マンションの買取相場は?売却価格の調べ方や買取と仲介の比較も

不動産を売却する方法は仲介と買取の2種類あります。マンションの売却を検討している人の中には、仲介と買取どちらを利用すべきか迷っている人もいるでしょう。

仲介と買取は異なる売却方法のため、売却価格も異なります。買取を検討するのであれば、仲介の相場と合わせて買取相場を調査することが重要です。

そこでこの記事では、マンションの買取相場や、売却価格の調べ方、仲介との違いについて解説していきます。マンションの売却を検討しており、買取について気になっている人はぜひ確認してください。

目次

  1. マンション買取と仲介との比較
    1-1.買取と仲介の売却方法の違い
    1-2.買取と仲介の査定基準の違い
    1-3.買取相場が仲介相場を下回る理由
    1-4.買取の種類
    1-5.マンション売却までに必要な期間
    1-6.マンション売却にかかる諸費用
    1-7.契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)
  2. マンションの買取相場の調べ方
    2-1.不動産一括査定サイトで買取相場を調査する
    2-2.仲介査定との違い・注意点
  3. まとめ

1.マンション買取と仲介との比較

マンションの買取価格は、仲介による売却価格の7~9割になる傾向があります。物件によって買取価格は異なるため、個別確認が必要です。この章では、マンションの買取相場について以下を解説します。

1-1.買取と仲介の売却方法の違い

買取は不動産会社がマンションを買い取りますが、仲介は不動産会社が買主を探してきます。買取は、不動産会社がマンションの価格を提示し、売主がその価格に納得すれば売買契約へ移行する流れです。

仲介はチラシなどで検討者を集客して、価格や引渡し日について検討者と合意した後に売買契約へ移行します。このように、買取と仲介ではマンションの売却方法が異なります。

1-2.買取と仲介の査定基準の違い

前述したように、マンションの買取相場は仲介による売却価格の7~9割ほどとなります。マンションの仲介相場を調査したうえで、不動産会社に利益が残るように買取額が算出されています。

一方、仲介によるマンションの売却価格は周辺の成約事例から「取引事例比較法」という査定方法で算出します。

不動産会社は、「レインズ」といわれる不動産会社しか閲覧できないネットワークシステムを利用して、過去の成約事例を調べます。その成約価格から周辺の仲介相場を割り出し、さらに仲介相場から買取価格を算出するという流れです。

1-3.買取相場が仲介相場を下回る理由

不動産会社は買い取ったマンションを売却することで利益を上げています。そのため、買取価格は仲介相場を1~3割程度下回る傾向があります。

マンションの買取再販には登記関係の費用や税金がかかり、かつ買取業者の利益も出さなければいけません。相場以下で買い取らないと利益が出せないため、買取価格は相場を下回るのです。

1-4.買取の種類

買取には以下2種類あります。

  • 即時買取
  • 買取保証

即時買取の場合、買取業者が提示する金額に納得すればすぐに売買契約に移ります。一方、買取保証はすぐにマンションを買い取らずに、一定期間は通常の「仲介」と同じく売却活動をしてから、あらかじめ設定した価格で売れなければ買い取るという仕組みです。

たとえば「3か月以内に2,300万円以上で売れなければ、2,000万円で買い取る」というような条件を設定されます。買取保証は仲介と買取を併せた売却方法といえるでしょう。

1-5.マンション売却までに必要な期間

売却期間は買取の方が短くなります。売却期間も売却価格と同じく、物件によって異なりますが、仲介を選択すると査定から引渡し(決済)まで3ヶ月~半年程度の期間を必要とする傾向があります。

一方、買取の場合は売却活動がなく、査定から決済までは数週間ほどで完了します。そのため、「なるべく売却活動をしたくない」「早く決済(現金化)したい」などの優先順位が高い場合は買取を検討してみると良いでしょう。

1-6.マンション売却にかかる諸費用

買取の場合は仲介手数料がかからないため、仲介よりも諸費用が安くなります。仲介手数料の計算方法は下記の式で求められます。

売買価格 仲介手数料率
200万円未満 売買金額×5.5%
200万円超~400万円以下 売買金額×4.4%+2.2万円
400万円超 売買金額×3.3%+6.6万円

※上記の仲介手数料は、消費税込となっています。

仮に売却価格が2,500万円であれば、89.1万円(税込)が仲介手数料の上限になります。仲介と比較して、この仲介金額分は買取の方が安くなります。

1-7.契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)

契約不適合責任とは、住居に欠陥があった場合に売主が負う責任です。たとえば引き渡し後の建物に契約不適合責任の範囲・期間内で雨漏りが発生した場合、契約不適合責任を問われれば「補修費用の負担」などの責任を負うことがあります。

