アパート経営を始めてみたいけれど、どんな知識を身につけたらいいのか、どうやって知識を身につけたらいいのか戸惑うことも多いものです。
そこで今回のコラムでは、アパート経営の初心者に適した勉強方法を紹介し、4つのポイントや注意点についても解説します。初めてのアパート経営を軌道に乗せるためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
- アパート経営に求められる基礎知識
1-1.アパートの購入時に求められる基礎知識
1-2.アパートの購入後、運用するための基礎知識 - アパート経営を勉強する方法
- アパート経営を勉強する際の4つのポイント
3-1.セオリーを重視する
3-2.信頼できる不動産会社・担当者をパートナーにする
3-3.成功事例や失敗事例も参考にする
3-4.物件を所有している間は勉強し続ける - まとめ
1 アパート経営に求められる基礎知識
アパート経営は手軽に始められる不動産投資の一つですが、事業である以上、知識を身につけて適切な経営をしていく必要があります。知識がないと、不動産会社の意見を鵜呑みにしてしまったり、物件選びを間違えたり、といった事態に陥るからです。
具体的にどのような知識が必要になるか、アパートの購入時と運用時に分けて紹介していきます。
1-1 アパートの購入時に求められる基礎知識
アパート経営を始める場合、まずどうやってアパートを探すのか、また見つけた後にどのように購入するのか、など分からないことが多いものです。下記が、アパートの購入時に必要となる代表的な知識です。
- 不動産投資会社(アパートメーカー)の探し方
- アパートの探し方
- 物件概要やレントロールなどの資料の見方
- 管理会社の探し方
- 登記の仕方や費用などに関する知識
- アパートを購入する流れ
- 購入時に必要な書類
- 損害保険に関する知識
- 頭金や仲介手数料、手付金などの初期費用
- ローンに関する知識
- アパートの購入にかかわる税金、など
特に気をつけたいのは費用に関する知識です。不動産を購入する際にかかる費用を正しく把握していないと、どのくらいの価格帯のアパートの購入が検討できるのか把握するのが難しくなります。
また、サラリーマンのように給与所得がメインの方であれば、税金の支払いは源泉徴収されていることが多いため、税金に関する知識や経験のない方も多いでしょう。不動産を購入するとどのような税金がかかるのか、本業にどのような影響があるのか、など正しい知識を持つようにしましょう。
1-2 アパートの購入後、運用するための基礎知識
アパート経営は、アパートを購入した後の方が長く、そして身につけたい知識も多方面に渡ります。下記に挙げたのが、アパートを運用するための代表的な基礎知識です。
- 固定資産税など毎年かかる税金の知識
- アパート経営で認められる必要経費
- アパートを管理する方法
- アパート経営のリスクおよび対策方法
- 資金管理および経理業務に関する知識
- 確定申告に関する知識
- 入居者を募集する方法や空室対策のアイデア
- アパートを売却する際の知識、など
アパート経営は管理業者や税理士などの代行業者がいくつかあり、業務をある程度任せることができます。そのためアパート経営には「オーナーは家賃が振り込まれるのを待つだけ」というイメージを持つ方もいますが、実際にはオーナー自ら判断しなければならないことも少なくありません。
例えば、管理や修繕工事、経理処理、確定申告など、初めてのアパート経営ではこれまで関わったことのない業務に関わることになります。アパートの収益性を最大化し利益を出すためには、経費の使い方やリスク対策、管理会社との協業など、様々なポイントについて学んでいくことが大切です。
2 アパート経営を勉強する方法
アパート経営に関する知識を習得するには、専門書やインターネット記事などを読むなど、様々な方法があります。以下、主なアパート経営を勉強する手段の事例です。
- アパート経営の書籍や書籍を読む
- 不動産ポータルサイトなどの記事を読む
- アパートメーカーや不動産投資会社に相談する
- アパート経営セミナーや勉強会に参加する
アパートメーカーや不動産投会社が開催しているセミナーでは、不動産投資の基礎や仕組み、税金などの基本的な知識を初心者向けに分かりやすく解説しています。例えば、東京と福岡の二拠点を本社とする「アイケンジャパン」では、不動産投資初心者の方や買い増しを検討中の方に向けたアパート経営セミナーを定期開催しています。
