マンション売却の最適なタイミングは?判断するための5つのポイント

マンションの購入はライフイベントの中でも非常に大きな買い物です。しかし、転勤や家族構成の変化が生じた場合は、住み替えや買い替えのためにマンションを一度売却する必要が生じることもあります。

この記事では、マンションの売却を検討している方に、最適なタイミングを判断するためのポイントをお伝えします。

目次

  1. マンションの売却に最適なタイミングを判断する5つのポイント
    1-1.不動産市況を理解する
    1-2.不動産の需要が高い時期を調べる
    1-3.物件の築年数を考慮する
    1-4.不動産の売却に関する税制を理解する
    1-5.購入時よりも価格が高くなっているか見極める
  2. まとめ

1 マンションの売却に最適なタイミングを判断する5つのポイント

新たな住まいを確保する際には購入資金が必要になります。転勤による転居であれば住まいを確保するまでにあまり時間の余裕がないケースも多いため、円滑に売買契約を成立させなければなりません。

手続きを円滑に、かつ高くマンションを売却するには、売却に最適なタイミングを理解した上で売却活動を進めていくことが重要です。そのタイミングを判断するためのポイントは以下の5つです。

  1. 市況を理解する
  2. 需要の高い時期を調べる
  3. 築年数を考慮する
  4. 税制を理解する
  5. 購入時よりも価格が高くなっているか見極める

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

1-1 不動産市況を理解する

マンションの売却価格は市況の影響を受けて大きく変動しています。例えば、2008年にアメリカの投資銀行の1つであるリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻した、いわゆる「リーマンショック」の影響を受けてマンション価格は大きく下がりました。

国土交通省が公表している平成31年の地価公示価格によると、リーマンショック後は下落が続いていたものの、東京の地価は2013年から回復傾向となっています。また、三大都市圏以外の地方圏でも住宅地価格が27年ぶりに上昇に転じています。

しかし、現在は不動産市況の過熱感が指摘されるケースも散見されており、さらに2020年には東京オリンピックの終了、2022年には生産緑地問題といった、不動産市況に悪影響を及ぼす可能性のある事柄も控えています。

生産緑地問題とは、大都市圏内において農地・緑地として土地を維持していた場合に税制優遇を受けられる特例適用期間が、2022年に多くの農地で終了するという問題です。税制優遇を受けられなくなると、その土地を手放して現金化しようとする人が増えるため、宅地が増えることによって地価が下落すると予想されています。

これはあくまでも予想で、必ず地価が下落するとは言い切れません。また東京オリンピックについても、開催後の市況への影響がどれくらいあるかは未知数な部分があります。しかし、地価に何かしらの悪影響を与える可能性は考えられます。

現在の不動産価格相場は高い水準にあること、一方で市況にこうした悪影響を与えうる要因を理解したうえで、マンションを売却するタイミングを判断することが大切になります。

【関連記事】オリンピック後に東京都の不動産価格はどうなる?GLM予測レポート

1-2 不動産の需要が高い時期を調べる

先ほどは年単位でマンションの売却時期について考えましたが、月単位でもマンションの売却価格には多少の差が生じます。その主な理由は、需要が月によって異なるためです。

不動産は例年、引っ越しシーズンに合わせて需要が高くなるため、そのタイミングに合わせれば円滑かつ高くマンションを売却できる可能性が高いと言えます。日本では、4月と9月に人々の移動が多くなりますが、特に4月は新年度の始まるタイミングと重なるため、家族連れの移動も多くなります。

4月の移動に向けて2月や3月にマンションを探す人が増えるため、1月頃からマンションを売り出す準備を始めるのが理想的な売却のタイミングと言えるでしょう。同じく9月のタイミングに合わせるのであれば、6月頃から準備しておくと良いでしょう。