しかし、買主が宅建業者(買取業者や不動産会社)の場合は契約不適合責任が免責になるため、引き渡し後のリスクを減らすことができます。

【関連記事】売主が不利に?不動産売却の契約不適合責任(瑕疵担保責任)を解説

2.マンションの買取相場の調べ方

買取業者にも得意・不得意があるため、買取価格は買取業者によって異なります。マンションの買取相場を調べるときは、複数の不動産会社へ査定依頼し、買取相場を調査することが大切です。

以下、マンションの買取相場を調査する手順について詳しく解説していきます。

2-1.不動産一括査定サイトで買取相場を調査する

複数の不動産会社へ買取相談・買取査定を依頼するのであれば、不動産一括査定サイトを利用することで効率的に情報を集めることができます。

不動産一括査定サイトは無料で利用でき、査定価格の提示後に実際に売却するかどうかを検討できるため、「まずは相場を知りたい」という時にも利用することが可能です。

査定サイトでは、物件情報の登録時には詳細を書き込める備考欄があります。この備考欄に「買取価格を知りたい」や「買取保証のある不動産会社へ依頼したい」などのように希望を書くことで、仲介相場だけでなく買取相場を調査可能です。

下記、複数の不動産会社へ買取相談ができる、不動産一括査定サイトの一覧です。査定サイトごとに提携している不動産会社や得意とする物件タイプ、同時依頼できる社数が異なるため、それぞれ比較しながら登録するサイトを検討してみましょう。

主な不動産一括査定サイト

サイト名 運営会社 特徴
すまいValue 不動産仲介大手6社による共同運営 査定は業界をリードする6社のみ。全国900店舗。利用者の96.7%が「トラブルなく安心・安全に取引できた」と回答
リガイド(RE-Guide) 株式会社ウェイブダッシュ 15年目の老舗サイト。登録会社数800社、最大10社から査定を受け取れる。収益物件情報を掲載する姉妹サイトも運営、他サイトと比べて投資用マンションや投資用アパートの売却に強みあり
LIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービス 株式会社LIFULL 全国3100社以上の不動産会社に依頼できる。匿名での依頼も可能
HOME4U 株式会社NTTデータ スマートソーシング 全国1800社から6社まで依頼可能。独自審査で悪徳会社を排除
イエウール 株式会社Speee 全国1600社以上、悪徳企業は運営企業が排除。最大6社に無料で不動産の一括査定

【関連記事】不動産査定会社・不動産売却サービスのまとめ・一覧

2-2.仲介査定との違い・注意点

仲介における不動産査定では、査定価格だけでなく、査定の根拠や担当者の対応力なども確認し、総合的に判断する必要があります。仲介査定の価格は売却価格ではなく、あくまでも売却できる可能性のある目安価格となるためです。

仲介査定ではあえて相場よりも高い金額を提示し、仲介依頼を獲得しようとする悪徳な不動産会社が紛れていることもあります。そのため、査定価格だけでなく査定の根拠も合わせて確認することが重要となります。

一方、不動産買取の査定では、買取価格を提示しているのは買主である買取業者のため、買取価格は売却価格とイコールになります。シンプルに査定価格や売買条件だけの比較となる点は、仲介と買取の大きな違いといえるでしょう。

そのため、複数の買取業社へ査定依頼して、最も良い条件を提示した買取業者を選定することが重要となります。

なお、不動産会社によっては買取を行っていなかったり、マンションの買取需要によっては買取対応をしてもらえない可能性があります。買取を行っているか、または買取が可能かどうか、不動産会社へ個別に確認しましょう。

まとめ

マンションの買取価格は仲介相場の7~9割ほどになる傾向がありますが、正確な価格を知るには実際に複数社から不動産査定を受けることが大切です。

マンションの買取需要によっては、買取を実施してくれる不動産会社が無いケースがあります。買取検討が可能であるのかどうかを調査しつつ、マンションの査定額を知ることで、より具体的な売却戦略を立てることにもつながります。

買取と仲介にはそれぞれ異なる特徴があります。仲介と買取どちらを選択するか迷っている場合は、買取保証をつけた仲介売却も検討してみると良いでしょう。

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中村 昌弘

中村 昌弘

都内の大学を卒業後にマンションディベローパーに就職。マンションディベロッパーでは、新築マンションの販売や中古不動産の仲介業務に従事する。 2016年に独立して、不動産関係の記事を中心としたライター業務としても活動。自身のマンションを売却した経験もあるため、プロの視点・一般消費者の視点と、両方の視点を持った記事が執筆できる点が強み。