東京23区、中古不動産投資をするならどのエリア?地価や人口推移で分析

※ このページには広告・PRが含まれています

東京23区は人口が集中し賃貸ニーズも多く、不動産投資を検討しやすいエリアと言えます。しかし東京23区を区別に見た場合は、区によって地価や人口が異なり、投資条件が変わってきます。中古不動産投資をする場合23区の中でどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では東京23区で中古不動産投資をする際のエリアを、公示地価などのデータをもとに考えてみたいと思います。

目次

  1. 1.東京23区で中古不動産投資に適したエリアは?
    1-1.東京23区の不動産価格推移
    1-2.東京23区の公示地価状況
    1-3.東京23区の区別公示地価推移
    1-4.東京23区の人口推移
    1-5.東京23区単月の人口推移
    1-6.東京23区の人口ピーク時
    1-7.東京都23区の区別企業数
    1-8.東京都23区の区別就業者数
  2. 2.立地条件の良い人気エリアの物件を購入するには?
  3. まとめ

1.東京23区で中古不動産投資に適したエリアは?

東京で中古不動産投資を検討する際、将来的な地価推移や賃貸ニーズなどの情報を調べておくことが大切です。

「東京は人口が増加しているから大丈夫」と盲目的になるのではなく、実際のデータを確認しながら投資判断をしていきましょう。

ここでは東京23区のデータをもとに、それぞれ解説していきます。

1-1.東京23区の不動産価格推移

東京23区の不動産価格がどのように推移しているのかを見てみましょう。以下のグラフは健美家の資料から引用したものです。こちらのグラフから東京23区の2017年から2020年3月までの不動産価格を確認することができます。

*不動産投資と収益物件の情報サイト健美家「四半期レポート2020年1月~3月期」から引用

こちらの表から東京23区の中古マンションの中で、築20年を超えた物件は2018年1月から3月期をピークにして一旦下落して横ばい状態が続いていますが、築20年未満の築年数の物件は2017年から2020年にかけて上昇基調で推移していることが確認できます。

1-2.東京23区の公示地価状況

次に23区の公示地価がどのように推移しているのかを見てみましょう。公示地価とは、固定資産税などの税計算や公共事業の用地買取にも利用される客観的な土地の評価です。

客観的な価値を測ることができるため、この公示地価は投資判断をする際の一つの材料にすることができます。

以下のグラフは東京都財務局の資料から引用したものです。こちらのグラフでは、昭和58年の公示地価を100とした場合の、平成10年から平成30年における平均価格推移を確認することができます。

*東京都財務局「地価公示の平均価格推移」から引用

こちらのグラフから区部住宅の公示地価指数は平成20年をピークに一旦下落していますが、平成26年から平成30年にかけて上昇基調だということが確認できます。さらに近年の公示地価の状況を見てみましょう。

以下の表は国土交通省の資料から引用したものです。こちらの表では、東京23区の平成28年から令和2年までの公示地価の、前年度からの上昇率を確認することができます。

*国土交通省「令和2年地価公示の概要」から引用

東京23区の住宅地を見た場合、平成28年で2.8%上昇、その後も上昇基調は継続、令和2年で4.6%上昇していることが確認できます。上記の資料から近年、東京23区の不動産需要は堅調に推移していると言えるでしょう。

1-3.東京23区の区別公示地価推移

では23区を区別に見た場合の公示地価はどのように推移しているのでしょうか。東京都内の市区町村の地価推移を見てみましょう。以下のマップは国土交通省の資料を引用したものです。こちらのマップでは平成31年度と令和2年での前年度からの地価上昇率を確認することができます。

*国土交通省「市区町村別の状況」から引用

国土交通省「市区町村別の状況」によると23区では全ての区で前年から上昇していることが確認できます。また、下記のエリアでは平成31年から令和2年までの上昇率が5%を超えていることが確認できます。

渋谷区、新宿区、板橋区、豊島区、北区、足立区、荒川区、文京区、台東区、墨田区、江東区、港区、品川区

1-4.東京23区の人口推移

不動産投資をする際は公示地価だけでなく、賃貸ニーズを測るために人口推移を確認することも重要です。

以下のグラフは東京都23区の人口予測推移を表したものです。こちらのグラフから2010年からの区部の人口と2040年までの予測人口を確認することができます。

*東京都総務局「東京都区市町村別人口の予測」から引用

こちらのグラフから日本全体の人口は減少傾向にある中、東京23区では2030年までは人口が増加し、2030年をピークにその後減少していくことが予測されています。

1-5.東京23区単月の人口推移

では、23区を区別に見た場合、単月の人口推移はどのようになっているのでしょうか。以下のマップは東京都総務局が作成した資料から引用したものです。こちらのマップでは令和2年2月中の人口の増減を確認することができます。

