日銀が金融緩和の一環として行う年間6兆円ペースの上場投資信託(ETF)の買い入れについて、7月末の金融政策決定会合で決定した調節方針を受け、購入ペースが落ちていることがわかった。8月19日、日本経済新聞が報じている。
日銀が2010年からETFの買い入れを開始して以降、年間購入額は年々増加しており、2016年には年間6兆円に拡大した。日銀のETF買い入れは2%インフレを達成するための手段として実施され、2017年には日経平均などに連動するETF5.7兆円、人材・設備投資に積極的な企業を組み入れるETF3,000億円が購入されていた。株式市場で買い手としての存在感が強める日銀は、かねて株価形成に悪影響を与えているといった指摘があった。
日銀はETF購入のタイミングなどを公表していないが、市場では「東証株式指数(TOPIX)が午前中に値下がりした日に日銀が買い入れを行う」という暗黙の了解が存在していた。日本経済新聞によると、今年の7月までは午前中に0.4%以上の下落の際に700億円強のETFが購入されていたが、8月15、16日には0.4%以上の下落にも関わらずETFの購入がなかったと報じている。
日銀は「市場の状況に応じて(年間6兆円の買い入れ額は)上下に変動しうる」としており、今後も株価の反応を見極めながらETF購入を進めていく狙いだ。
【参照記事】日銀、ETF購入ペース鈍る 8月、減額へ布石か 株価のゆがみに配慮
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HEDGE GUIDE 編集部 ロボアドバイザーチーム
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