なかなか売れない不動産6つの特徴は?それぞれ改善ポイントも

相対売買で行われる不動産売買は、買主がひとりでも現れると売買が成立しますが、反対に買主が現れずに売れない状況が続いてしまうことがあります。

売れない不動産にはいくつかの特徴があり、それを改善する方法もあります。売却が長期化してしまっているのであれば、それぞれの状況に適した対策を講じることが重要となります。

そこで今回のコラムでは、なかなか売れない不動産の6つの特徴について解説し、改善ポイントも紹介します。

目次

  1. なかなか売れない不動産の特徴とは?
    1-1.広告戦略がうまくいっていない
    1-2.売却時期が良くない
    1-3.物件の売出価格が高すぎる
    1-4.物件の状態が良くない
    1-5.物件の魅力をアピールできていない
    1-6.そのほかの特徴
  2. 不動産がなかなか売れない場合の改善ポイント
    2-1.売却活動の見直し
    2-2.販売価格の見直し
    2-3.媒介契約の見直し
    2-4.清掃およびリフォームを行う
  3. まとめ

1 なかなか売れない不動産の特徴とは?

売れない不動産にはある程度の傾向があります。代表的な6つを紹介します。

1-1 広告戦略がうまくいっていない

不動産会社と媒介契約を締結すると、広告戦略を含めて売却活動を開始してくれます。その主な売却活動は下記になります。

  • 不動産流通機構(通称:レインズ)に物件を登録する
  • チラシを配布したり、新聞に折り込み広告を入れる
  • インターネットに売買情報を掲載する
  • 住宅情報雑誌に売買情報を掲載する
  • オープンハウスや現地説明会を開催する、など

売却活動にはこのようにいくつもの方法がありますが、特に内覧希望者が現れないときはターゲットに適切にアプローチしていない可能性があります。

例えば、高級住宅地の一戸建てを売却する際に、単身者の居住者が多いエリアにチラシを配布しても大きな効果は得られないことが想定できます。高齢者向けの住宅であれば、インターネットへの掲載よりも、同じエリア内にチラシ配布を行った方が効果が得やすいと考えられます。

1-2 売却時期が良くない

不動産には売却しやすい時期があり、特に住宅の場合は、新居への需要が増加する2~3月に成約が増える傾向があります。新年度が始まる4月までに引っ越しをしたいという意向が買主にあるからです。売り出す不動産の種類によってはこうしたタイミングの見極めが重要です。

また不動産市場は日本全体の経済動向にも影響を受けるため、景気が悪くなると市場の動きは鈍くなってしまううことがあります。こうした不動産市場のタイミングに合っていないと、不動産がなかなか売れない状態になってしまいます。

1-3 物件の売出価格が高すぎる

特に内覧希望者が少ないときに、疑われるのが売出価格が高すぎることです。

買主候補はインターネットなどで物件を物色しているうちに、物件価格の相場がある程度分かってきます。売主としてはできるだけ高く売りたいものですが、反対に買主候補はできるだけ安く買いたいと思うものです。また買主候補には予算があるため、その範囲内の価格設定ではないとあきらめてしまうことがあります。

不動産売買では値引き交渉が慣習になっているため、初めは高めの価格設定をするのが通例になっています。内覧希望者が少ない状況が続くようであれば、不動産会社と相談しながら価格の見直しを検討してみると良いでしょう。

1-4 物件の状態が良くない

買主候補が内覧に来てもなかなか売れないときには、物件の状態が良くないか確認する必要があります。一例として、一戸建てあれば以下の点を注意してみましょう。

  • 玄関や住宅の裏などにゴミや不要物が散乱している
  • 外壁や屋根などに破損が見られる
  • 整理整頓がされておらず、部屋がゴチャゴチャして見える
  • 室内に匂いがこもっている
  • キッチンや洗面所などに汚れが目立つ

このような状態の物件であれば、内覧の際に購入意欲が薄れてしまうものです。改善するようにしましょう。

1-5 物件の魅力をアピールできていない

内覧者は来てくれるのになかなか売れないという状況は、適切にアピールができていないケースも考えられます。ただ物件を見てもらうだけではなく、住んでいる人にしか分からないような情報を積極的に伝えることも重要です。

例えば、一戸建てを内覧してもらうのであれば、下記のようなことが考えられます。

  • 日当たりがよく室内干しでも問題がない
  • 風が吹き抜けるので換気がしやすい
  • 給湯器を最新機種に交換したばかり
  • 収納スペースが大きい
  • 静かな住宅街で日中はほとんど物音がしない
  • 前庭から花火大会が見える

内覧者はこうした情報を聞くことで、実際に暮らすイメージを膨らませることができます。

1-6 そのほかの特徴

このほかには、ご自身の物件に問題があるというよりも、周辺の環境によってなかなか売れないということがあります。一例を見てみましょう。

  • 近隣に同様の物件が売り出されている
  • 物件が二世帯住宅などでニーズが限られている
  • 立地が良くない
  • 物件の形状がよくない
  • 市街化調整区域内にある
  • 前面道路が狭い

こうしたケースでは自分ひとりでは対策を立てづらいので、経験のある不動産会社に相談して売買方法を考えてもらうといいでしょう。

2 不動産がなかなか売れない場合の改善ポイント

前項で売れない不動産の特徴を紹介しましたが、この項目では改善ポイントを4つ挙げています。詳しく見てみましょう。

2-1 売却活動の見直し

前述したように売却活動は不動産会社が行いますが、複数の方法があるため効果的ではないケースがあります。この場合、不動産会社に分析をしてもらい、随時見直していきましょう。

