海外不動産投資、リゾート地の物件が買えるおすすめの国は?3カ国を比較

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海外不動産投資では、将来的な移住や別荘利用などを考慮するとリゾートエリアでの投資も有効です。

しかし、同じリゾートエリアであっても国やエリアによって特徴は異なります。それぞれの特徴を比較し、自身の投資目的に合った投資先を検討することが大切です。

この記事では、アメリカ・フィリピン・タイのリゾートエリアについてメリットやリスクを比較解説します。

目次

  1. ハワイ(アメリカ)
    1-1.ハワイ不動産投資のメリット
    1-2.ハワイ不動産投資のデメリットとリスク
  2. セブ島(フィリピン)
    2-1.セブ島不動産投資のメリット
    2-2.セブ島不動産投資のデメリットとリスク
  3. パタヤ(タイ)
    3-1.パタヤの不動産投資が持つメリット
    3-2.パタヤ不動産投資のデメリットとリスク
  4. まとめ

1.ハワイ(アメリカ)

アメリカのハワイは海外のリゾートエリアとして有名なエリアです。ハワイは旅行先としても日本人の人気が高く、海外不動産に投資する際にハワイ不動産を購入したいと考える人も少なくありません。

しかし、投資対象としてみた時、ハワイ不動産投資にはメリットだけでなくデメリットやリスクがあります。それぞれ詳しく見て行きましょう。

1-1.ハワイ不動産投資のメリット

ハワイ不動産投資が持つメリットとして、不動産市場が堅調であることと、日本人エージェントが多い、という点が挙げられます。

ハワイはリゾートエリアとして世界的な知名度を持っているため、世界中の投資家から注目されているエリアです。ハワイでは投資用物件の需要も多くため、ハワイの不動産価格は他のエリアと比較しても堅調な推移をしているのが特徴的です。

アメリカ不動産のポータルサイトであるRedfinの統計によると、値動きが細かいものの、ハワイ州の不動産価格は長期的には右肩上がりで上昇しています。(※参照:Redfin「Data Center>Home Prices, Sales & Inventory」)

新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きい2020年以降も、それ以前と比較するとペースが鈍っているものの、値上がりを続けている状況です。ただし、アメリカの不動産価格が上昇している背景には、大規模な金融緩和があったことにも注意が必要と言えるでしょう。

過去の傾向が将来の値動きを保証するとは断言できないものの、市場が大崩れしづらい背景を持っていることは、ハワイ不動産投資のメリットと言えます。

そのほか、ハワイは日本人の人気も高いリゾート地なので、現地で不動産エージェント業を営む日本人もたくさんいます。物件の売買や購入後の賃貸管理について、日本人の不動産エージェントを頼れる点もハワイ不動産投資のメリットとなります。

海外不動産投資においては、日本との時差があるほか言語も違う現地人とのコミュニケーションは投資家にとって負担が大きくなります。しかし、商習慣や言語が同じ日本人とのやり取りであれば負担を軽減可能です。

1-2.ハワイ不動産投資のデメリットとリスク

その一方で、ハワイ不動産投資が持つ代表的な注意点としては、高価格低利回りの物件も多いことや、築古物件では修繕費がかさむことなどが挙げられます。

先に挙げたRedfinの統計によると、2021年6月時点におけるハワイ州の物件価格は$671,000であり、日本円に換算すると約7,000万円です。ハワイ不動産の価格は世界的に見ても高い部類に入ります。

また、高価格の物件は利回りが低くなる点に要注意です。ハワイ不動産の中には表面利回りが2%前後しかないものも少なくありません。ハワイ不動産は利回り狙いの投資には適していないと言えます。

ハワイ不動産に投資するのであれば、長期的なキャピタルゲインや資産性に着目した投資方法が適していると言えるでしょう。

そのほか、ハワイには築50年を超えるような築古物件も多い点にも要注意です。築古物件では修繕費がかさんで思うようにキャッシュフローが出ないこともあります。築古物件を購入するのであれば、購入手続きの前にインスペクションを入れるなどで対策をしておきましょう。

インスペクションとは、専門業者による物件の点検調査を指しています。修繕を要する箇所があればインスペクションで指摘されるため、修繕費用の負担区分について売主と交渉も可能です。ハワイの築古物件投資では、事前に修繕の不安要素をつぶしておくことが重要になります。

【関連記事】ハワイ不動産投資のメリット・デメリットは?リスクや注意点も

2.セブ島(フィリピン)

フィリピンは、急速な人口増加や経済発展によって不動産投資先としても注目されています。フィリピンのリゾート地としては、セブ島エリアが有名です。セブ島エリアにおける不動産投資についてメリットやリスクなどを解説します。