*東京都総務局「東京都区市町村別人口の予測」から引用

こちらのマップでは江東区、中央区、品川区、世田谷区が1ヵ月で200人以上増加していることが確認できます。以下の表は上記のマップから区部のみを抜粋し、数値化したものです。

*東京都総務局「東京都区市町村別人口の予測」から引用

区別に見た場合、新宿区、豊島区、北区、江戸川区のように1ヵ月で数百人減少している区もあることが確認できます。

このことから全体的には上昇基調にあるものの期間を区切った場合は減少しているエリアもあり、区によって状況が違うことが確認できます。

1-6.東京23区の人口ピーク時期

以下の表は東京都総務局が作成した資料を引用したものです。こちらの表は各区が人口のピークを迎える時期を予測したものです。

*東京都総務局「東京都区市町村別人口の予測」から引用

こちらの表から、最も早くピークが到達するのは、令和2年2月に人口が減少していた江戸川区や葛飾区、足立区だということが確認できます。その後北区、豊島区、新宿区が平成37年(令和7年)にピークを迎えることが予測されています。

千代田区、中央区、港区は平成52年(令和22年)までは人口が増加すると予測されており、賃貸ニーズの多い状態が継続すると考えられます。

1-7.東京都23区の区別企業数

企業が集まる近隣の地域は人が集まり、賃貸ニーズも集中する傾向にあります。

以下のグラフは中小企業庁の調査結果をもとに筆者が作成したものです。こちらのグラフから23区の区別の企業数を確認することができます。

*中小企業庁「市区町村別企業数(民営、非一次産業、2016年)」をもとに筆者作成

こちらのグラフから中央区、港区、新宿区、大田区に2万社を超える企業が在籍していることが確認できます。このエリアは職住近接の傾向から企業周辺に住みたいというニーズが多いことが予想されます。

1-8.東京都23区の区別就業者数

企業数に連動して就業者数も見てみましょう。以下のグラフは東京都総務局が作成した資料をもとに筆者が作成したものです。こちらのグラフでは2010年から5年ごとに2035年までの各区の就業者数推移を確認することができます。

*東京都総務局作成「東京都就業者数の予測-統計データ-平成27年10月」をもとに筆者作成

こちらのグラフから港区と千代田区は、2035年時点でも就業者数が60万人を割らず、他の区と比較して高く推移すると予測されています。

2.立地条件の良い人気エリアの物件を購入するには?

ここまで東京23区の人口推移や地価推移をもとにエリアの解説をしました。しかし、ご紹介した人気エリアの中古不動産はなかなか市場に出回らず、取得難易度の高い物件と言えます。

立地条件の良い都内の中古不動産を購入するには、エリアにこだわった不動産投資会社に問い合わせたり、セミナーに参加するなどして、不動産会社から物件情報が入りやすい状況にしておくことが重要です。

2020年4月現在、コロナウイルスの影響によって都内の投資セミナーは一時的に中止となっているものが多く、営業を自粛する不動産会社も増えています。

このような状況を踏まえ、投資用中古マンションの販売を手掛けるリズムなどの不動産会社では、PCやスマートフォンから遠隔で受講できるオンライン面談やオンラインセミナーの対応を開始しています。

気になるエリアの物件情報を見逃さないためにも、PCやスマートフォンからオンライン面談やオンラインセミナーの受講を検討してみましょう。

【関連記事】不動産投資セミナーのメリットや注意点は?オンラインで話が聞ける不動産会社も紹介

まとめ

東京23区で中古不動産投資をする場合、公示地価などのデータについて解説しました。

今回ご紹介したなかでも、地価上昇を続けるエリアの物件は人気が高く、条件の良い物件はなかなか市場に出回らない可能性があります。オンラインセミナーを利用するなどして、エリアにこだわった中古不動産を販売する不動産会社を探してみましょう。

また、人気エリアの物件は家賃収入と比較して物件価格も高くなるため得られる利回りが低くなる傾向があります。物件価格と得られる利回りのバランスを見ながら、慎重に検討することが大切です。

The following two tabs change content below.

西宮光夏

不動産会社での勤務や、所有している不動産運用の経験をもとにHEDGE GUIDEでは不動産関連記事を執筆しています。現在は主にふるさと納税の記事を担当しています。ふるさと納税記事では、地域の人たちが心を込めて提供する返礼品の素晴らしさを、少しでも多くの人にお伝えできればと思っています。