東京で不動産投資するならどのエリア?不動産投資家が「板橋駅」の将来性を分析

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皆さん、こんにちは。テレビや雑誌等で度々取り上げられる不動産投資。その中でも、物件価格が比較的低めで取引件数が多く、初心者でも取り組みやすいのが「ワンルームマンション投資」です。

ワンルームマンション投資を始めようと思っている方の中には、東京都内で投資を検討していても、具体的に都内のどのエリア・どの駅で物件を選べば良いのか、といったことに悩む方も多いでしょう。

不動産会社から提案される物件には、その物件の構造・築年数や階数・間取り・設備・家賃の妥当性等チェックするポイントが色々あります。

その中でも「不動産」というくらい、物件の立地は重要な指標の一つです。物件を購入する前にエリア・駅をよく見極めて納得して投資をすると良いと思います。

そこで今回は、10年以上に渡り主にワンルームマンションを中心に不動産投資をしてきた私が、「板橋駅」にスポットをあてて、不動産投資のエリアや駅の選び方について解説します。

目次

  1. 不動産投資の目線で見た「板橋駅」の特徴
  2. 板橋駅の交通利便性
  3. 板橋区と板橋駅のデータ
    3-1 板橋区の世帯と人口の増減
    3-2 板橋駅の利用状況
  4. 板橋駅周辺と賃貸市場
  5. まとめ

1.不動産投資の目線で見た「板橋駅」の特徴

板橋駅は板橋区にあるJR東日本の駅です。板橋駅といっても地図上は板橋区・北区・豊島区の境に位置しているため、この記事では板橋区として取り上げます。板橋区は、東京23区の北西部に位置し、面積は23区中9番目の大きさです。

私は数年前まで板橋駅は、少しのどかな場所だと思っていました。しかし、その様相は近年大きく変わろうとしています。

板橋駅には、板橋口と滝野川口に改札がありましたが、2019年に連絡通路として統合拡張されました。これにより、東口と西口の行き来が可能となりました。また、未整備だったバリアフリー化(エスカレーター・エレベーターの設置)もされ、使いやすくなっています。

板橋駅ホーム

さらに現在、板橋駅前では2か所の再開発が計画されています。一つ目は、板橋駅西口地区の再開発「板橋駅西口地区第一種市街地再開発事業」です。

これは板橋駅西口に地上41階、高さ約150メートル、総戸数約370戸のタワーマンション(下層階は商業施設)の整備が計画されています(2019年に都市計画決定、2021年度着工、2024年度以降の完成を予定)。

二つ目も西口で、板橋駅の板橋口地区の再開発「板橋駅板橋口地区市街地再開発事業」です。こちらも駅前で計画されているタワーマンションで、地上35階、高さ約130メートルの規模とのことです。(東日本旅客鉄道株式会社「JR東日本ニュース」を参照)

駅前のにぎわい拠点の形成を目的とするということで、JR東日本と野村不動産が共同で推進しています。駅前にタワーマンションが2棟建ち、商業施設も充実するということで、駅前はかなり発展していく可能性があります。

板橋 再開発予定地

2.板橋駅の交通利便性

板橋駅は埼京線がとおっており、隣の池袋駅まで3分、新宿駅まで8分、渋谷駅まで14分でアクセスできます。これら山手線の主要駅に、乗り換えなしで15分以内に到着することができる利便性は、入居者、特に単身者にとって高い機動性になり得ます。

私は板橋駅徒歩4分にある物件を所有していますが、ワンルームマンション投資で初めて購入したのが、この板橋駅の物件です。それまで下車したこともない駅でしたが、(最寄り駅からの近さと)主要駅へのアクセスの高さは物件購入の決め手となりました。

また、板橋駅から少し北に歩くと、都営三田線の新板橋駅があります。都営三田線を使えば、大手町駅まで16分、日比谷駅まで18分、日本橋駅まで23分(乗り換えて最短で)でアクセスできます。これらのビジネス街まで20分程度で到着するのも魅力の一つです。

板橋駅から少し西に歩くと、東武東上線の下板橋駅があります。成増駅や和光市駅にアクセスできます。下板橋駅の隣の駅には、テレビでもよく紹介される、食べ歩きができるハッピーロード大山商店街がある大山駅があります。

単身者の需要を狙ったワンルームマンション投資では、このように主要駅まで短時間でアクセスでき、複数路線が使える駅は、その駅自体の知名度がそれほど高くなくとも、入居者のニーズは底堅いと言えます。

3.板橋区の人口と板橋駅の乗車人員

マンション投資の家賃収入(インカムゲイン)に大きな影響を与えるのが、エリア内の賃貸需要です。

次に、板橋区の人口と板橋駅の乗車人員について詳しく見て行きましょう。

3-1.板橋区の世帯と人口の増減

板橋区のホームページで、板橋区全体の世帯数や人口(外国人を含む)を調べてみました。10年前から世帯数、人口ともに増加傾向にあることがわかります。

世帯数 人口 人口
うち外国人
2020年4月1日 316,200 572,490人 28,437人
2019年4月1日 311,834 568,721人 26,969人
2018年4月1日 305,298 563,087人 24,776人
2017年4月1日 299,995 558,809人 22,788人
2016年4月1日 294,466 553,257人 20,457人
2015年4月1日 288,864 546,414人 18,129人
2014年4月1日 283,727 540,549人 16,692人
2013年4月1日 280,567 537,668人 15,842人
2012年4月1日 279,323 536,335人 17,052人
2011年4月1日 278,061 535,812人 18,178人
2010年4月1日 277,815 536,778人 18,536人
2009年4月1日 275,320 534,957人 18,052人

