不動産クラウドファンディング、物件タイプ別にリスクや利回りを比較検証

投資型クラウドファンディングと一口に言っても、運用される物件によってそれぞれメリットやデメリット、利回りが違ってきます。

これから不動産投資型クラウドファンディングに投資する時は、どのような案件を選べば良いのでしょうか。

そこで今回は、各種の不動産投資型クラウドファンディングを見ながら、それぞれの運用物件による違いと特徴を解説します。

目次

  1. 不動産クラウドファンディングの運用物件とは
    1-1.ホテルや宿泊施設のクラウドファンディング
    1-2.マンションなど、居住用不動産のクラウドファンディング
    1-3.オフィスやテナントなど、商業施設のクラウドファンディング
    1-4.保育施設や医療施設のクラウドファンディング
  2. 各運用物件のメリットとデメリット
    2-1.ホテルや宿泊施設のメリットとデメリット
    2-2.居住用不動産のメリットとデメリット
    2-3.商業施設のメリットとデメリット
    2-4.保育施設や医療施設のメリットとデメリット
  3. まとめ

1.不動産クラウドファンディングの運用物件とは

まず、不動産投資型クラウドファンディングでは、実際にどのような物件が運用されているかを見ていきましょう。

1-1.ホテルや宿泊施設のクラウドファンディング

募集額が大きい大規模な案件としてよく見られるのが、ホテルや宿泊施設を運営する案件です。いわゆる宿泊業法に則ってホテルなどの運営施設を開設するための資金を募集し、その運用益が投資家に配当されます。

CREAL(クリアル)では、ホテルや宿泊施設の不動産型クラウドファンディングを扱っており、利回りとしては3%~5%の案件が多くなっています。募集額も1億円を超えるものがあり、このような案件が募集された際は投資しやすいでしょう。

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1-2.マンションなど、居住用不動産のクラウドファンディング

次に、ワンルームマンションなどの居住用不動産の運用案件について見て行きましょう。

居住用不動産のクラウドファンディングでは、投資家から集めた資金で中古マンションを購入して運用や転売を行い、利益を投資家に配当します。

例えば、プロパティエージェントが提供するリンプル(Rimple)では、都心エリアを中心に居住用マンションへ1口1万円からの少額投資が可能となっています。リンプルの年率の利回りは5%前後、運用期間は6ヶ月前後となっています。

主な利回りは4~5%程度になりますが、サービスによっては8~10%という非常に高い利回りを提供していることがあります。

ワンルームマンションを購入するため、募集する資金の規模は1,000~2,000万円程度と小規模な案件が多いです。募集が行われると、あっという間に投資額の上限まで達してしまうこともあります。

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1-3.オフィスやテナントなど、商業施設のクラウドファンディング

不動産型クラウドファンディングの中でも数は多くありませんが、オフィスやテナントなどの商業ビル、商業施設を取得するための案件の募集が行われることがあります。

こちらもホテル同様に募集の規模が大きく、数億円単位の案件になり、運用利回りは他と同じく3~5%前後です。

1-4.保育施設や医療施設のクラウドファンディング

時折募集されるのが、保育施設や医療施設などの公共性の高い施設の運用案件です。

例えば、CREALでは過去に保育園の開設資金案件の募集を行っていました。利回りは4%前後と、他の不動産投資型クラウドファンディングと大きく変わりません。

また、100人規模の保育園を開設する場合は数億円の資金が必要になるため、案件の募集規模も大きくなることがあります。

2.各運用物件のメリットとデメリット

それでは、ここまでご紹介した各運用案件のメリットとデメリットをそれぞれ確認しましょう。

2-1.ホテルや宿泊施設のメリットとデメリット

ホテルや宿泊施設の運用案件のメリットは、利回りを高く設定できる点です。

例えば、CREALの「ちくらつなぐホテル」という案件における1年目の運用利回りは4%でしたが、2年目は6%と他の不動産投資型クラウドファンディングよりも高い水準の利回りを設定しています。