売却活動の仕方を見直しても効果が現れない場合は、不動産会社を変更する選択肢もあります。不動産売買に関する媒介契約は通常3カ月ごとに更新されますので、そのタイミングを見計らって変更することも検討してみましょう。

不動産会社を探す際は、不動産一括査定サイトを活用するとスムーズに進められます。下記の表は代表的なサイトですので、参考にしてください。

主な不動産一括査定サイト

サイト名 運営会社 特徴
すまいValue 不動産仲介大手6社による共同運営 査定は業界をリードする6社のみ。全国900店舗。利用者の96.3%が「安心感がある」と回答
SUUMO(スーモ)不動産売却 株式会社リクルート 大手から中小企業まで約2,000の店舗と提携。独自の審査基準で悪質な不動産会社を排除。60秒で入力が終了し、無料査定がスタートできる。
リガイド(RE-Guide) 株式会社ウェイブダッシュ 16年目の老舗サイト。登録会社数800社、最大10社から査定を受け取れる。収益物件情報を掲載する姉妹サイトも運営、他サイトと比べて投資用マンションや投資用アパートの売却に強みあり
LIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービス 株式会社LIFULL 全国3694社以上の不動産会社に依頼できる。匿名での依頼も可能
HOME4U 株式会社NTTデータ スマートソーシング 全国1800社から6社まで依頼可能。独自審査で悪徳会社を排除

【関連記事】不動産査定会社・不動産売却サービスのまとめ・一覧

2-2 売出価格の見直し

内覧希望者が少ない状況が続く場合は相場価格を確認して、必要であれば売出価格の見直しをしましょう。

不動産の相場価格を調べる方法は、主に「成約事例情報サイトで調べる方法」「不動産ポータルサイトで調べる方法」の2つあります。それぞれのサイトで、類似物件の情報を検索することである程度の相場価格を把握することができます。

成約事例情報サイトで調べる方法

代表的な成約事例情報サイトは、国土交通省から依頼を受けて運営している不動産流通機構の「レインズマーケットインフォメーション」です。不動産売買が成立した事例について、直近1年分の販売価格や成約価格が掲載されています。

不動産ポータルサイトで調べる方法

「LIFUL HOME’S(ホームズ)」「suumo」「athome」などの不動産ポータルサイトは、不動産の売買、仲介などの情報が掲載されているサイトです。大手のサイトは47都道府県の各不動産の情報を載せています。

これらのサイトで、ご自身が所有される不動産と「物件種別」「築年数」「専有面積」「間取り」「地域or最寄り駅」などの条件を近いものに設定して検索します。類似物件の情報が一覧できますので、自身の物件との価格を比較してみましょう。

2-3 媒介契約の見直し

不動産を売却する際には、不動産会社と媒介契約を締結して売却活動をしてもらいます。媒介契約の方法には次の3つの方法があり、それぞれで特徴が異なります。

項目 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数の不動産会社への依頼 × ×
自分で見つけた買主との単独契約 ×
指定流通機構への登録義務
販売活動の報告義務
契約期間 規制は無し 3ヵ月以内 3ヵ月以内

一般媒介契約は複数の仲介会社と契約が可能なため、物件を広く周知できるという特徴があります。また、仲介会社同士で売却活動を競争させることができるのもメリットです。専任契約でないため仲介会社が売却活動に力を入れてくれないなども可能性があります。また、レインズへの登録義務がなく、売主への活動状況報告も任意なのもデメリットに挙げられます。

専任・専属専任媒介契約は1社とのみ結ぶタイプの契約となるため、契約相手が売却活動に力を入れてくれるなどのメリットがあります。一方、1社のみとの契約を結ぶことになるため物件の周知範囲も限定されます。

これらの契約方法を見直すことで、売却活動を行う不動産会社の動きが変わることがあります。売却に繋がらない期間が長くなるのであれば、契約方法の変更も検討してみると良いでしょう。

2-4 清掃およびリフォームを行う

インターネットに載せる写真も、内覧者が来たときも、第一印象が重要です。物件をきれいに見せるためにはハウスクリーニングをする方法もありますが、普段から丁寧な掃除を心がけるようにしましょう。売却を決めた時点で、住宅は売り物となります。また物件に傷や破損がある場合は、できる範囲で修復しておきましょう。

内覧の際には、ホームステージングの導入も検討できます。モデルハウスのように住宅を演出する手法で、下記のような方法で売主の購入意欲を高めていきます。

  • 家具やインテリアに統一感を持たせる
  • 雑貨を購入して室内をデコレーションする
  • 観葉植物を置いて清潔感を持たせる、など

リフォームやリノベーションをホームステージングに含めて考えることがありますが、あまり費用をかけないでも部屋の中の印象を変えることができます。例えば、リビングのカーテンと同じ色のランチマットをテーブルに置いたりなど、工夫をしてみると良いでしょう。

まとめ

売れない不動産にはそれぞれ特徴があります。今回は代表的なものを紹介しましたが、ご自身の物件特有の事情があるかもしれません。もしなかなか売れないようであれば、不動産会社と積極的に意見を交わすようにしましょう。

違った視点から見てもらえるということで、不動産会社を変更する前に担当者を変更するといった方法もあります。売れない原因をひとつずつ突き止めて、見直していきましょう。

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倉岡 明広

倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。