家の売却、不用品の処理はどうする?残置物の回収にかかる費用や手順を解説

家を売却する予定の方で「不用品をどう処分したらいいか分からない」とお困りの方は多いのではないでしょうか。

「残置物」と呼ばれる家の不用品は、基本的に家の所有主が処分することになっています。

転勤や家庭の事情等の急な引っ越しの際は、不用品処理業者に依頼することで時間や手間を省くことが出来ます。場合によっては不動産会社に残置物ごと買い取ってもらう事も可能です。

今回は残置物を処分するにあたって、3つの方法のメリットやデメリット、費用や手順などを順番に見ていきましょう。

目次

  1. 家を売却する際の残置物の処分方法3つ
    1-1.自分で処分する
    1-2.不動産会社に引き取ってもらう
    1-3.不用品処理業者に依頼する
  2. 自身で行う残置物の処理手順
    2-1.自治体で処分できる残置物と処分方法を確認する
    2-2.自治体で処分できない残置物と処分方法
    2-3.エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の処分方法
    2-4.小型家電製品の処分方法
  3. 残置物の撤去にかかる費用
    3-1.自分で処分する際の費用
    3-2.不用品処理業者へ依頼する時の支払い費用
    3-3.不動産会社に引き取ってもらうケースの費用
  4. まとめ

1.家を売却する際の残置物の処分方法3つ

家を売却する際の不用な家具や家電等(残置物)は、基本的に家および残置物の所有者が処理することになっています。

ただし一部のケースでは不動産会社が残置物ごと買い取ってくれる事例があります。不用品処理業者に依頼する事も可能です。まずは3つの残置物の処分方法を見ていきましょう。

1-1.自分で処分する

自分で不用品を処分する最大のメリットは、処分費用が少ないという点です。時間と手間がかかりますが、まだ使えそうなものはリサイクルショップやフリマアプリ・オークションで売却すると現金化が可能です。

持ち運びが可能な場合、資源回収施設に持っていくと処分費用がかかりません。店舗への持ち運びが不可能な場合は、自治体の粗大ごみにごみ処理券を貼って自宅前まで運び回収を依頼しましょう。

環境省でも残置物は家の所有主自身で適正に処分する事が推奨されていますので、可能な限り自分で処分するようにしましょう。

1-2.不動産会社に引き取ってもらう

不動産仲介の場合、買主が売主の家を内覧する機会がありますが、残置物が残っていると家が狭く見えたり、汚い印象を与えてしまう可能性があります。

「仲介」で家を売る場合、不用品は事前に処分しておくと良いでしょう。また、仲介を依頼している不動産会社から不用品の回収業者を紹介してもらえることがあります。

一方、仲介ではなく不動産会社が買主となる「買取」の場合は、残置物を撤去していない状態でも引き渡しが出来る可能性があります。

「買取」は早く不動産を現金化できるというメリットがありますが、売却価格が相場価格よりも低くなります。そのため残置物の撤去費用だけでなく、希望の売却価格や売却時期などの条件と並行して検討することが大切です。

不動産仲介で家を売却するのが困難なケースや、残地物の撤去費用を売却代金から差し引きたい場合など、やむを得ない事情で買取になった場合は、不動産会社に残置物を処理してもらう事を検討してみましょう。

1-3.不用品処理業者に依頼する

残置物処理業者に依頼する事で、自分で時間や手間を掛けることなく残置物を撤去出来ます。撤去費用がかかりますが、数社に見積もり依頼を出し、価格を比較する事で費用を抑えることができます。

また、業者は必ず「一般廃棄物処理業」の許可がおりている会社に依頼しましょう。家の残置物は「一般廃棄物」に分類され、処分するには環境省から許可が下りてなくてはならないためです。

例えば「産業廃棄物」の許可しか下りてない業者が「残置物を撤去します」と謳っても違法行為にあたりますので注意しましょう。

悪徳な業者が始めは「無料」で引き取るという話が後に高額な料金を請求されるというトラブルの事例もありますので、業者を選ぶ際には注意しましょう。(*経済産業省「家電リサイクルページ」を参照)

業者によっては撤去に時間がかかる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

2.自身で行う残置物の処理手順

自身で不用品を処分する際の残置物の処理手順をご紹介します。

2-1.自治体で処分できる残置物と処分方法を確認する

各自治体によって基準は異なりますが、東京都世田谷区の場合ごみの種類には以下の通りになります。

ごみの分類 品目・出し方
資源 ・新聞・雑誌類・段ボール、飲み物や食品のガラスビン、缶
【出し方】
新聞・雑誌類・段ボールは分けて紐でしばる。
可燃ごみ 生ごみ、少量の枝葉、紙くず、プラスチック類、ゴム・皮革製品、衣類等
【出し方】
フタつきの容器(90リットル以下)または中身の見える袋に入れ、回収日に出す
不燃ごみ 金属、ガラス製品、陶磁器類、使い切ったスプレー缶・ライター、一辺の長さが30cm以下の小型家電製品等
【出し方】
フタつきの容器(90リットル以下)または中身の見える袋に入れ、回収日に出す
粗大ごみ 一辺の長さが30cm以上を超える耐久消費財(長く使えるもの)
例:布団、家具、自転車等
【出し方】
ごみの種類によって所定の手数料がかかります。コンビニや販売指定店でごみ処理券を購入し、粗大ごみの目に付きやすい場所に貼りましょう。
電話またはインターネットからの申込制で、自宅の前まで持っていく必要があります。

