土地活用の相談窓口は数多くあり、どこに相談すれば良いのか分からないという方も多いと思います。
適切でない相談先に相談すると、土地活用の過程で得られるべき収益が得られなかったり、損失が生じたりという事態につながりかねません。
この記事では、土地活用の相談について、6つの活用方法と併せて紹介し、土地活用に関連して問題が生じた場合の相談先についても触れていきます。
目次
- 土地活用の相談先は活用法や問題によって異なる
- 土地活用の方法とその相談先
2-1.売却、貸地は不動産会社
2-2.賃貸アパート・戸建・マンション経営はハウスメーカーなど
2-3.駐車場経営は不動産会社や専門業者
2-4.太陽光発電投資は専門業者
2-5.大規模施設経営はゼネコンなど
2-6.共同活用はデベロッパー、金融機関 - 土地活用に関する問題の相談先
3-1.資金計画に関する問題
3-2.税金に関する問題
3-3.法律に関する問題
3-4.総合的なアドバイスやセカンドオピニオン - まとめ
1.土地活用の相談先は活用法や問題によって異なる
土地活用の方法は、土地の立地や形状、あるいは活用目的、活用によって期待する収益などによって異なります。土地活用の相談先は、これらのどのような土地活用法を選択するかによって異なってくるといえるでしょう。
また、土地活用に関連して発生する問題には、資金計画や税金、法律面など、多岐にわたります。それぞれの問題について相談するには、それぞれの分野の専門家が適しているといえます。
2.土地活用の方法とその相談先
土地活用の方法とその相談先としては、次のようなものが挙げられます。
- 売却、貸地は不動産会社
- 賃貸アパート・戸建・マンション経営はハウスメーカーなど
- 駐車場経営は不動産会社や専門業者
- 太陽光発電投資は専門業者
- 大規模施設経営はゼネコンなど
- 共同活用はデベロッパー、金融機関
それぞれの活用方法の内容と相談先について詳細を説明していきます。
2-1.売却、貸地は不動産会社
土地を売却して現金化してしまうのも活用法の一つです。さらに、土地をそのまま貸し出して地代を収入とする活用法もあります。
これらの活用方法では、土地の買主や借地として利用する相手先を見付けることが重要になります。不動産取引の仲介業務をおこなう不動産会社が相談先として適しているといえるでしょう。
また売却を視野に入れていない場合でも、不動産査定を行い、不動産価格を調査しておくことが重要です。土地活用は初期費用や手続きの手間がかかるものも多いことから、売却した場合の価格と比較しながら慎重に進め、金銭的にデメリットとならないか判断するためです。
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2-2.賃貸アパート・戸建・マンション経営はハウスメーカーなど
土地の上に賃貸アパートや賃貸戸建、賃貸マンションを建築し、入居者を募集し賃貸経営することによって活用する方法があります。
賃貸アパートや賃貸戸建などの比較的小規模の賃貸用建物を建築するには、ハウスメーカーや工務店、設計事務所が相談先として適しているといえるでしょう。
ハウスメーカーは、商品が規格化されている一方、工務店や設計事務所はオーダーメイドで作り上げるのが特徴です。また、賃貸マンションのような比較的規模の大きい賃貸用建物の場合は、実績のあるハウスメーカーやゼネコンなどが考えられます。
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2-3.駐車場経営は不動産会社や専門業者
駐車場で土地活用するには、月極駐車場とコインパーキングの2つの方法があります。月極駐車場であれば、舗装などの簡単な設備を施して借主を募集することになるため、不動産会社に相談すればよいでしょう。
コインパーキングの場合は、精算機やロック板などの専用機器を設置する必要があるため、駐車場経営の専門業者に相談することが検討できます。
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2-4.太陽光発電投資は専門業者
広大な日当たりの良い土地であれば、太陽光発電投資に活用する方法もあります。太陽光発電投資では、土地に発電設備を設置して発電した電力を売電することで運用収益を得ていきます。
ソーラーパネルなどの発電に必要な設備やシステムを設置する必要があるため、太陽光発電設備を販売、施工する専門業者に相談するのがよいでしょう。
