2022.6.17 マーケットレポート【日銀の政策変更の可能性があるのか】

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昨日のマーケットは日銀の政策変更の可能性が警戒されているのか円高圧力が再燃。

スイス中銀が予想外に利上げを行っており、これまでリスク回避資産だった通貨にも上昇圧力がかかる中、本日の日銀政策会合を控えて日本国債の上昇に歯止めがかからない動きになっている。日中には日本国債10年は0.25%を突破して0.34%まで上昇してきており、日銀が上限としている0.25%を突破。日米金利差が縮小し、ドル円は大きく下落し、クロス円はドル円に連れ安となった。

米国株式市場も前日のFOMC後の反発は継続せず大幅下落し、NYダウは3万ドル割れの水準へ。NASDAQも4%と大幅下落しており、株安に歯止めがかからない状況になってきている。

米国債金利も昨日は大きく低下しており10年金利で3.20%と大幅に低下。

金利低下も米ドル安に繋がっており、ドル円の下落幅が大きくなっている状況で、134円台から132円台まで急落する動きとなった。

これまでは利上げ圧力や日銀の緩和スタンスからクロス円が上昇していたが、足元これまで続いていた方向性が修正されそうな動きになりつつあり、この動きが加速するとクロス円はさらに大きく低下する可能性が出てきている。

また昨日はイギリス中銀であるBOEが1.25%と0.25%政策金利を引き上げており、ポンドは大きく上昇。イギリスは引き続きインフレ懸念が強まっていることを示しており、さらに行動する用意があることをコメントしたことでポンド高圧力が強まっている。

仮想通貨市場も株式市場に連れ安となっており、ビットコインは30,000ドル台まで再度下落。

アルトコインも総じて急落する動きとなっており、どのリスクアセットもいいとこなしの1日だった。

仮想通貨市場のニュースとしては大手ヘッジファンド「Three Arrows Capital」が追加担保を入れることができずポジションを清算されたとのニュースがあり、足元の価格下落により追い込まれている様子がわかる内容となっている。また先日急落の引き金となったセルシウスも救済措置が取られるか注目されていたが、救済は否定的なことが報じられており、引き続き出金停止となる中今後の動向が注目される。

現在のポジションは変更しておらず、現在は株式市場含めて中期的な方向性を考えている途中。エントリーするにはなかなかリスクリワード的に合わない位置と感じるものが多いため、新規で参入していくことはしっかりと考えながら分析していきたいところ。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12