不動産経済研究所(東京都新宿区)が発表した7月度の首都圏(1都3県)のマンション市場動向調査で、同月に新規に発売されたマンションは2986戸(前年比12.8%減)で、2カ月ぶりの減少となった。3000戸を下回るのは26年ぶり。
契約戸数は2024戸で契約率は67.8%で同4.1ポイント減。1戸当たり価格は6191万円(同5.7%減)、1㎡当たり単価は91.7万円(同3.7%減)。都内では4物件137戸が即日完売となったが、全体では20階以上の超高層物件の販売数は24物件609戸(同13.6%減)、契約率71.9%で、前年同月の88.2%を下回った。
地域別発売戸数は東京都区部1437戸で全体の48.1%(同22・9%増)と低下、全体を引き下げている。都下では418戸で全体比14.0%、同98.1%増と上昇した。以下は神奈川県574戸、埼玉県289戸、千葉県268戸となった。地域別契約率は都市部73.0%、都下66.7%、神奈川県58.7%、埼玉県64.4%、千葉県64.6%。同社は8月の発売戸数2000戸を見込む。
同時に発表した近畿圏の新築マンション発売戸数は前年同月比17.4%減の1514戸で3カ月連続の減少。契約戸数は1121戸で、月間契約率は0.4ポイント上昇の74.0%だった。8月の発売戸数は1200戸前後の見通し。
現在、新築マンション市場は大手ディベロッパーが主導する状況で、地価の上昇に加えて建設ラッシュで人件費・資材費も上がっていることが影響し、価格は高止まりしている。一方で、契約率は好不調の分かれ目と言われる70%を下回る月が増えてきており、今後の動向が懸念されている。
【参照記事】不動産経済研究所「首都圏のマンション市場動向」(2018年7月度)
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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