このように、観光客が増えればそのぶん収益が増加するため、観光客が増えるシーズンは宿泊料を高く設定でき、居住用不動産よりも柔軟に収入を増やすことが可能です。

満室運営が見込めるような物件であれば、非常に高い収益性を期待できる点は大きなメリットと言えるでしょう。

一方、デメリットは収益性を観光客に依存している点です。観光客数が大きく減少すれば収益も比例して減少し、最悪の場合には宿泊施設自体が倒産してしまう可能性もあります。

居住用不動産より柔軟に収入を増やせる反面、投資家に想定通りの配当が行われず、元本を損失するリスクがある点はデメリットと言えるでしょう。

2-2.居住用不動産のメリットとデメリット

居住用不動産のメリットは、ホテルの案件と比較して収入が安定している点です。

特に、都心のワンルームマンションは空室リスクや家賃下落リスクが地方不動産と比較して低くなっています。居住用不動産は生活に根差した需要があり、観光業に依存したホテル案件と比べて景気の影響を受けにくくなっています。

一方、居住用不動産クラウドファンディングのデメリットは、募集金額が小さく、募集が早期に終了してしまう可能性がある点です。

投資先のワンルームマンションの価格は1,000~2,000万円程度のため、案件が豊富に提供されない限り、あっという間に投資額の上限に達してしまうことがあります。

人気案件に投資するためには、複数のクラウドファンディングサイトに登録したり、案件情報の通知を受け取る設定を行うなどの工夫が必要となるでしょう。

2-3.商業施設のメリットとデメリット

商業施設の案件のメリットは、ホテルや観光施設と同じく収益性が高い点が挙げられます。施設の人気が高いほど稼働率が上昇し、売上が上がるため、投資家への配当が増額される可能性もあります。

一方デメリットに関しては、2020年4月現在で商業施設案件はほとんど運用されていないため、未知数な部分が多くあります。

参考に商業施設型のREITの動向を見てみると、商業施設は景気が悪化すると、テナントの退去や売上が減少し、景気悪化の影響を比較的受けやすいと考えられます。

商業施設型のREITと同じく、クラウドファンディングでもこのような景気の影響を受けやすいと推察できます。

2-4.保育施設や医療施設のメリットとデメリット

保育施設や医療施設案件の利回りは、3~4%とそこまで高いわけではありません。しかし、社会的に必要とされる公共性の高い施設であるため、国からの補助金も多く、一般的な民間企業と比較して倒産率の低い事業となっています。

保育施設も、医療施設も、需要は人間が生活している限り、必ず発生するものです。それだけに景気の影響が少なく、不動産型クラウドファンディングの中でもリスクの低い投資先と言えるでしょう。

ただし、不測の事態によって収益が崩れてしまうか可能性があります。例えば、保育施設の場合は経営者の問題で保育士が一斉に退職し、運営が立ち行かなくなるケースです。

医療施設の場合、院内感染によって医療施設が運営できなくなるといった問題が発生するケースも見られます。

他の運用案件ではなかなか起こりにくいような想定外のリスクが発生する可能性の高さこそ、保育施設や医療施設のデメリットだと言えます。

まとめ

不動産投資型クラウドファンディングで運用される物件にも、様々な種類があります。

居住型不動産案件や保育施設案件はホテルや商業施設と比較して景気の影響を受けにくいと言えます。しかし、ホテルや商業施設のクラウドファンディングは比較して利回りが高くなる傾向にあり、リターンを重視するのであれば検討しておきたい案件と言えます。

不動産型クラウドファンディングに投資する際は、これら案件ごとの特徴を踏まえ、他の投資と組み合わせつつリスクとリターンをしっかりと管理しながら投資することが大切です。

資産を集中させず分散させながら、リスクを避けた投資を心がけておきましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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