にナスダック市場に上場したアップルの当時の時価総額は約18億ドルでした。現在の時価総額は約2.76兆ドルで、当時の1,534倍に上昇しています。

テスラは、2010年6月にナスダック市場に時価総額約16億ドルで上場しました。現在の時価総額は、当時の447.53倍に相当する約7,160.53億ドルです。

日本のファーストリテイリングは、1994年7月に広島証券取引所に上場しました。当時のIPO価格は7,200円、時価総額は約520億円でした。現在の時価総額は当時の205倍にあたる約10.66兆円です。当時100万円投資していたら資産が2億500万円に増加しています。
*株価は2023年8月16日時点

新しいNISAの最大のメリットは、非課税期間の無期限化です。ゲームチェンジャーとなりうる企業を見つけて投資をすると、将来大きな資産を形成できる可能性があります。

3-2.つみたてNISA非適用銘柄を定期的に購入

つみたてNISAの対象銘柄は金融庁が指定した投資信託やETFが対象です。しかし、つみたてNISAの対象銘柄以外でも、今後成長が見込まれる投資対象があります。

例えば、インド株への投資です。IMFは、インドのGDPは2027年にドイツや日本を上回り世界第3位の経済大国になると予想しています。経済発展に伴い、インドの株式指数であるセンセックス指数は史上最高値を更新し、世界中の投資家がインド市場に注目しています。

参照:IIMA「期待高まるインド経済の現状と課題

成長投資枠の一部を、今後の成長が見込まれる国のファンドに投資することは、長期的な資産形成をする上でメリットがあります。

なお、インド株を購入できる証券会社として、SBI証券が挙げられます。SBI証券では、インド関連ファンドを100円以上1円単位で投資可能です。

4.つみたて投資枠の使い方

つみたてNISAはインデックスファンドが中心なので、堅実な資産形成に適しています。つみたて投資枠は年間120万円で、月当たり最大の積立額は10万円です。

新しいNISAは18歳以上から利用可能です。日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳です。投資において運用期間は長ければ長いほど複利効果を生かせるのでメリットがあります。

18歳の平均余命(令和3年)は厚労省によると男性が63.77年、女性は69.84年と、18歳で新しいNISAをはじめると60年超の長い期間投資ができます。

参照:厚生労働省「簡易生命表 男
参照:厚生労働省「簡易生命表 女

投資信託は複数の銘柄に分散投資されるので、一企業が倒産したとしてもゼロにはなりません。できるだけ早く、つみたてNISAを始めると良いでしょう。

5.NISA制度のデメリット

資産形成に適したNISA制度ですが、デメリットもあります。デメリットとしてはNISA口座で損失を出した場合、他の口座との損益通算や繰越控除はできないこと、外国株等に投資した場合に現地で配当金や分配金に課税された金額について、外国税額控除の適用を受けられないことが挙げられます。

6.まとめ

新しいNISA制度が2024年1月から始まります。現行のNISA口座をお持ちの方は、新しいNISA口座が自動的に開設されます。ただ、注意点として個別株投資を始めようと考えている方で、郵便局や銀行で口座をお持ちの方は、証券会社で新しいNISA口座を開設するようにしましょう。

新しいNISAのメリットは非課税機関の無期限化です。将来的に株価が10倍、100倍以上に成長する株を見つけて投資すると将来大きな資産を形成できる可能性があります。

新しいNISA制度を活用し、自身で年金をつくることができれば、老後の年金不安の軽減が期待できます。新しいNISA制度は18歳以上から利用できるので少額からでも利用を検討してみてください。

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藤井 理

藤井 理

大学3年から株式投資を始め、投資歴は35年以上。スタンスは割安銘柄の長期投資。目先の利益は追わず企業成長ともに株価の上昇を楽しむ投資スタイル。保有株には30倍に成長した銘柄も。
大学を卒業後、証券会社のトレーディング部門に配属。転換社債は国内、国外の国債や社債、仕組み債の組成等を経験。その後、クレジット関連のストラテジストとして債券、クレジットを中心に機関投資家向けにレポートを配信。証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト、AFP、内部管理責任者。