不動産を高く売却したい!初心者が知っておくべき11のこと

不動産を高く売却したい、ということであればそれなりの出口戦略を講じることが成功のコツになります。高く売却するためにはどのような点に注意して計画すれば良いのでしょうか。

今回は不動産を高く売却するために初心者が知っておくべき11のことについて解説いたします。

目次

  1. 不動産の売却の流れ
  2. 売却には買取と仲介の2種類の方法がある
    2-1.買取の仕組み
    2-2.より高く売却したいなら仲介が有利
  3. 不動産の査定方法には簡易査定と訪問査定がある
    3-1.簡易査定
    3-2.訪問査定
  4. 不動産の試算方法は3種類
    4-1.収益還元法
    4-1-1.直接還元法
    4-1-2.DCF法
    4-2.原価法
    4-3.取引事例法
  5. 相場を把握して交渉に備える
  6. 専任媒介契約で高く売却する
  7. 一括査定サイトで高く売却する
  8. 3ヵ月で売却することを考える
  9. 仲介にこだわらず買取でも良い場合
  10. 売却時の費用をチェックすること
  11. 担当者が積極的な不動産会社を選ぶ
  12. まとめ

1.不動産の売却の流れ

不動産を売却する際はまず不動産会社に査定を依頼します。以下に不動産売却までの流れを一覧にしていますので確認しましょう。

  1. 不動産会社に連絡
  2. 簡易査定
  3. 訪問査定
  4. 価格を決定し仲介か買取かを選択
  5. 仲介は募集を告知し、買取は買取価格を決め実行
  6. 内覧などの募集活動
  7. 購入者と価格の調整をし売却

ステップ1~2では不動産会社に売却をしたい旨連絡をし、大体いくらくらいになるのかを査定します。査定価格は机上の査定と不動産の所在地に不動産会社の人が訪問し現場を見る査定方法があります。机上の査定が簡易査定、現地を訪問して行う査定を訪問査定と言います。ステップ3では、簡易査定の価格で話がすすみそうな場合に現地に行き、さらに実態に近い価格を試算します。

その後、不動産会社が買取をしたり、仲介をして売却をしたりします。その作業がステップ4~7に該当します。買取は不動産会社が買取価格を提示し買取ります。買取価格は仲介の価格より安く査定されますので注意が必要です。仲介の際は仲介会社が不動産情報サービスシステムに広告を掲載したり、仲介情報のサイトに登録をしたりし、買主を募集します。

仲介の場合は買い主が不動産会社ではなく第三者になりますので、内覧をして物件を見てもらう作業が必要です。内覧をした後も、買主との価格交渉で売却価格が変わることがあります。最終的に売主と買主の間で条件が合意されれば契約となります。

2.売却には買取と仲介の2種類の方法がある

上記で売却する方法には買取と仲介の2種類があることに触れました。それぞれどのような仕組みになっているのかを見てみましょう。

2-1.買取の仕組み

買取は不動産会社が直接買い取ってくれることを言います。不動産会社は買取った物件をリフォームして再販しますので、買取価格と再販価格の差額が利益になります。そのため買取価格は仲介で募集するものよりは約20%から30%位安くなるのが一般的です。

買取を選択した場合はリフォームをしなくて良いですし、瑕疵担保責任が発生しません。瑕疵担保責任が気になる人は買取の方がメリットはあるでしょう。

2-2.より高く売却したいなら仲介が有利

仲介は広告をだして買主を募集し売却します。仲介会社にとっては仲介手数料が利益になりますので、価格が高いほどメリットがあります。

仲介の場合、希望価格で告知を出すことができますので、より高い価格で売却したい場合は仲介を選択したほうが有利になります。ただし、必ず希望価格で売れるわけではありません。最終的には買主との合意がなければ契約にはなりませんので、売却までに時間がかかったり、あまり時間をかけたくない場合は価格を下げたりすることがあります。その点がリスクになります。

3.不動産の査定方法には簡易査定と訪問査定がある

不動産の査定方法には簡易査定と訪問査定の2種類あります。

3-1.簡易査定

不動産会社に査定を依頼した場合、不動産会社は簡易的に机上で物件価格を試算します。その価格を見て、売却の話を進めても良いという場合には不動産会社が訪問査定を行います。

3-2.訪問査定

簡易査定で提示された価格で話をすすめても良い場合、不動産会社の担当の人が現地へ行き、不動産の状態や駅からの距離、周りの環境などを見て査定をします。訪問査定後に募集する価格を決定して売りに出します。

