不動産投資会社の違いを見極めるポイントは?7社を比較

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不動産投資を始める際には、自分の投資目的に合った不動産投資会社を選ぶことが大切です。実績や管理体制、サポート体制などで購入後の物件運営にかかる手間やリターンにも差が出ててくるため、いくつかのポイントに絞ってそれぞれ比較していきましょう。

そこで今回のコラムでは、不動産投資会社の違いを見極めるためのポイントを解説します。また評判の良い不動産投資会社7社を、各ポイントごとに比較して紹介します。

目次

  1. 不動産投資会社の違いを見極めるポイント
  2. 不動産投資会社7社を4つのポイントで比較
    2-1.不動産投資会社の規模
    2-2.実績
    2-3.提携金融機関
    2-4.サポート体制
  3. 不動産投資セミナーや個別面談で確認したいポイント
    3-1.営業担当者の能力
    3-2.会社の雰囲気
  4. まとめ

1 不動産投資会社の違いを見極めるポイント

不動産投資会社の違いを見極めるためには、いくつかのポイントを設けて比較することが大切です。そこで今回のコラムでは、「会社の規模」「実績」「提携金融機関」「サポート体制」の4つに焦点を当てていきます。

また、下記の不動産投資会社7社について、それぞれの項目で比較していきます。

不動産投資会社 設立年 代表取締役 上場市場 住所
湘建 2009年 松尾 健太郎 未上場 横浜市西区みなとみらい3丁目6-1みなとみらいセンタービル19階
プロパティエージェント 2004年 中西 聖 東証プライム上場グループ企業 東京都新宿区西新宿6-5-1新宿アイランドタワー41階
エイマックス(A-MAX) 2020年 天田 浩平 未上場 東京都新宿区新宿1-2-7あいおいニッセイ同和損保新宿東共同ビル5F
インヴァランス 2004年 小暮 学 親会社の大東建託グループが東証プライム市場 東京都渋谷区代々木2-1-1新宿マインズタワー17階
FJネクスト 1980年 肥田 幸春 東証プライム市場 東京都新宿区西新宿6-5-1新宿アイランドタワー11階
リズム(REISM) 2005年 齋藤 信勝 未上場 東京都渋谷区桜丘町13-3
グローバル・リンク・マネジメント 2005年 金 大仲 東証プライム市場 東京都渋谷区道玄坂1丁目12番1号渋谷マークシティウエスト21階

2 不動産投資会社7社を4つのポイントで比較

不動産投資会社を見極めるポイントとして、「会社の規模」「実績」「提携金融機関」「サポート体制」の4つについて解説していきます。

※企業によっては具体的な数字を公表していない場合もあります。その場合は空欄としています。また公表時期が異なっているケースも多いためご注意ください。

2-1 不動産投資会社の規模

会社の規模は主に資本金や売上高、従業員数などで見極めることができます。資本金が多い、あるいは売上高が大きい、従業員数が多いほど事業規模は大きいと捉えることができます。

会社の規模が大きいほど経営基盤が厚く、長い不動産運用の途中で倒産してしまったり、サポートを受けられなくなってしまうリスクが低いと見ることができます。また紹介物件に対する金融機関からの評価も受けやすくなるため、より良い条件で融資を受けやすくなることがあります。

下記の表は、会社の規模を表すために、各不動産投資会社について「資本金」「売上高」「従業員数」をまとめたものです。

不動産投資会社 資本金 売上高 従業員数
湘建 1億円 136億円(2021年実績) 77人(2018年12月時点)
プロパティエージェント 6億1,379万円(2021年11月時点) 372億円(2023年3月期) 132人(2020年11月時点)
エイマックス(A-MAX) 9,000万円
インヴァランス 1億4,300万円 197億円(2020年9月期) 200人(2019年10月時点)
FJネクスト 27億7,440万円 822億5,800万円(2022年3月期) 580人(グループ全体、2021年10月1日時点)
リズム(REISM) 1億円 102億2,000万円(2020年11月期) 65人(2019年10月時点)
グローバル・リンク・マネジメント 5億3,900万円(2021年12月末時点) 306億7,500万円(2021年12月期) 114人(2020年12月末時点)

不動産業はサービス業に分類されますので、中小企業基本法で中小企業は下記のように定義されています。

  • 資本金の額又は出資の総額が5千万円以下
  • 常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

※参照:中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義

つまり、資本金が5,000万円以上、従業員が100人以上の不動産投資会社は大企業と捉えることができます。

2-2 実績

不動産投資会社を見極めるポイントになるのが実績です。例えば、管理戸数が100戸と3,000戸では、3,000戸の不動産投資会社の方が管理における経験も豊富で、ノウハウを築いていると推測できます。経験値が高くノウハウが豊富であれば、幅広い提案やアドバイスが受けられる可能性があります。

そこで、管理戸数と入居率について比較してみましょう。

不動産投資会社 管理戸数 入居率
湘建 2,000戸(2020年11月時点) 99.7%(2020年11月末時点)
プロパティエージェント 4,632戸(2024年1月末時点) 99.59%(2024年1月末時点)
エイマックス(A-MAX) 99.2%(2022年2月時点)
インヴァランス 99.79%(2020年1月時点)
FJネクスト 17,432戸(2022年3月末時点) 99%(2023年2月末時点)
リズム(REISM) 2,653戸(2021年2月現在) 99.0%(2018年9月時点)
グローバル・リンク・マネジメント 2,781戸(2022年8月時点) 98.27%(2021年12月時点)