3-2.板橋駅の利用状況

JR東日本の「各駅の乗車人員」によれば、板橋駅の2018年の利用状況は、定期外が13,632人、定期が20,823人の合計34,455人です。10年前と比較すると、乗者人員は15%も増加していることが分かります。

*JR東日本「各駅の乗車人員(2018年)」を参照。

4.板橋駅周辺環境と賃貸市場

板橋 駅前

板橋駅の周辺は、コンビニやスーパー、ドラッグストアがたくさんあり、日用品の買い物がしやすい環境です。

マルエツ板橋駅前

特に、マルエツ板橋駅前店は、板橋駅西口徒歩2分のところにあり、売場面積も約300坪と広く、閉店は午前1時30分までとなっています(2020年4月現在、コロナウイルスの関係で22時閉店)。

新鮮な刺身や出来立ての総菜、焼き立てパン等品揃えが充実しています。近くに、大型マンションのプラウドシティ池袋本町(総戸数785戸)があり、店舗はいつも賑わっています。

*出典:リーウェイズ株式会社 Gate. Market Survey

板橋駅の基本情報として、世帯構成に占める単身者の割合が東京23区平均と比較して多く、賃貸の割合も東京23区平均と比較して多くなっています。

*出典:リーウェイズ株式会社 Gate. Market Survey

また、賃料の分布としては、東京23区の平均が10万円であるのに対して、板橋駅の平均は8.8万円です。

不動産情報サイト「HOME’S」で検索してみると、板橋駅徒歩5分以内、築5年以内、専有面積25㎡前後のワンルームマンションの家賃で、10万円を超える物件も複数見られます。

タカラレーベンが新築分譲した、ネベル板橋(板橋駅徒歩5分、専有面積30㎡、12階)というマンションの募集家賃は管理費込みで138,000円でした。(2020年4月20日現在)

分譲仕様や上層階であることも差し引いても、少し強気な値付けではないかと思われますが、募集情報を見る限りこのような賃料設定でも満額で成約する可能性があるということが分かります。

まとめ

ワンルームマンション投資は、不動産投資のカテゴリーの中では投資金額が比較的低いため、初心者の方でも検討しやすいと言えます。

不動産投資を検討する際は、必ずしも六本木や表参道、広尾、赤坂エリアなどの高級住宅街である必要はありません。

エリア選びで大事なことは、入居者の視点に立った交通利便性の高さ、商業施設や商店街があって住みやすいかどうか、また家賃がお手頃かどうかです。それらを満たしていれば、必ずしも都心3区や高級住宅街でなくとも、賃貸ニーズを満たせる可能性が高まります。

資産性の高い物件を保有することは大事ですが、投資家の予算には限りもあります。多くの入居者に選ばれやすい駅はどこか、という視点で物件を探すとさらに不動産投資が面白くなるでしょう。

また、物件に足を運び、自分の目できちんと確認することも重要です。Googleのストリートビューだけではなく、実際に見学をしてみると良いでしょう。

実際に訪れると、駅周辺に新しい商業施設が出来ていたり、近くに競合物件が出来ていたりするのを見ると、不動産投資(賃貸不動産経営)の感覚が磨かれます。

不動産投資は、金融商品と違い、自分が投資したものが目に見えるところも面白さの一つです。知らない駅で降りて、街を歩くのはとてもワクワクするでしょう。是非、楽しみながら投資をしてみてください。

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依田泰典

不動産投資家。公認不動産コンサルティングマスター。情報経営イノベーション専門職大学客員教授。
・ソニーにて、ITソリューション関連の法人営業や企画・マーケティング業務に従事(MVP受賞)。ソニー在籍中、株式投資(信用取引)等幅広く金融商品を運用するほか、東京23区の分譲マンションをメインに不動産投資を実践。
・ソニー退職後、不動産会社(ベンチャー企業・東証上場企業)にて、収益用不動産(1棟物件)の仕入・販売、事業開発(不動産ファンド)、経営企画・広報業務に従事。
・独立後は、東証プライム市場上場グループ企業等の社外取締役、顧問、アドバイザーとして活動(営業・資金調達支援)。その後、仲間とIT関連のスタートアップを創業。
・米系PEファンドのKohlberg Kravis Roberts(KKR)への出資をはじめ、国内では不動産テック等IPOを目論む複数のスタートアップ(ミドル・レイターを含む)への出資のほか、複数のVCファンド(シード・アーリーメイン)にLP出資。
・宅地建物取引士(宅建マイスター)、貸金業務取扱主任者、賃貸不動産経営管理士、ビル経営管理士、競売不動産取扱主任者、社会保険労務士、行政書士、情報処理技術者等の資格を保有。
・趣味は街の散策と食べ歩き。YouTube鑑賞(BreakingDown、YOASOBI)。漫画(島耕作、キングダム、ザ・ファブル)。格闘技(合気道有段者)。坂道ファン(推しは櫻坂46山崎天)。
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