セミナーでは、アイケンジャパンの「堅実なアパート経営」について詳しく学ぶことができ、アパート経営のメリットやデメリット、リスクを知りたい方や成功する土地や建物の選び方を知りたい方にとっても理解を深めることができます。なお、まずは情報収集をしていきたいという方には、「資料請求」することも可能です。
3 アパート経営を勉強する際の4つのポイント
この項目では、アパート経営を勉強する際のポイントについて解説します。どのような点に注意して勉強するといいのか、確認してください。
3-1 アパート経営のセオリーを重視する
アパート経営の物件選びでは「立地・エリアの利便性を重視する」といったセオリーがあります。アパート経営では賃貸需要の豊富なエリアであるかどうかという点が重要なため、奇抜なアイデアよりも定石を重んじて経営していくことが、長期間の運用に繋がっていきます。
アパート経営のセオリーとして、代表的なものは下記になります。
- 立地や周辺環境に合わせてターゲットを絞り、入居者を募集する
- 最寄り駅から近いなど利便性を考慮したエリアを選ぶ
- 学校、商業施設など生活利便施設が充実したエリアを選ぶ
- 適切なタイミングで設備を更新する
- 近隣住民と良好な関係を築く
- リスク対策を徹底する、など
例えば、適切な時期に設備の更新を行わないと、入居者のニーズから外れてしまい、入居者の確保が難しくなることが考えられます。こうした事態になると資産価値が下がり、家賃下落につながることもあります。そのためこうした基本的なセオリーから外れて経営しないように、勉強していく必要があるのです。
ただし、アパート経営にはセオリーがありますが、個々の物件で特徴が異なるため、あらゆる状況に対応できるリスクヘッジをすることはできません。書物に書いてあることや体験談は参考にはできますが、他の物件の他のオーナーが行った通りにやってもそれが正解ではないこともあるのです。そのためオーナーとして適切な知識を持ち、冷静な判断能力を身につけるようにしましょう。
3-2 信頼できる不動産会社・担当者をパートナーにする
アパートメーカーや不動産投資会社の担当者は、アパート経営の初心者にとって分からないことや知りたいことを教えてもらったり、間違ったことを指摘してくれたりなど、アパート経営を行ううえで重要なパートナーとなります。
物件選びに加えて、アパートを経営している間も聞きたいことが聞けるような信頼関係を築くようにしましょう。アパートを売却する際にも市場の動向などを含めて、アドバイスをしてくれる可能性があります。
3-3 成功事例や失敗事例も参考にする
アパート経営では、想定していないトラブルに遭遇することもあります。アパートには戸数分の入居者がおり、それぞれに人柄や考え方、生い立ちなどが異なるからです。
アパートオーナーの体験談から、成功や失敗事例を含めて、いろいろなケーススタディを確認しておくと良いでしょう。これらを参考にすることで、アパート経営にはいろいろな事態が起きることが分かります。
また、実際にオーナーが行った解決方法なども紹介されていることがあり、具体的な経営の知識を身につけることもできます。想定外の事態に備えるためにも、参考にしてみましょう。
3-4 物件を所有している間は勉強し続ける
アパートは時間とともに経年劣化が進み、状態が変化していきます。また入居者のニーズも時代とともに変化し、求めるデザインや設備・仕様なども変わっていきます。つまり、以前の成功した通りにやっても、入居者が獲得できない可能性もあるということなのです。建物の変化、さらに入居者の変化なども把握していないと、適切なアパート経営はできなくなる可能性があります。
アパートを経営するということは、10年や20年という長期間におよびます。変化を適切に捉えて対処するためにも、オーナーとして常に勉強し続けることが大切です。
まとめ
アパート経営は元本保証されている訳ではなく、失敗することもあります。このようなアパート経営のリスクを完全に0にすることは出来ませんが、必要な経営知識を身に着けておくことでリスクヘッジすることが可能です。
アパート経営の勉強を進めて行く際は、今回のコラムで紹介した勉強のポイントを参考に、不動産会社やアパートメーカーとも相談しながら、少しずつ知識を深めていくと良いでしょう。
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倉岡 明広
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