空き地を所有している人の中には、コインパーキング経営に興味を持っている人も多いのではないでしょうか。コインパーキング経営は、建物の建築費用がかからないため初期費用が安く、比較的リスクの低い土地活用方法と言えます。
しかし、コインパーキング経営では見込んでいた収益が得られない可能性や、事故や犯罪などのトラブルリスクなど、事前に注意しておきたいポイントがあります。
この記事では、コインパーキング経営を検討している人に向けて、コインパーキング経営の4つの失敗例と失敗例から学ぶ事前の対策を解説します。
目次
- コインパーキング経営の4つの失敗例
1-1.シミュレーション通りの収入が得られなかった
1-2.事故が発生して責任を追及された
1-3.災害に巻き込まれてしまった
1-4.ロックシステムを壊されてしまった - コインパーキング経営の失敗例から学ぶ事前の対策
2-1.複数の運営業者や他の活用方法を比較し検討する
2-2.事故リスクに備え、コインパーキング管理を徹底する
2-3.ハザードマップを事前に確認しておく
2-4.死角がないように防犯カメラを設置する - まとめ
1.コインパーキング経営の4つの失敗例
土地活用を行った場合、土地活用によって得られた収入を固定資産税や都市計画税などの支出に充てたり、余った分は自由に使うことが可能です。
土地活用には、賃貸経営や太陽光発電などがありますが、どちらも初期投資が大きく、投資金が回収できないリスクのある活用方法と言えます。
コインパーキング経営は初期投資を抑えられるため、リスクが比較的少ないのが特徴です。しかし、リスクゼロではないため、コインパーキング経営を行うためにも、コインパーキング経営のよくある失敗例を把握しておくことが重要です。
コインパーキング経営のよくある失敗例として、以下の4つが挙げられます。
- シミュレーション通りの収入が得られなかった
- 事故が発生して責任を追及された
- 災害に巻き込まれてしまった
- ロックシステムを壊されてしまった
それぞれの失敗例について詳しく見ていきましょう。
1-1.シミュレーション通りの収入が得られなかった
コインパーキング経営を始める際は、コインパーキングの運営業者に相談し、シミュレーションの結果、コインパーキング経営に適した土地であることが分かったため、コインパーキング経営を始めたという人も少なくありません。
しかし、必ずシミュレーション通りになるわけではありません。シミュレーション通りの収入が得られず、コインパーキング経営の継続が困難になる可能性があります。
また、立地がコインパーキング経営に適していないにもかかわらず、甘く見積もったシミュレーション結果を出すような運営業者もいるので注意が必要です。
1-2.事故が発生して責任を追及された
コインパーキング経営では、コインパーキングの利用者同士の事故や、入庫または出庫する際に第三者と事故が起きることがあります。事故の結果、コインパーキングの設備が壊れてしまい、修繕費用が発生することがあります。
また、事故の内容によっては利用者から責任を追及される可能性があります。責任を追及された場合、損害の一部を経営者が負担しなくてはならない可能性もあるので注意が必要です。
1-3.災害に巻き込まれてしまった
コインパーキング経営は災害の影響を受けにくいですが、大地震によって地割れや液状化現象、津波や集中豪雨、洪水による浸水、土砂崩れによる埋没などの影響を受ける可能性があります。
上記のような災害が生じて、コインパーキングのシステムが影響を受けた場合、システムの復旧に多額の資金が必要となり、復旧までの間は収入が得られない可能性があります。
災害の影響を受けてコインパーキング経営の継続が困難になるケースもあるため、災害に備えておく必要があるでしょう。
1-4.ロックシステムを壊されてしまった
コインパーキングでは、空いているスペースに車を停めるとロックシステムが作動します。ロックシステムは料金を支払えば解除できますが、ロックシステムが作動したまま料金を支払わず、無理に出庫してロックシステムを壊す利用者もいます。
ロックシステムを壊された場合、駐車料金を回収できないだけでなく、無駄な修理費用が発生するうえ、復旧するまでそのスペースを活用できません。
無人で24時間経営していると、上記のようなトラブルに遭遇する可能性が高まります。精算機を壊されることもあるので注意したいポイントと言えます。
2.コインパーキング経営の失敗例から学ぶ事前の対策
コインパーキング経営のよくある失敗例を未然に防ぐには、失敗例を踏まえた上で事前に対策を練ることが重要です。
コインパーキング経営の失敗例から学ぶ事前の対策として、以下の4つが挙げられます。
- 信頼できる運営業者に依頼する
- コインパーキング管理を徹底する
- ハザードマップを事前に確認しておく
- 死角がないように防犯カメラを設置する
それぞれの対策について詳しく見ていきましょう。
2-1.複数の運営業者や他の活用方法を比較し検討する
コインパーキング経営を行う際、相談する運営業者の実績が少ないとシミュレーション結果と運用結果の誤差が生じやすくなります。
また、コインパーキング設置の依頼を受けるために嘘のシミュレーション結果を提示する悪質な運営業者もいます。
このような運営業者に相談すると、シミュレーション結果通りの運用結果にならず、経営に失敗するリスクが高まるので注意が必要です。
コインパーキングを手掛ける運営業者に相談する際は、実績が豊富かどうか、複数の業者に相談するなど、信頼できる運営業者を見つけてから依頼しましょう。
例えば、HOME4Uの土地活用サービスでは、最大7社から土地の収益化プランを提案してもらうことが可能です。このようなサービスを活用し、複数の業者や他の活用方法の収益率を比較し、慎重に検討することが重要です。
2-2.事故リスクに備え、コインパーキング管理を徹底する
コインパーキング経営では、自分でリスク対策をしっかり行うことも重要です。
例えば、「コインパーキングの利用時に発生した事故の責任は負いません」といったように責任の所在についてしっかり明記する、事故が起きないように駐車スペースに余裕を持つ、出入口にミラーを設置するなどです。
責任を負わない旨を明記しても、経営者に過失があると判断された場合は損害賠償責任を負うことになります。しかし、管理を徹底していれば過失が認められる可能性は低いため、コインパーキングの利用者に責任を追及されるリスクを抑えられるでしょう。
2-3.ハザードマップを事前に確認しておく
コインパーキング経営を始める前に、所有している空き地のハザードマップを確認し、所有しているのがどのような自然災害リスクを伴う空き地なのかを調査しておきましょう。
災害リスクから活用に適さない土地である場合、売却を視野に入れつつ活用した際のリスクとリターンを総合的に判断することが大切です。
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2-4.死角がないように防犯カメラを設置する
悪質な利用者とのトラブルを未然に防ぐためには、防犯カメラを設置するといった対策が有効です。
しかし、悪質な利用者は防犯カメラの死角を見つけてからトラブルを起こすため、死角がないように防犯カメラを設置する必要があります。
防犯カメラには、悪質な利用者とのトラブルを未然に防ぐだけでなく、責任追及された場合の証拠の役割もあります。犯罪リスクを軽減するためにも、積極的に設置を検討してみましょう。
まとめ
空き地ぶが様々な活用方法があるため、どの活用方法を選ぶべきか悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。
コインパーキング経営は、賃貸経営や太陽光発電などと比べて初期投資を抑えられるため、リスクの比較的少ない土地活用の手段と言えます。
しかし、リスクが比較的少ないと言ってもリスクゼロではありません。リスクを抑えながら安定したコインパーキング経営を行うためにも、コインパーキング経営における失敗例を把握して事前に対策を練っておくことが重要です。
矢野翔一
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