自治体によって基準が異なりますので、居住している市町村のホームページで確認してみましょう。

2-2.自治体で処分できない残置物と処分方法

自治体で処分できない残置物としては、家電リサイクル法で定められた大型家電4品目と小型家電リサイクル法に規定されている小型家電製品(PCや電話機、プリンター等)があります。

2-3.エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の処分方法

エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目は家電リサイクル法に則った、以下の2ついずれかの方法で処分をしなくてはいけません。

  1. 新しく買い替える小売店または以前購入した小売店に引き取りを依頼
  2. 家電リサイクル券を貼付して「指定引き取り場所」へ運搬、または市町村や市町村が紹介する小売店・業者に引き取りを依頼

引き取りを依頼する場合は別途収集・運搬料金がかかるため、注意しましょう。

2-4.小型家電製品の処分方法

小型家電製品も小型家電リサイクル法に定められた方法で処分しますが、市長村により対応は異なります。例えば札幌市では、ほとんどの家電製品(上記4品目と一部の除外品以外)と付属品を回収ボックスや回収拠点で無料回収しています。

東京都世田谷区の場合はメーカーによる回収や、協力事業者の宅配回収業者に一部無料で回収してもらう事が出来ます。

PCは必ず全ての個人情報を消去してから処分しましょう。データの消去方法が分からない場合、メーカーや販売店、サポート業者のサービス・サポート窓口にご相談ください。自治体によっては、委託業者でデータ消去サービスを有料で行っていることがあります。

PCの処分は各自治体の定める条件により有料と無料の場合がありますので、自治体のホームページを確認してみましょう。

小型家電製品の例として以下のものが上げられます。

電話機・FAX、デジカメ、ビデオ、ブルーレイプレイヤー、電動ミシン、ヘルスメーター、炊飯器、電子レンジ、電気こたつ、電気ストーブ、ランニングマシン、電子時計、携帯電話・PHS、ステレオセット、プリンター、電動工具(電気ドリル)医療用電気機械器具、ドライヤー、電気かみそり、電気芝刈り機、電子楽器、ラジオ、パソコン電子書籍、電卓、フィルムカメラ、掃除機、電気アイロン、電気マッサージ器、電気スタンド等照明器具、ゲーム機、等

3.残置物の撤去にかかる費用

残置物の撤去には費用が掛かります。ただし残置物が新品に近い状態や価値のある骨董品が含まれていた場合は個人で処分する事によって逆にプラスになる事もあります。

不用品の状態や種類、数によりますので費用には幅がありますので、ご紹介する費用はあくまで一例としてご覧ください。

3-1.自分で処分する際の費用

粗大ごみの手数料、家電リサイクル券等の処分費用はかかりますが、残置物が多くない場合にはおおむね数万円程度の費用におさまるでしょう。

状態が良い場合はフリマアプリやオークション、リサイクルショップを利用すると利益が出ます。一番高く売却できるのはフリマアプリやオークションですが、個人間の取引になりますのでトラブルに注意しましょう。

また、リサイクルショップは宅配買取を行っている業者もありますので、店舗に持っていけない場合は問い合わせてみましょう。

3-2.不用品処理業者へ依頼する時の支払い費用

不用品処理業者に見積もりを依頼した場合、立方メートル(1m×1m×1m)単位で請求されるケースが一般的です。

業者や地域、処分量によって費用は異なりますので相場を出すのは難しいですが、総務省が行った「遺品整理サービスに関する調査報告書」を参考に価格を見ていきましょう。

遺品整理サービスの金額は20万円超30万円以下の企業が最も多く、国民生活センターレポートでは遺品整理サービス業者への支払額の平均は約30万円となっています。

家の売却による不用品処理の場合には、一軒家でおおむね10万円~40万円と捉えておきましょう。

業者を選ぶ際は、以下のポイントを参考にしましょう。

  1. 見積もりがしっかりしている
  2. 実績がある
  3. 一般廃棄物処理の許可を受けている
  4. 不用品の買取を受け付けている場合は、都道府県の古物商の許可を受けている

法律を守っているかどうか、特に3,4は重視して選ぶようにしましょう。自治体で定めた一般廃棄物収集運搬許可業者や優良業者を広報誌・ホームページで発表していることもありますので、確認してみましょう。

3-3.不動産会社に引き取ってもらうケースの費用

不動産会社の多くは不用品処理業者に委託しますので、不用品処理業者と大きく金額は変わりません。売却金額の見積もりと共に、処分費用の見積もりを同時に出してもらう事で事前に処分費用が分かります。

残置物をそのままに売却を進めたい場合には、相続不動産や築古物件の売却実績が豊富な不動産会社を探してみましょう。

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まとめ

家の売却で不用品を処分する時は処分費用を考えると自身での処分、やむを得ない場合は不用品処理業者に依頼しましょう。不動産会社の「買取」は売却金額が安くなってしまいますので、希望する売却金額や売却期限などの条件と並行して検討する必要があります。

この記事を参考に、3つの中で最適な方法で不用品の処分を進めましょう。

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田中 あさみ

田中 あさみ

経済学部在学中に2級FP技能士(AFP)の資格を取得。ライターとして不動産投資を含む投資や年金・保険・税金等の記事を執筆しています。医療系の勤務経験がありますので、医療×金融・投資も強みです。HEDGE GUIDEでは不動産投資を始め、投資分野等を分かりやすくお伝えできるよう日々努めてまいります。