週明け28日の中国本土マーケットは値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比25.12ポイント(0.85%)高の2980.05ポイントと続伸した。上海A株指数も上昇し、26.32ポイント(0.85%)高の3122.12ポイントで取引を終えている。
米中通商協議の前進が好感された。米中は通商問題で閣僚級の電話協議を25日に開催。米通商代表部(USTR)は同日、「第1段階」通商合意の部分成立に近づいていると発表した。中国商務部も26日、「一部の分野で実務的な調整が完了した」と公表。近いうちに閣僚級の電話協議を再度行う方針も明らかにした。一方、中国では全国工業企業の利益総額が今年9月、前年同月比5.3%減の5755億8000万人民元(約8兆8590億円)に縮小。マイナス成長は2カ月連続となったが、現時点で嫌気する売りは限定的なものにとどまっている。むしろ、当局の景気支援策に対する期待感が高まる状況だ。
業種別では、ハイテク関連が急伸。なかでも、産業支援策の思惑でブロックチェーン関連銘柄が物色された。金融機関向けセキュリティーソフトの深セン市金証科技(600446/SH)やインターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)、IT関連サービスの浙大網新科技(600797/SH)、ネットサービスの浙報数字文化集団(600633/SH)などがそろってストップ高した。ブロックチェーン振興政策が改めて材料視される。習近平主席がこのほど主催した学習会で、「ブロックチェーンは技術革新と次期産業革命の主要部分を成す重要な突破口となる」との見方が示された。深セン上場の関連銘柄も物色され、新興企業株で構成される深セン創業板指数は1.7%高と他の指数をアウトパフォームした。
保険・証券株もしっかり。中国人寿保険(601628/SH)が2.4%高、中信建投証券(601066/SH)が3.6%高で引けた。医薬品株、消費関連株、自動車株、インフラ関連株なども買われている。
半面、不動産株の一角は安い。保利地産(600048/SH)が3.7%下落した。銀行株もさえない。中国工商銀行(601398/SH)が0.8%安と反落した。同行は25日引け後、1~9月期決算が5%増益だったと報告。不良債権比率も改善した。朝方は買われる場面がみられたものの、株価は年初来の高値圏で推移していたこともあり、次第に利益確定の売りに押された。
一方、外貨建てB株は値上がり。上海B株指数が2.21ポイント(0.84%)高の265.81ポイント、深センB株指数が7.93ポイント(0.87%)高の917.92ポイントで終了した。
【亜州IR】
【記事提供】 株式会社フィスコ
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