1-3 物件の築年数を考慮する

マンションは物件価格に占める土地と建物の価格割合を見ると、建物の割合の方が高いため、築年数経過による資産価値下落の影響を受けやすい傾向にあります。

そのため、マンションは築25年を迎えるまでは大きく価格が下落しやすいので、築年数を考慮しながら売却時期を検討することが重要です。特に15年目以降は、急激に価格が下がるケースが多いため、15年目を迎える前に売却を検討することも必要かもしれません。

1-4 不動産の売却に関する税制を理解する

マンションを売却するタイミングを判断する際には、税制を理解しておくことも重要です。通常、マンションは売却時の方が購入時より価格が下がるため、売却による譲渡所得が生じる可能性は低いと言えます。また、居住用のマンションを売却する際は、3,000万円の特別控除を適用できるため、ほとんどの場合譲渡所得が生じることはありません。

しかし、地価の上昇とともに中古マンションの価格も上昇しているため、場合によっては譲渡所得が生じる可能性もあります。譲渡所得に対する税率は、マンションの所有期間によって異なるため、所有期間による税率の違いを事前に確認しておくことが重要です。

所有期間が5年以下の場合は、所得税30.63%に住民税9%を加えた39.63%の税率が適用されます。5年を超えた場合は、所得税15.315%に住民税5%を加えた20.315%の税率と、5年を1つの境にして大きく税率が異なります(なお、この場合の所有期間は、売却をした年の「1月1日時点」で計算される点に注意してください)。

また、10年を超えた場合は、6,000万円以下の部分は所得税10.21%に住民税4%を加えた14.21%、6,000万円超の部分は所得税15.315%に住民税5%を加えた20.315%となります。

自宅として使用していたマンションを売却する場合には譲渡所得が生じる可能性は低いと言えますが、譲渡所得が生じる場合の税制を考慮することも売却のタイミングを決める重要な1つのポイントと言えるでしょう。

1-5 購入時よりも価格が高くなっているか見極める

マンションの相場が購入時よりも高くなっている場合には、マンションの売却のタイミングが到来していると言えます。3,000万円の特別控除を利用できる状況であれば、売却しても所得税や住民税が発生しないことが多いため、売却益をそのまま新たな住居の確保に回すことも可能です。

しかし、マンションの相場が購入時よりも高くなっているかどうか知るためには、定期的に相場価格を確認しておく必要があります。マンションの相場を確認する主な方法には以下の2つが挙げられます。

  • マンションの一括査定サイトを活用する
  • 不動産ポータルサイトで調べる

マンションの一括査定サイトとは、一度だけサイト上で物件情報を登録すれば複数の不動産会社から一括で価格査定を受けられるサイトのことです。実際に売却を検討しているのであれば、査定価格を見ながら相場価格も合わせて確認し、信頼できる不動産会社へ売却活動の相談をすると良いでしょう。

不動産ポータルサイトとは、HOME’SやSUUMOなどのように物件情報が掲載されているサイトのことです。周辺のマンションの売り出し価格や相場を調べることができるほか、サイトによっては過去の相場を知ることもできます。

定期的にマンションの価格を確認しておき、高く売れるタイミングで売却するのも1つの選択肢と言えるでしょう。

2 まとめ

マンションは、いつ売却しても同じ価格で売れる、すぐに買い手が見つかるというわけではありません。タイミングによって価格や需要に差が生じるため、マンションの売却に最適なタイミングを判断することが重要です。

最適なタイミングを判断する上で重要なのが、市況を理解する・需要の高い時期を調べる・築年数を考慮するなどのポイントを押さえておくことです。マンションの売却はこれらのポイントを押さえた上で取り組むことで、より高い価格かつスムーズに進めやすくなるため、しっかりとポイントを押さえてから売却を進めていきましょう。

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矢野翔一

矢野翔一

関西学院大学法学部法律学科卒。宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)などの保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産投資を行う。HEDGE GUIDEでは不動産投資記事を主に担当しています。専門用語や法律が多く難しいジャンルですが分かりやすくお伝えしていきます。