不動産投資家の取得意欲は依然旺盛ながら、やや慎重に。CBRE意識調査

日本の投資家はやや慎重姿勢に―――。不動産サービス大手のCBRE(日本本社:東京都千代田区)は4月4日、「CBRE投資家意識調査2019(CBRE Investor Intentions Survey 2019)」の結果に基づき、19年の日本の投資家による不動産投資戦略についてのレポートを発表した。

投資家は目下の最大の脅威として「世界的な経済ショックによる影響」と「急激な金利上昇」を挙げる。とは言え取得意欲は依然として旺盛で「昨年より取得額が増加する」と回答した投資家の割合は31%で、1年前の調査から2ポイント上昇した。一方で、「売却額が増加する」と回答した投資家割合は26%と前回から8ポイント低下。19年の売買市場も、引き続きタイトな需給バランスが続くと考えられる。

投資家は、取得の際の最大の障害として「資産価格」と「投資案件の少なさ」と回答、回答率はそれぞれ44%と42%と高い結果となった。不動産に投資する理由として最も回答が多かったのは「安定した収益」(43%)と依然として多い一方で、「より高いキャピタルゲインを期待できる」と回答した投資家は8%にとどまった。調査は「投資家は現在の価格水準に対して慎重になっていると考えられ、キャピタルゲインよりもインカムゲインを重視している」と分析する。

19年の魅力的な投資戦略として最も回答が多かったのは、「プライムまたはコア」(35%)となり、次いで多かったのは「コアプラス/優良なセカンダリー」(29%)が関心を集めていた。ただし、投資家が選好する投資戦略は分散し 「コアプラス/優良なセカンダリー」(29%)、「バリューアッド」(21%)、「オポチュニスティック」(15%)など、他の投資戦略を選ぶ回答が前年より増加。より高い利回りを追求する投資家の姿勢がうかがえる。

CBRE 2019年の魅力的な投資戦略

なお、アセットタイプは「オフィス」が50%と最多で、回答率も前回調査より増加した。アウトバウンド投資については「行っている」、もしくは「検討中」と回答した投資家の属性別割合は、デベロッパーが全体の40%を占めて最も多く、アウトバウンド投資に関する日本の投資家の意欲は引き続き旺盛だ。一方で、昨年より選別的に投資するという回答は44%に上った。不透明な世界経済を注視しながら利回りの追求のため慎重に戦略を練る投資家の意識が浮かび上がる。

調査はCBREが不動産投資家の投資戦略を把握することを目的に全世界で毎年実施している。今回の調査は2018年11月から2019年1月末に実施、アジア太平洋地域を投資対象とする投資家から348の回答を得た。回答者属性はアジア太平洋地域87%、うち日本は25%。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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