総合不動産サービスのジョーンズ・ラング・ラサール株式会社(以下、JLL)の投資分析によると、2020年1-9月期の世界の商業用不動産投資額は前年同期比33%減の4790億ドル、第3四半期の投資額は同44%減1490億ドルとなった。第3四半期はEMEA(欧州、中東、アフリカ)とアジア太平洋地域では投資活動に若干の改善がみられた。
同社が日本時間の11月19日付の発表によるとアメリカ大陸の1~9月期の投資額は44%減の2070億ドル、第3四半期の投資額は63%減530億ドルなのに比べ、EMEAでは17%減1760億ドル、第3四半期の投資額は24%減600億ドル、アジア太平洋地域の1~9月期の投資額は28%減950億ドル、第3四半期の投資額は19%減350億ドルとなった。
アジア太平洋地域は、中国や韓国など、経済活動が他国と比べて早い段階から新型コロナウイルスの影響から回復基調にあったことから投資活動が若干回復。EMEAも同様にドイツの投資活動が地域全体の投資額をけん引した。都市別投資額は、上半期に続き東京(194億ドル)が1位。次いで2位ソウル(142億ドル)、3位ロンドン(134億ドル)となり、アジアのゲートウェイ都市への投資が集中している。
JLLは不動産に関わるサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社。20年9月30日現在、世界80ヵ国で展開、従業員約9万2000名を擁し、売上高は180億米ドル。10月に、2030年までにJLLの拠点が入居する全世界のビルにおける二酸化炭素排出量実質ゼロ(ネット・ゼロカーボン エミッション)の達成公約を表明した。パリ協定に準拠する「SBT(Science Based Targets)イニシアチブ」に基づいて排出量の過半を削減し、残りの排出量はカーボン・オフセットを実施する。
対象はビル460棟(床面積47万4967㎡)、CO2排出量2万7761トン。電気、低エミッション(低排出ガス)、代替燃料自動車の導入、オフィスでの再生エネルギー活用、グリーン電力証書の購入などの省エネ策を実施する。また、顧客や協力会社へのネット・ゼロカーボン推奨、政策担当者への働きかけ、業界全体にむけて活動していく方針だ。
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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