CBREグループの日本法人であるシービーアールイー株式会社(CBRE)が3月22日に発表したレポートが3月22日に発表したレポート「インバウンド投資・アウトバウンド投資 日本2020年」で、海外投資家による日本へのインバウンド不動産投資額は前年に比べて24%増の117.1億USドルとなり、新型コロナウィルス感染拡大防止による渡航制限下でも、日本国内にマネージャーを持つ海外投資家は投資を継続していることがわかった。
調査は2020年11月から12月に実施。まず、海外投資家によるインバウンド投資額117.1億USドルの内訳は、米州70.3億ドル(前年比126%増)、欧州・中東・アフリカのEMEAは22億ドル(同29%増)、アジア太平洋地域22.2億ドル(同47%減)、その他2.6億ドル(同42%減)で、アジア太平洋地域は前年から大幅な減額となった。しかし、日本の投資額に占める割合は33%と前年を上回り、2017年の34%と同水準を維持している。さらに、「投資先として魅力的な都市ランキング」ではアジア太平洋地域で東京が2年連続1位に選ばれ、大阪もトップ10入りした。
日本を魅力的と回答した海外投資家は、66%が「昨年より取得額を増やす」としており、うち56%が主な投資先に物流施設を選んだ。オルタナティブ投資にも積極的で、日本を魅力的と回答した投資家の49%が「データセンター」に、46%が「冷凍・冷蔵倉庫」に積極的に投資したいとした。同社は「世界的な低金利政策が続く中、運用難に直面した海外機関投資家の資金が引き続き不動産市場に流入している」と見る。日本への投資額が増加した要因としては「超低金利下でキャップレートスプレッドが相対的に厚いこと、感染者数が比較的抑制されてきたこと、地政学的リスクの影響で相対的に安心感が高まった」と説明。今後も投資は日本の不動産市場へ流入すると予測している。
日本からのアウトバウンド不動産投資額は11.6億USドル(前年比68%減)だった。ロックダウンと渡航制限により、現地に拠点やパートナーを持たない投資家の投資活動が停滞したことが主因だ。調査は「多くの投資家が、海外投資を成長戦略の要と位置付けている状況に変わりはなく、投資意欲は総じて高い。ただし、渡航制限の緩和など不透明な面はまだ残っており、アウトバウンド投資は、引き続き感染症拡大防止策に左右される」と、ワクチン接種などの進捗を注視している。
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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