国内インパクト投資、2019年度の投資残高は4480億円に増

Global Steering Group for Impact Investment (GSG)国内諮問委員会は4月10日、日本のインパクト投資の現状をまとめたレポートをホームページで公開した。日本における社会的インパクト市場の投資残高は、少なくとも4480億円あることが確認され、2018年度調査の3440億円を上回った。

GSGは2013年6月、先進国首脳会議で、当時議長国のデーヴィッド・キャメロン英国首相の呼びかけにより、インパクト投資をグローバルに推進することを目的として創設された国際組織。各国の国内で諮問委員会を組成することが参画要件となっており、14年に立ち上げられた日本のGSG国内諮問委員会(旧G8社会的インパクト投資タスクフォース国内諮問委員会)は国内の各界有識者で構成、インパクト投資に関わる様々な事項についての情報共有・議論が行われている。インパクト投資のモデル開発や実践、普及のための環境整備、調査研究・政策提言に取り組む一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)が、同委の運営事務局メンバーに名を連ねている。

調査対象はインパクト投資に接点があると考えられる機関。責任投資原則や21世紀金融行動原則等責任投資原則への署名、21世紀金融行動原則への署名、日本サステナブル投資フォーラム調査への回答、社会的インパクト評価イニシアチブへの参画、ベンチャーキャピタル業界、証券業界など522機関を選定した。今回から、投資前だけでなく、投資実行後も社会的インパクト評価を実施していることを必須とした。

結果、インパクト投資を実施した団体のうち、新たにインパクト投資を実施した団体が全体の約3分の1を占め、インパクト投資のプレイヤーが幅広く拡大していることが把握できた。その顔ぶれも資産運用会社、機関投資家、地域金融機関と拡大していた。

また、政策面での展開として、2019年に開催されたG20大阪サミットの首脳宣言でブレンディッド・ファイナンスを含むその他の革新的資金調達メカニズムが、各国の共同の取り組みを高めていく上で重要な役割を担うと言及された。安倍総理もスピーチで「日本は地球規模の解決に必要な資金確保のため、社会的インパクト投資や休眠預金を含む多様で革新的な資金調達の在り方を検討し、国際的議論の先頭に立つ」方針を明言。また、内閣府が地域の社会課題の解決に向けた地方創生SDGs金融のあり方などについて調査・検討を行う場として「地方創生SDGs金融調査・研究会」を設置、地方創生SDGs金融の推進を検討している。調査はこれらの展開から「今後のインパクト投資の拡大・推進が期待される」としている。

【参照記事】「日本におけるインパクト投資の現状2019」

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HEDGE GUIDE編集部 ESG投資チーム

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