2018年上期、アジア発のアウトバウンド不動産投資は総額253億米ドル

不動産賃貸・売買仲介のCBRE(日本本社:東京都千代田区)が20日発表した「アジア発のアウトバウンド不動産投資 2018年」で、18年上期のアジアからの対外不動産投資は総額253米ドルとなり、中でもシンガポールからの投資額がもっとも多く、アジア地域全体の36%を占めた。「足元で中国の対外不動産投資が減速しているにもかかわらず、アジア全体の対外不動産投資は引き続き堅調」としている。

アジアの投資家が選好している投資先は前年に続きロンドンで、アジアからの投資総額の26%を占めた。アジアの主要国に比べ、ロンドンの事業用不動産は利回りが高く賃貸期間もより長期であることから、香港やシンガポールの投資家から多額の資金がロンドンに流入していると見られる。

特にシンガポールからの投資先としては欧州がもっとも多く、2018年上期の同地域への投資額は34億米ドルに上った。シンガポールの投資家は米国の物流セクターでも活発で、同期間に22億7000万米ドルが投資されている。

中国について、調査は「対外投資は減速しているものの、アジア全体でみれば対外不動産投資は引き続き活発に行われる」と予測。中国の投資家の海外資産の取得ペースは今期、低下している。一方で、欧米のアセットを中心に、過去に行った投資の利益を確定させるための売却が見られ始めている。

調査はCBREアジア地域のキャピタルマーケット責任者、トム・モファットの「中国からの投資が減速した一方で、他の様々な資金の出し手が現れており、アジアにおける対外投資ニーズが高いことを物語っている」とのコメントを記載、中国では財務体質の強化を目的に資産を売却する動きが今後も続く」との見方だ。

投資家タイプ別でみると、アジア全体で最も積極的だったのは不動産会社で、その投資額はアジアの対外投資の半分を占める(2017年上期は27%)。REIT(Real Estate Investment Trust:不動産投資信託)も対外投資を加速させ、シンガポールのREIT2社が欧州に初めて投資した。一方、機関投資家は前年同期にはアジアからの対外投資全体の45%を占めたものの、当期は13%にとどまった。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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