2-1.セブ島不動産投資のメリット

セブ島エリアの不動産投資が持つメリットの1つは、高所得の外国人入居者がターゲット層となる点です。セブ島はリゾート地でありながら、セブシティエリアと呼ばれる都心部では海外IT企業の拠点も数多く設置されています。

フィリピンではほとんどのエリアで英語が通じるほか、ITアウトソーシング産業が盛んです。また、セブ島は英語やプログラミングなどの留学先として選ばれることも多くなっています。

これらの背景から、フィリピンに進出する海外IT企業も多いものです。都心部には現地に派遣されている外国人駐在員も多く居住しています。

2021年時点におけるフィリピンの首都マニラでは、外資の流入量も多いことなどからコンドミニアム価格の値動きが激しいものの、首都以外のエリアでは順調に不動産価格が上昇中です。セブ島エリアでは、上記のような市場環境を背景としつつ、海外不動産の中でも安価に物件を購入できます。

入居者募集の戦略次第で効率的に利益を狙えるのが、セブ島エリアの不動産投資が持つメリットです。

2-2.セブ島不動産投資のデメリットとリスク

セブ島エリアの不動産投資では、フィリピンの経済動向や新型コロナウイルスの影響などを受けやすい点がリスクと言えます。セブ島エリアの代表的な産業は、既に解説したIT産業や観光産業などです。

IT産業は海外企業の動向に影響を受けるほか、観光産業は世界的な景気の動向や新型コロナウイルス感染症の状況に影響されます。

例えば、セブ島のコンドミニアム投資では、管理組合の規制がなければ空室期間中にホテル運用することも可能です。しかし、世界的に景気が後退している時期には観光客も減ってしまいます。

また、世界的にコロナウイルス感染症が収束していない2021年8月時点では、観光産業の動向も先行き不透明です。外国人が入居者や宿泊者のメインターゲットとなるセブ島の不動産投資では、外的な要因の影響を受けやすい点に注意を要します。

【関連記事】フィリピン不動産投資、物件を購入する手順や流れは?注意点も

3.パタヤ(タイ)

タイのパタヤもハワイなどと並んで世界的に有名なリゾートエリアです。パタヤの不動産投資が持つメリットやリスクについて解説します。

3-1.パタヤ不動産投資のメリット

パタヤの不動産投資が持つメリットは、安価に物件を購入できることとホテル運用も有効な点などです。

2021年時点のタイでは、首都バンコクの不動産価格は直近10年間で大きく値上がりしたものの、地方都市の物件はまだ比較的安価に購入できます。パタヤもハワイ同様に欧米から人気のリゾートエリアですが、ハワイと比較すればパタヤの物件価格はそれほど高くありません。

同じ海外リゾートの物件という観点で比較すると、パタヤの不動産投資は効率的に利益を上げることが可能です。また、周辺諸国からも観光客が集まってくるため、物件のホテル運用でも利益を狙えます。

3-2.パタヤ不動産投資のデメリットとリスク

パタヤの不動産投資では、物件売却の方向性も含む出口戦略に要注意です。タイは東南アジアの中では国として少子高齢化が進んでいる部類に入ります。CIAの統計によると、例えばフィリピンにおける2020年の年齢中央値は24.1歳ですが、タイでは39歳です。特に、タイ人女性の年齢中央値はすでに40.1歳に達しています。

(※参照:CIA「THE WORLD FACTBOOK」)

また、国際連合の統計によると、2015年~2020年におけるタイの平均人口増加率は0.3%です。1%を超えているフィリピンやカンボジアなどと比較すると、タイの人口増加率は低くなっています。(※参照:国際連合「World Population Dashboard」)

パタヤに限らずタイ全体に言えることですが、統計で比較する限りは、タイの不動産は他の国よりもキャピタルゲインの期待などが薄いと言えます。パタヤ不動産に投資する場合は、物件売却も含めた出口戦略について事前の検討が重要です。

【関連記事】タイ不動産投資、おすすめの投資エリアは?バンコク・パタヤの特徴を比較
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まとめ

国を問わずリゾートエリアの主要な産業は観光産業なので、リゾートエリアの物件に投資する場合は、海外不動産投資においても景気動向などに要注意です。

なお、同じリゾートエリアといえども、観光業以外の産業や不動産市場の動向などエリアによって違いがあるため、それぞれの特徴を比較してから物件を選ぶことが重要になります。

リゾートエリアの海外不動産投資で失敗しないために、投資目的を決めるなど物件購入前の方向性についてしっかり検討し、慎重に投資判断をしていきましょう。

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