このほか、供給・販売戸数や棟数、取引件数、取引オーナー数などを公表している不動産投資会社もあります。また、独自で投資用物件を開発している不動産投資会社であれば、物件の供給数なども公表していますので、比較することができます。

2-3 提携金融機関

不動産を購入する際は、ほとんどのケースで金融機関から融資を受けることになります。このとき、金融機関では融資審査を行いますが、オーナーの属性以外に物件の担保性や事業性も審査されます。

そこで不動産投資会社の違いを見極めるポイントとなるのが、不動産投資会社が提携している金融機関です。不動産投資会社や不動産投資会社が供給する物件に対して金融機関からの評価が高いと、融資が通りやすくなったり、良い条件で融資を受けやすくなります。また提携している金融機関の数が多い方が、複数の金融機関の商品のなかから適した融資条件を受けることも可能になります。

そこで不動産投資会社の提携金融機関(信販会社なども含む)の有無、優遇金利の有無について比較してみました。

不動産投資会社 提携金融機関の有無 優遇金利の有無
湘建
プロパティエージェント 有(10社以上)
エイマックス(A-MAX)
インヴァランス 有(13社)
FJネクスト 有(14社)
リズム(REISM)
グローバル・リンク・マネジメント

金利や返済年数などの面で良い条件の融資を受けられると、キャッシュフローが改善され、手元に資金が残りやすくなります。将来を見据えた不動産投資をするのであれば、このように提携金融機関についても比較検討していくと良いでしょう。

2-4 サポート体制

不動産投資の初心者の方にとって、物件の購入だけでなく、これまで経験したことのない物件の運営・管理・売却など、不動産投資には戸惑う場面が数多くあります。このような場面に備えて不動産投資会社のサポート体制があると、初心者の方でも専門的なサポートを受けながら不動産運営を行っていくことが可能です。

そこで、各社のサポート体制についても確認しておくと良いでしょう。セミナーの開催や個別相談、弁護士や税理士などの紹介といったサポート体制について比較したのが下記の表です。

不動産投資会社 セミナーの開催 個別相談 専門家の紹介
湘建
プロパティエージェント
エイマックス(A-MAX)
インヴァランス
FJネクスト
リズム(REISM)
グローバル・リンク・マネジメント

セミナーや個別相談などは、各不動産投資会社によって内容は異なります。特にセミナーへの参加を検討する際は、テーマや内容なども慎重に確認するようにしましょう。

3 不動産投資セミナーや個別面談で確認したいポイント

不動産投資会社で比較しやすい実績やサポート面について取り上げましたが、数値では表せないポイントもあります。このような面については、各社のセミナーや個人面談などを受け、実際に確認されておくと良いでしょう。

3-1 営業担当者の能力

不動産投資においては、営業担当者の対応力も重要なポイントになります。不動産投資は長期的な運用であることや、突発的なトラブルや将来の運用計画について適切なアドバイスをくれるかどうか、という点が重要になるためです。営業担当者によっては必要なサポートやアドバイスが受けられないケースも考えられるので、実際の面談で確認しておくと良いでしょう。

営業担当者を確認する際は、下記のような項目でチェックしてみましょう。

  • 投資家目線で提案やアドバイスをしてくれる
  • レスポンスが早い
  • リスクやデメリットにも言及してくれる
  • 宅地建物取引士資格を持っている、など

営業的な会話が多く、こちらの意見に適切に答えてくれない営業担当者の場合は注意が必要です。特にメリットしか言わなかったり、こちらの質問に対してはぐらかしたり、回答を後回しにするような姿勢の担当者からは適切なサポートが受けられない可能性があります。

3-2 会社の雰囲気

不動産投資会社には、物件のオーナーだけではなく、セミナーの申込者など数多くの人の個人情報が集まります。中には資産状況などの情報や売買契約に関する情報もあります。このような情報を的確に扱っているかどうかも、不動産投資会社を見極めるポイントになります。

このような判断は難しいポイントですが、例えば社内の整理整頓ができてない、清掃が疎かになっている、といった不動産投資会社は情報を大切に取り扱っていない可能性があります。セミナーや相談会などで不動産投資会社を訪れる際には、営業担当者だけではなく、社内の雰囲気も確認しましょう。

投資用不動産はオーナーの大切な資産であり、入居者にとっては人生の一場面を過ごす大切な場所です。不動産管理を任せる会社として適しているかどうかも、見極めのポイントと言えるでしょう。

まとめ

自分に合った不動産投資会社を見つけるには、複数の不動産投資会社を比較することが大切です。今回のコラムでは、不動産投資会社を見極めるポイントをご紹介し、不動産投資会社7社を比較しました。

不動産投資会社は物件を紹介するだけではなく、オーナーに合った投資スタイルを提案したり、アドバイスをしてくれます。どのような不動産投資会社へ依頼するかによってその後の不動産投資が大きく左右されることがあるため、各社の違いを見極めて自身の投資目的に合っているかどうか確認していくことが大切です。

過去の実績やサポート体制など、各社が公表しているデータから判断できることもありますが、会社の雰囲気や担当者の対応力など、実際に対面してわかることも少なくありません。不動産会社を比較する際は、セミナーや個人面談を活用することも検討されてみると良いでしょう。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。