4.不動産の試算方法は3種類

机上で査定する場合に使われる試算方法を確認してみましょう。机上での試算方法には収益還元法、原価法、取引事例法の3種類があります。それぞれの方法を見てみます。

4-1.収益還元法

収益還元法とは物件から得られる収益をもとに物件価格を算出する方法です。収益還元法には直接還元法とDCF法の2種類があります。

投資用の不動産の場合はこの方法が主に使われますので、計算方法を確認しておきましょう。

4-1-1.直接還元法の試算方法

直接還元法は収益を利回りで割って価格を算出します。

不動産価格 = 年間の収益 ÷ 還元利回り

仮に年間収益が130万円あり還元利回りが6.5%だった場合

不動産価格 = 130万円 ÷ 6.5%

ですので、この場合の物件価格は2,000万円になります。

4-1-2.DCF法の試算方法

DCF法とはDiscount Cash Flow法の頭文字からできた名前です。この場合のDiscountとは割引という意味で使っています。この方法は将来得られるキャッシュより今のキャッシュの方が価値はあるという考え方からできた方法です。将来の価格から割引率を割り引いて不動産価格を算出します。

仮に年間の収益が130万円、将来の予測価格が1,300万円、割引率を3%とした場合の物件価格を試算してみます。以下のように計算します。以下の式で、( )2の表記は( )の2乗、( )3は( )の3乗とします。また、小数点1位以下は全て切り捨てで試算してみます。

DCF計算方法
130万円÷(1.03)+130万円÷(1.03)2+130万円÷(1.03)3+130万円÷(1.03)4+130万円÷(1.03)5+1,300万円÷(1.03)5
=126万2,136円+122万5,375円+118万9,684円+115万5,033円+112万1,391円+1,121万3,914円=1,716万7,534円

この条件の場合、DCF法で算出される物件価格は1,716万7,534円となります。

4-2.原価法

原価法とは主には金融機関が不動産の担保価値を見る際に使う試算法です。物件と土地に分けて試算して合算します。物件は同じ物件を建設した場合にいくらかかるかという再調達価格から、現在の減価償却年数分を引いて算出します。

土地の価格は主に路線価をもとに算出します。

4-3.取引事例法

売却したい物件の同じエリアで同じような物件の成約事例を参考にして価格を算出する方法です。主に住居の売買の際に使用される計算方法ですが、投資用不動産の場合も収益還元法と合わせて使用することがあります。

5.相場を把握して交渉に備える

売却をする場合、高めに価格設定をすると、相場とかけ離れた価格になることもあります。なるべく高く売りたいということで、そのような戦略も必要な場合がありますが、物件の相場の価格は必ず調べておくことが大切です。

あまりに高い場合は高くなる理由が必要ですので、それなりに信ぴょう性のある資料などを準備しましょう。相場を知らないで広告を出しっぱなしにすることで、売れない物件のレッテルを張られる可能性もあるので相場の価格を把握して無理のない価格にすることが大切です。

不動産一括査定サイトなどで、最高値や最安値を把握して希望価格を出すようにすると良いでしょう。

6.専任媒介契約で高く売却する

不動産会社と専任媒介契約をすることで高く売却できる可能性が広がります。契約の方法には3種類ありますのでそれぞれを解説いたします。まずは以下の表を確認しましょう。

契約の種類 他の不動産会社との契約 自分の知り合いなどとの契約 契約期間 業務処理状況の報告
専任媒介契約 × 3ヵ月 2週間に1回
専属専任媒介契約 × × 3ヵ月 1週間に1回
一般媒介契約 特に決まりはない 特に決まりはない

専任媒介契約と専属専任媒介契約は他の不動産会社と契約することができませんので、契約した不動産会社1社が担当することになります。専属専任媒介契約と専任媒介契約の違いは、自分の知り合いなどが購入したい場合に不動産会社に仲介を依頼せずに契約できるかどうかの違いです。専属専任媒介契約の場合は知り合いなどでも必ず不動産会社を通して売買をしなければいけません。

また、専属専任媒介契約と専任媒介契約には定期的に業務状況を報告する義務が発生します。そのため売却へのプレッシャーは高くなります。

逆に一般媒介契約の場合、不動産会社にはオーナー様に業務処理状況を報告をする義務がありません。そのため一般媒介契約の場合は不動産会社に対するプレッシャーは薄くなりますので、状況によっては後回しになる可能性があります。