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2-5.大規模施設経営はゼネコンなど
利便性のある立地で、一定程度の広さがある土地であれば、老人ホームやオフィス、コンビニなどの大規模な施設経営も土地活用の方法の一つです。
これらの大規模な施設経営であれば、ハウスメーカーや、ゼネコン、デベロッパーなどが相談先として考えられます。どのような施設経営をするか、具体的な計画が決まっていない場合は、大規模な土地活用を広範に手掛けるデベロッパーが有力な相談先となるでしょう。
また、老人ホーム経営をするなどの具体的な計画がある場合は、介護事業を運営する企業などのそれぞれの分野の専門業者に相談することも考えてみましょう。
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2-6.共同活用はデベロッパー、金融機関
利便性の高い広大な土地であれば、等価交換や土地信託といった共同活用の方法も考えられます。等価交換は、建物の建設費を建設業者が負担し、土地のオーナーは、その土地と建物の一部を等価交換することによって所有して運用する方法です。
土地信託は、金融機関などに土地を信託してその土地を運用してもらい、土地のオーナーは、信託からの配当として収益を得る方法です。等価交換ではデベロッパー、土地信託では信託銀行などの金融機関が相談先として考えられます。
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3.土地活用に関する問題の相談先
土地活用をおこなう際は資金調達と運用中の収支計画の観点から、資金計画の問題や収益にかかる税金など税金面の問題もあります。
活用計画を実行するうえでは、多額の資金が動き、利害関係者も多くなるため、法律問題が発生する可能性もあります。それぞれの問題には、それぞれの分野の専門家に相談するのがよいといえます。
3-1.資金計画に関する問題
土地活用では、土地の上に建物を建てて活用することがほとんどです。その際、建築資金を調達するために、金融機関に相談することが多いでしょう。金融機関では、土地活用全般の相談窓口サービスをおこなっている場合もあります。
また、土地活用の収入と費用、ローン返済の予測を立てたうえで、収益はどれぐらい見込むことができるのか、資産運用の観点から収支計画に問題はないのか、などを相談したいときは、ファイナンシャルプランナーに相談することも検討してみましょう。
3-2.税金に関する問題
土地活用で継続的に収益が発生すれば、税金を支払う必要が生じてきます。また、相続税の軽減を目的として土地活用をおこないたいというケースも考えられます。
このような税金に関する問題について相談したいときは、税理士や公認会計士などの専門家(会計事務所)に相談するとよいでしょう。
3-3.法律に関する問題
土地活用では、様々な場面で契約を取り交わす必要性が生じます。大規模施設経営をおこなったり、共同活用をしたりするようなケースでは、取引額も大きくなり、様々な関係者も絡むため、リスクも大きくなります。
トラブルに備えた法律面からの確認や、具体的に問題が生じたときに法律的に解決する方法などは、弁護士に相談するとよいでしょう。
3-4.総合的なアドバイスやセカンドオピニオン
土地活用の相談先は、土地活用の方法によって異なりますが、その土地に適した土地活用の方法を一から総合的に比較検討してもらいたい場合や、既にそれぞれの土地活用の専門業者に相談した結果が客観的にみて妥当なものなのか判断してほしいという場合があります。
このような場合は、土地活用を総合的に客観的な視点からアドバイスする土地活用のコンサルタントに相談することも考えてみましょう。
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まとめ
土地活用では、土地活用の方法によって相談先が異なります。活用方法が決まっている場合は、その分野を得意とする企業のうち、複数の企業に相談し、比較検討するようにしましょう。
活用方法が決まっておらず、一からアドバイスがほしい場合やセカンドオピニオンがほしい場合は、土地活用のコンサルタントへの相談も検討できます。
土地活用を進める過程で、資金計画、税金、法律などの具体的問題が生じた場合は、それぞれの専門家に相談することを検討しましょう。
佐藤 永一郎
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