グーグル、ビル&メリンダ・ゲイツ財団がプロジェクト始動。開発途上国でデジタル決済の効率化狙う

ビル&メリンダ・ゲイツ財団やグーグルを含むテック企業は、断片化するデジタル決済システムの相互運用性の課題解決を目的に、モジャループ財団を設立した。ビジネスとライフスタイル情報メディアFortune が5月6日、伝えている。

2007年にボーダフォンとケニアのサファリコムが導入したM-Pesaは、以前は金融サービスにアクセスできなかった「アンバンクト」層の約1,700万人の携帯電話に、銀行口座のような送金機能をもたらした。M-Pesaはガーナやエジプト、インドなどに展開したが、世界中で数百種類の模倣ツールが乱立しており、異なるシステム間で取引する際に摩擦や高額な料金が発生する課題が生じている。

これらの金融サービスの相互運用性を実現する決済プラットフォームの構築に向けたオープンソースソフトウェア「モジャループ」は、2017年にリリースされた。モジャループベースのシステムは、各国の政府機関または金融機関が導入でき、デジタルウォレットや銀行口座、ウェスタンユニオンなどの送金サービスともシームレスに対応する設計となっている。

モジャループ財団は決済システムの相互運用性獲得に向けて、各国規制上のコンサルティング、スタッフのトレーニング、プライバシー保護に関する政府機関のサポートに取り組む。モジャループ財団のスポンサーには、ブロックチェーン企業のコイルやフィンテックのモーダスボックス、非営利団体であるロックフェラー財団やオミダイアネットワークが参加している。

マイクロソフトが管理するモジャループGithubレポジトリは、アカウント所有者の識別用ディレクトリ、支払いルーティングの転送システム、金融機関間で資金を転送する決済レイヤー等で構成される。ルーティングシステムの一部は、ブロックチェーン技術を利用した国際送金を推進するリップル社が開発したインターレジャープロトコルを使用する。

デジタル決済は個人を越えて世界経済にインパクトを与えようとしている。2016年にマッキンゼーは、利便性の高いデジタル金融ツールの導入により、2025年までに開発途上国の経済成長率が6%(総額3.7兆ドル)押し上げられると予測した。ゲイツ財団のグローバル成長責任者のロジャー・ボーヒーズ氏は、新型コロナ危機においても「必要としている人々に資金を迅速に直接届けることができる」とデジタル決済の利点を強調している。

【参照記事】Google and Gates Foundation to help spread digital payments in developing countries

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HEDGE GUIDE 編集部 仮想通貨チーム

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