このような点から専任媒介契約をすることで、不動産会社が優先して扱ってくれる可能性が広がりますので、より高い価格で売却したい場合は専任媒介契約や専属専任媒介契約などを検討してみる価値はあるでしょう。

7.一括査定サイトで高く売却してくれる会社を探す

不動産一括査定サイトで一番高く査定してくれる会社に売却してもらう方法もあります。国内の代表的なサービスとして、「すまいValue」という一括査定サイトがあります。このサイトは、不動産業界を代表する小田急不動産、東急リバブル、三菱地所ハウスネット、住友不動産販売、三井不動産リアルティ、野村不動産アーバンネットの大手6社によって共同運営されており、利用者の97%近くが「安全に取引することができた」と回答している実績があります。(※数値は2016年8月・すまいValue調べ)

不動産一括査定サイト「すまいValue」

すまいValueでは、最大6社から提案を受けることができるので、高い査定価格、低い査定価格の会社にそれぞれ査定理由を確認することで、自分の物件の良い点・悪い点などが客観的に分かり、その後の売却の戦略も立てやすくなるというメリットがあります。提案の中で気に入った会社があれば、本格的に売却を依頼してみると良いでしょう。

8.3ヵ月で売却することを考える

売却は時間をかければ良いというわけではありません。不動産ネットワークに同じ物件がずっと出ていると、何か売れない理由があるのではないかと詮索される可能性があります。

できれば3ヵ月で売却できるように計画を立てることが必要です。または3ヵ月で価格の見直しや広告の出し方や広告のデザインなども変えていくようにしましょう。希望の価格で売るためにはできる限り新鮮な状態を保つことが大切です。

9.仲介にこだわらず買取でも良い場合

仲介だと時間がかかる可能性がありますので、時間に制限がある場合は買取を検討することも必要です。買取は仲介の価格と比較すると30%ほど安くなってしまいますが、1ヶ月以内あるいは数週間で売却したいという方は、買い取りも視野に入れた上で、その中で最も高く評価してくれる会社を探すなどの方針で売却を進めることも必要となってきます。

10.売却時の費用をチェックするx

不動産を購入する場合に取得税がかかるように、売却した際も税金がかかります。また色々な手数料やローンの残債なども完済しなければいけませんので、費用を払ったら結局赤字になった、ということにならないように、費用がどれくらいかかるのかを必ずチェックするようにしましょう。売却する際にかかる主な費用をまとめてみましたので確認しましょう。不動産の状況などによっては費用が発生しなかったり、逆にここに記載した以外にもお金がかかることがありますので、個別に確認が必要です。
 

費用項目 内容
仲介手数料 不動産仲介会社への手数料
譲渡所得税 不動産を売却した際にかかる所得税
(条件によってかからない場合もある)
印紙税 契約時に契約書に貼る印紙税
抵当権抹消 金融機関の抵当権を抹消する費用
登記費用 所有権移転にともなう住所変更登記費用
司法書士報酬 司法書士に支払う報酬
ローンに関する費用 ローンを完済する金額と完済に係る手数料

11.担当者が積極的な不動産会社を選ぶ

売却の際に希望価格で売却できるかどうかというのは、担当している営業マンの積極性に左右されることも少なくありません。不動産会社では、会社により力を入れている分野が異なります。新規販売に力を入れていて、管理や売却に力を入れていない会社などは、とりあえず広告を出しても営業マンは自分の新規販売の営業で手一杯、ということも考えられます。

依頼を検討している不動産会社の特徴を自分でもしっかり調べて、売却に積極的な不動産会社を選ぶことも高く売却するコツと言えるでしょう。

まとめ

不動産を高く売却するために知っておきたい11のポイントについて解説いたしました。不動産会社との契約の仕方や、仲介や買取といった売却の方法などによって売却価格や売却までの期間が変わってきます。色々と工夫して少しでも高く売れるようにしましょう。

また、売却する際には、購入時と同じように様々な費用がかかります。想定していた以上に費用がかかることがありますので、費用のチェックは慎重にするようにしましょう。

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西宮光夏

西宮光夏

国内、海外の不動産投資の情報を中心に、投資全般とスポーツ関連メディアのライティングを手掛けています。HEDGE GUIDEでは国内外の不動産投資に関する記事を担当しています。初心者の方にもわかりやすい形で情報提供していければと思っています。只今、国内においては東京オリンピック前後の不動産状況に注目です。